80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

スイスの低床電車を作る(26)

2021-12-12 18:33:06 | 海外
連結面の通電ジャンパケーブル用のスリットを開けました。ドリルとカッターでだいたい0.7×3.5mmぐらいの大きさに開けましたが、ケーブルの接点にはカバーを被せるためあまりキレイには仕上げてありません。



実は裏側の壁面には、一部、台車からの給電回路がすでに設置してあり、ドリルと干渉する場合がありました。最終的にはここにジャンパを受ける接点を設けて電気的に接続してしまうのですが、今のところは「とりあえずどいてて」的な感じで横にずらしました。



給電回路は横着して瞬着で壁に貼り付けてあったのですが(だから剥がせた)、今度は剝がれないように上から押さえの紙片を接着しました。結線作業は塗装が済んでから行うので、とりあえず通電ジャンパ関係はいったん保留とします。



塗装に行く前に、車重が軽いので少し補重しておくことにします。特にM車は通常取り付けるMPウエイトを置く場所がないため、床下の四隅のわずかな空間に、マッハの鉛板を一辺が8~9mmのキューブ状に折り畳んだものを吊り下げます。



4個合計で31g。いつも使っているタイヤのバランスウエイト1枚が30gなのでほぼ同じです。この倍ぐらい積みたいところですが、もう残っている空間がないので打ち止めとします。ペーパー製3両編成なのでこれでいけるでしょう。



こんな感じで台車とドローバーの間に落とし込み、M2ネジで床板に固定します。しかしこの穴開けがクセモノで、せっかく折り畳んだ鉛板がねじれるわ膨らんでくるわ、挙句ドリル刃に素材がまとわりついて折れそうになるわと散々。。



なので反対側はゴム系接着剤のポン付けで済ませました。



一方の先頭車。先日試験運転をしたら車重が軽いためかライトの点灯が不安定だったのでこちらこそ補重が必要です。しかし、運転室寄の床下にはこのように比較的空間がありますが、反対側はカツカツなので・・・



バスタブの底に同じマッハの鉛板を貼り付けました。シンプルイズベストです。すでにスケールより床が厚めなでさらに1ミリかさ上げされるのは痛いのですが走行や点灯の安定化を考えれば仕方ありますまい。ちなみに1枚約25gでした。もう少し積みたいところですが引き通しがいい仕事をしてくれることを期待しましょう。



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スイスの低床電車を作る(25)

2021-12-07 02:14:13 | 海外
仕事が急に立て込んできてしばらく間があいてしまいましたが、予告通りアッペンツェル鉄道(AB)の低床電車ABe4/12「WALZER」の製作を再開します。
このシリーズの前回の投稿はなんと4月でした。カプラーを作ってみたところで中断していますね。

今回は連結面間にみられるジャンパケーブルを作ります。この電車は3両固定編成なので連結面の高い位置にかなりの本数のジャンパケーブルが渡されているのを確認できます。この写真の側で4本、反対側はどうやら5本あるようで、さらに屋根上にもツナギ箱を介してケーブルが渡されているのが確認できます。



以前はこの屋上ジャンパを使って引き通し回路を構成しようと試みたのですが、ツナギ箱の中で配線がショートしてうまくいきませんでした。そこで今回はこの連結面間にあるジャンパケーブルを使って、再度引き通し回路に挑戦することにしました。

ケーブルはストックのあった細いビニールコードを使います。36mmに切った4本を平行に揃え、両端に3mm幅に切ったt0.1燐青銅板を置きます。平行がズレないようにマスキングテープでがんじがらめに・・・。



両端を半田づけします。実際は1本でも通電しますが、返って面倒なので4本とも被覆を剥いて半田づけしたのでかなりの大電流が流せます。笑



燐青銅板を5mm長にカットしてまん中からL字に折り曲げて出来上がり。



とりあえず雰囲気を見ます。この後は妻面にスリット状の穴を開け燐青銅板の先を差し込めるようにします。片側は固定、もう片側は脱着式として車内に接点を作って通電させる予定。



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【レーティッシュ鉄道】コープコンテナの製作(6)

2021-10-03 22:49:18 | 海外
コンテナの仕上げを進めます。

このコンテナはスワップボディという規格で作られていて自立するための脚が設けられています。荷捌き場に着くと脚を伸ばしてコンテナを持ち上げ、その間にトラックが入れ替わるので積み換えのためのフォークリフトやクレーンが要らないという触れ込みですが、RhBのCOOPコンテナの場合、ガントリークレーンを使ってトラックから貨車(又はその逆)へ積み換えているようです。

