佐藤愛子「老い力(おいぢから)」2007年10月海竜社発行を読んだ。
50代から老いや死について考えてきた佐藤愛子さんが、50代、60代、70代、80代と書いてきたエッセイを集めたものだ。
近年は、年取ってもいつまでも元気で若々しく生きることが望ましいと考えられている。しかし、実際に老いは確実にやってきて、やがて、病苦、老衰、死がやってくる。著者は現実を静に受け入れ、ジタバタせずに老いと死を迎えるほうが良いと考えている。
50代では中年女性について、60代では老人について、80代では死についてと、エッセイの主たるテーマは変わり、かつ各年代には時代の移り変わりも反映している。しかし、勇ましく、強気で、口が悪く、かつ現実的な著者の考え方は各年代で一定している。
佐藤愛子ファン、とくに女性には、痛快な物言いが気持ちよく、とんでもない失敗談など笑える話も多いのだろう。しかし、私には、何冊か読んだ佐藤さんのエッセイのパターンと同じ話が多く、いずれも新鮮味はない。昔書いたエッセイも多いので当然だが、今読むと、話題も考え方も時代からずれてしまったように見える。
私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読めば)
50代から老いや死について考えてきた佐藤愛子さんが、50代、60代、70代、80代と書いてきたエッセイを集めたものだ。
近年は、年取ってもいつまでも元気で若々しく生きることが望ましいと考えられている。しかし、実際に老いは確実にやってきて、やがて、病苦、老衰、死がやってくる。著者は現実を静に受け入れ、ジタバタせずに老いと死を迎えるほうが良いと考えている。
50代では中年女性について、60代では老人について、80代では死についてと、エッセイの主たるテーマは変わり、かつ各年代には時代の移り変わりも反映している。しかし、勇ましく、強気で、口が悪く、かつ現実的な著者の考え方は各年代で一定している。
佐藤愛子ファン、とくに女性には、痛快な物言いが気持ちよく、とんでもない失敗談など笑える話も多いのだろう。しかし、私には、何冊か読んだ佐藤さんのエッセイのパターンと同じ話が多く、いずれも新鮮味はない。昔書いたエッセイも多いので当然だが、今読むと、話題も考え方も時代からずれてしまったように見える。
私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読めば)