坂川栄治+坂川事務所著『本の顔 本をつくるときに装丁家が考えること』(2013年芸術新聞社発行)を読んだ。
裏表紙にはこうある。
2か所だけ引用する。
私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
本の装丁に絞った珍しい本で、興味ある人も少数だろう。
なんで、そうゆう装丁にしたのかについては、十分語っていないが、ともかく坂川さんが装丁した多くの本の表紙の写真がずらずら並ぶ。それらに統一したイメージはない。自分の思いではなく、その本が売れるための装丁に注力しているからだろう。
編集者と会って、出版の思いを語ってもらいながら、メモをとり、イメージを浮かべる。このメモの写真もあるが、このメモがキーらしい。著者とは会いたくないという。売れるためには読者を意識している編集者から話を聞く方が良いという。
目次
はじめに
本ができるまで
1. 装丁の依頼
2. 文字で装う(活字、描き文字、作り文字、【装丁七転び八起き】文字
3. イラストで装う(線画、ペイント、デジタル、立体)
<番外編>装丁各国版、<番外編>装画塾
4. 色で装う(A(男性・中高年層)、B(男性・若年層)、C(女性・中高年層)、D(女性・若年層))
5. 写真で装う(モノ、人物、日本文学、海外文学)
<番外編>写真集、<番外編>作品集
6. 絵本の装丁
<番外編>教材
7. 紙と印刷(紙・加工の種類、表紙・見返し・扉のレイアウト、データの作成、色校正の赤字)
巻末対談
1. 坂川栄治の「装丁」術×早川書房 編集本部 山口 晶 氏
2. 坂川栄治の「コミュニケーション」術×講談社 幼児図書出版部 長岡香織 氏
あとがき
坂川栄治(さかがわ・えいじ )装丁家。
1952年北海道生まれ。
1983年雑誌『SWITCH』を創刊から4年間、アートディレクションをする。
1987年坂川事務所設立。
1993年講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。
代表作に吉本ばなな『TUGUMI』、J・D サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(白水社)ヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』、かがくいひろし『だるまさんが』など手掛けた装丁本は4000冊以上。
著書に『写真生活』、『遠別少年』、『「光の家具」照明』、『捨てられない手紙の書き方』。
裏表紙にはこうある。
「人と人とのコミュニケーションが装丁をつくる」 それを30年間、第一線で実践してきた坂川栄治と坂川事務所による、装丁の教科書。
作品紹介にはじまり、採用案と不採用案の比較、打合せ当時についての担当編集者のコメントや対談など普段あまり語られることのない舞台裏に迫り、「装丁」を多角的にとらえた一冊です。
今までに手掛けた数千冊の中から約180冊を厳選し、1冊の装丁ができるまでを図解した内容です。
「若い頃はデザインをすることが一番の歓びでした。そこには当然のように『さあどうだ、すごいだろ』といった、思い出すと恥ずかしくなるような青い自己顕示欲もくっついていました。
しかし経験を積み時間を経て、今は売ることが一番で、デザインは二番目になりました。肩の力が抜けてようやくプロフェッショナルになった、といいうことでしょうか。
作品紹介にはじまり、採用案と不採用案の比較、打合せ当時についての担当編集者のコメントや対談など普段あまり語られることのない舞台裏に迫り、「装丁」を多角的にとらえた一冊です。
今までに手掛けた数千冊の中から約180冊を厳選し、1冊の装丁ができるまでを図解した内容です。
「若い頃はデザインをすることが一番の歓びでした。そこには当然のように『さあどうだ、すごいだろ』といった、思い出すと恥ずかしくなるような青い自己顕示欲もくっついていました。
しかし経験を積み時間を経て、今は売ることが一番で、デザインは二番目になりました。肩の力が抜けてようやくプロフェッショナルになった、といいうことでしょうか。
2か所だけ引用する。
「熱くフレキシブルに」
始まりはスティーブ・ジョブズ本の装幀依頼だった。・・・そこそこに売りが約束された本だったが、・・・デザイナーとしてもより“売れる仕掛け”を考える点で実に魅力的だったのだ。写真の顔を前に出しましょう、そして黒っぽい本にしましょう、表面の仕上げをツルツルにしましょう、その方が本の印象がシャープになって若い人が買いますよ、と日経BP社の編集者に提案した。・・・発売後、一ヶ月で10万部になった。
始まりはスティーブ・ジョブズ本の装幀依頼だった。・・・そこそこに売りが約束された本だったが、・・・デザイナーとしてもより“売れる仕掛け”を考える点で実に魅力的だったのだ。写真の顔を前に出しましょう、そして黒っぽい本にしましょう、表面の仕上げをツルツルにしましょう、その方が本の印象がシャープになって若い人が買いますよ、と日経BP社の編集者に提案した。・・・発売後、一ヶ月で10万部になった。
私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
本の装丁に絞った珍しい本で、興味ある人も少数だろう。
なんで、そうゆう装丁にしたのかについては、十分語っていないが、ともかく坂川さんが装丁した多くの本の表紙の写真がずらずら並ぶ。それらに統一したイメージはない。自分の思いではなく、その本が売れるための装丁に注力しているからだろう。
編集者と会って、出版の思いを語ってもらいながら、メモをとり、イメージを浮かべる。このメモの写真もあるが、このメモがキーらしい。著者とは会いたくないという。売れるためには読者を意識している編集者から話を聞く方が良いという。
目次
はじめに
本ができるまで
1. 装丁の依頼
2. 文字で装う(活字、描き文字、作り文字、【装丁七転び八起き】文字
3. イラストで装う(線画、ペイント、デジタル、立体)
<番外編>装丁各国版、<番外編>装画塾
4. 色で装う(A(男性・中高年層)、B(男性・若年層)、C(女性・中高年層)、D(女性・若年層))
5. 写真で装う(モノ、人物、日本文学、海外文学)
<番外編>写真集、<番外編>作品集
6. 絵本の装丁
<番外編>教材
7. 紙と印刷(紙・加工の種類、表紙・見返し・扉のレイアウト、データの作成、色校正の赤字)
巻末対談
1. 坂川栄治の「装丁」術×早川書房 編集本部 山口 晶 氏
2. 坂川栄治の「コミュニケーション」術×講談社 幼児図書出版部 長岡香織 氏
あとがき
坂川栄治(さかがわ・えいじ )装丁家。
1952年北海道生まれ。
1983年雑誌『SWITCH』を創刊から4年間、アートディレクションをする。
1987年坂川事務所設立。
1993年講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。
代表作に吉本ばなな『TUGUMI』、J・D サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(白水社)ヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』、かがくいひろし『だるまさんが』など手掛けた装丁本は4000冊以上。
著書に『写真生活』、『遠別少年』、『「光の家具」照明』、『捨てられない手紙の書き方』。