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空想歴史小説 貧乏太閤記29 嫁とり

2022年10月09日 17時14分05秒 | 貧乏太閤記
「藤吉殿、おぬしも嫁をとる歳ではないか、良い嫁を儂がせわしようか」
前田利家が藤吉郎に言った
「いや、せわしてもらわんでも儂には、つきおうている女子がおるで」
「ほ~~、さすがは藤吉殿じゃ、手が早いのう、でそれは誰じゃ」
「うん、浅野様のところの、ねねさまじゃ、互いに好きおうていまする」
「おお、あの器量よしか、ちとおぬしにはもったいないのう」
「前田さま、そんなことはいわんでちょうよ」
「すまぬすまぬ、善は急げじゃ、のんびりしていたらまた戦がはじまるぞ」
「そうじゃのう、浅野様はちょっと苦手なんじゃが、当たって砕けてみるかのう」
「そうじゃ、そのいきじゃ」
意を決して藤吉郎は足軽組頭の浅野家へ「ねねさまを儂の嫁にいただきたい」と通ったが、何度行っても断られるばかりであった。
ねねは、ねねで「どうしても木下様と一緒になりたい」と言うが、「足軽頭と言っても素性も知れぬ百姓上がりだというではないか」と叱られる
どうにも前に進まない、さすがの藤吉郎も町井の女子をひっかけるようなわけにはいかず困ってしまった。
「藤吉殿、儂の出番のようだな」利家が噂を聞いて訪ねて来た
「面目ない、どうにもなりませぬ、自分の力のなさがなさけない、前田さまにすがるしかありませぬ」
「あいわかり申した、おまかせあれ」

前田利家が妻のマツと二人そろって浅野家を訪れた、同じ武士階級と言っても浅野家は100貫に満たず、前田利家は450貫で信長の覚えめでたい強者で、馬廻り役
しかも実家は2,500石荒子城主前田家である、浅野の当主はかしこまってしまい「木下殿が前田さまのご舎弟とはつゆしらず、無礼をいたしました」
そう言って、たちまち二人の結婚を認めた
「前田さま、いったいどのような手をおつかいなされました、夢のようです」
藤吉郎が聞くと、「なああに、木下殿は儂の舎弟で、御屋形様にも認められている出世頭と申したのだ、儂がほら吹きと言われぬよう励んでくれよ」
「それは肝に銘じて、ああ、もったいないもったいない前田様にはいつの日か恩返しさせていただきます」
「まあ、かしこまらずともよいわ、おぬしと儂の仲ではないか」
利家は藤吉郎に身分を超えた友情をずっと持ち続けている、それだけの魅力をなぜか感じるのだった。

駿府で初女と別れて寂しかったころ出会ったねねに藤吉郎は参った、ねねは14歳だった
この時代の14歳はもう大人の女で結婚するのも早いとは言えない歳である
結婚前に何度も藤吉郎は夜中に忍んでねねに会っている
二人は互いに好き同士だったから、ねねの喜びも半端なかった
猿面のさえない姿の小男のどこを、ねねは気に入ったのだろう
それは付き合ってみなければわからない男と女の摩訶不思議
藤吉郎の細目(こまめ)さ、そして辛抱強さと優しさ、ねねの我儘は大人の対応で聞き流す
そんなところに、ねねは惚れたのだ

婚礼は藤吉郎の身分が身分だったから質素なものであった、唯一利家が豪華な祝酒、祝い肴を用意してくれたので大いに盛り上がった。
その席に突然信長の使者と言う侍がやってきた「上意である」という
ここにいた皆が何事か、お咎めかと驚き婚礼の盛り上がりも一気に葬式のような雰囲気になり下がった、
いったい藤吉郎は何をしでかしたのかと皆不安になった

上座に立ったままの上使は封書を開き、平伏する全員の前で読み上げた
「木下藤吉郎に織田上総介(かずさのすけ)より婚儀の引き出物を贈るなり。 先の今川との戦に置いて、その方の活躍は目立たずとも、
足で稼いだ情報で織田家の勝利に貢献抜群である。 よって木下藤吉郎には足軽100人頭の役目と、200貫の土地を与える
長屋を出て一軒屋敷に住むように神妙に受けて、以後もなお励め 織田上総介信長」

最初は唖然としていた座の一同だったが、上使が帰ると皆立ち上がり飛び上がって藤吉郎の福を喜んだ「前田さまが申された通りじゃ、三国一の花婿ぞ」
それは浅野家にとっても降ってわいた幸であった、一気に藤吉郎の方が浅野家よりも上士の身分になったのだから。
「婿殿 婿殿」浅野の縁者は我先に藤吉郎に注ぎに来たので下戸の藤吉郎は新婚初夜も忘れて酔いつぶれてしまった。

信長の耳に、間者から北条氏康の小田原城を関東管領となった上杉輝虎(長尾景虎)が関東中の諸将を率いて20万の大軍で取り囲んだという報が入ってきた
北条氏康と言えば戦上手の天才で、古河公方足利晴氏、関東管領上杉憲政、上杉朝政が連合して10万の大軍で北条方の川越城を囲んだのは15年前のこと
半年の籠城後、ようやく背後の安全を確保した氏康が救援にやってきた、闇に紛れて油断していた連合軍にわずか1万で夜襲をかけて大勝利した
上杉憲政は越後の長尾景虎を頼って落ち延び、上杉朝政は討ち死に、足利晴氏は譲歩的な和睦した、氏康は関東一円を掌握した。
そんな戦上手さえも上杉輝虎は圧倒している、まさに神将、毘沙門天の生まれ変わりと言うだけのことはある。 
まだ30歳の暴れ盛りだ、今は直接まみえぬが信長は輝虎を敵にしたくないと思った。
しかも関東深くまで攻め込みながら、また越後に取って返して北信濃で武田信玄と戦っているのだから、その広範囲にわたるフットワークには驚くばかりである。



新潟アルビレックス6年ぶりJ1昇格

2022年10月09日 07時08分47秒 | サッカー J1 J2
去年は破竹の開幕13連勝で琉球と、ぶっちぎりトップを走って昇格間違いなしと期待されたのに
後半戦で琉球共々一気に失速、6位で終わった
だが今シーズンはホームで連勝を続けた結果昇格決定
一方、去年前半首位を争った琉球はJ2最下位でJ3降格は決定的になり、明暗を分けた。

10月8日 新潟3-0仙台
最近5試合4勝1分で2試合残して自力昇格を決めた
事実上、前節で昇格はほぼ決まっていた、3位岡山が3戦全勝、新潟が3戦全敗しても勝ち点は同じになる
ただこの3試合で岡山は得失点差で新潟を15上回らないと新潟を超えられないので、それはほぼ不可能だったのだ。
だが今日の勝利で文句なしの昇格が決定した、ビッグスワンにはJ1でも上位の3万人越えの観客&サポーターが詰めかけた。
あと2試合は2位の横浜FCとの優勝争いとなる、だが2位横浜FCと3位岡山は明日が試合、場合によってはこの2チームはまだひっくり返る可能性がある
3試合残して、勝ち点差は8、横浜勝つか、岡山負けるかで横浜の昇格が決定する。

2点目ゴール

上、右隅の伊藤が 下、パスを受けてシュートを決めた



伊藤の2本目のゴールを前から




エース本間至恩がベルギー移籍 稼ぎ頭、高木はケガで今シーズンアウトの中
日替わりエースが活躍して白星を積み上げた
後半 一気に3得点

観客32,979人 新潟サポーターは熱い!