横から見ると折り畳まれた脚が見えるのでt1.0プラ板を貼って表現しました。脚の左に見える丸穴が開いたものはフラットカーのピンが入り込む台座です。この模型ではフラットカー側のピンを立てるスペースが狭すぎるのでダミーとしました。



ピンの代わりにコンテナの内側2か所に横梁を渡し、ここにタップを立ててM2ネジでフラットカーへ固定します。



冷凍機側は若干のディティールアップをしました。φ0.4真鍮線で燃料タンク(と思う)からの配管を表現し、右手側には冷凍機の制御箱のようなものをレリーフ状に貼り付けてあります。



ここで全体に白を吹き付けます。ベースホワイト→クレオスホワイトの順。



ハッチ側のフチはシルバーで塗り分けました。



イチゴ柄のシールを貼ります。側扉の外枠やゴムパッキン、取っ手などすべて印刷で表現していてさすがに平板なので扉だけ貼り重ねました。



反対側は扉がないのでシールをペタっと貼ったのみです。



という感じでコンテナ本体はほぼ期待どおりに仕上がってきたので、完成へ向けて引き続き冷凍機や下回りなどの工作を進めていきます。


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【レーティッシュ鉄道】コープコンテナの製作(5)

2021-10-01 03:57:27 | 海外
サーモキングの冷凍機TS-200を作っていきます。

(cold-truck.com より)

この捉えどころのない形態をどう作っていくか考えた結果、積層構造でいける!という結論に至りました。両サイドの通風スリットと中央の飾りの凹みが横一直線になっているところがミソです。スリットや凹みがある部分と無い部分を交互に重ねていけばそれらしいものが出来上がるはず!

PC上で原図を作成します。7層に分割することにして、まずフロントカウルの一番底辺の形を描き、相似変形しながら少しずつ高さを低くしたものを6枚コピペします。6枚目がカウルの天井部分になります。



これを7枚に分割します。縦の線はスリットや飾りの凹みの位置を表します。



シールにプリントしてt0.5プラ板に貼ります。切り込みを入れる部分に○を書いておきます。×は切り込みを入れない層です。



1層ずつカッターで切り抜き、順番が狂わないよう、切り抜いた順番にどんどん貼り重ねていきます。フリーハンドで切っているので仕上がりがちと心配・・・。



7層を貼り終えたところ。案の定、縦の線が揃ってませんなぁ。。泣
まあでもなんとなく形にはなってるので目論見は成功ということで先に進みます。



カウルの両サイドの部分を貼ります。段差の特にひどい“鼻先”の部分だけパテを盛っておきました。



下側の部分を貼ります。少し大きめに切り抜いたものを現物合わせで削り込んでなんとか合わせました。隅の部分に三角形の空洞が残っていますので、整形の段階でプラ片をパテで埋めます。



冒頭の写真をご覧いただくとわかるように、このユニットの天板の半分以上は放熱のためか開口していてメッシュで保護されています。雨とか雪が入り放題なのに大丈夫なんでしょうか??模型ではシースルーにすると中身を作らなくてはならなくなるので、このように真鍮網目板を貼って黒く塗ることでそれらしく見せることにしました。



どうでしょう。荒っぽいですが、まあ似たものが出来たのでよしとしましょう。難関は突破できたのであとは仕上げを頑張るのみ。ちなみにコンテナの妻面にはt1.2プラ板から切り出した燃料タンク(だと思う)を貼り、φ1真鍮線で給油口も表現しました。




ここで、コープコンテナに食料品を積んでいる動画がありましたので、参考までに共有しておきます。
35分25秒あたりからと、44分15秒あたりから興味深い作業が観られます。
JSVideo Güterverkehr der Rhätischen Bahn Vol. 1



一部を抜粋してみます。まずこれは荷捌き場からコンテナに食料品を積み込んでいるところ。パレットに載せて手押しフォークリフトで積み込んでいます。品物は常温品のようで、コンテナ全体が冷凍・冷蔵対応ではないようです。



入って右側に仕切り壁が見えます。ここは冷凍機の裏側になるので、どうやらこの向こう側が冷蔵・冷凍区画になっているようです。この壁は動かせるようです。



コンテナにケーブルが繋がれています。停車中は地上から給電しているようです。初期のリーファーコンテナの冷凍機はエンジン駆動ではなく、貨車にも暖房用の引き通し回路を通し、そこから給電していたようです。小型エンジンで個別に駆動する冷凍機が普及し、この引き通し回路は撤去されつつあるとのこと。当初、この2軸フラットカーを「Lb-v」と書いていましたが、この「-v」が引き通し付きを表すそうで、撤去された車から「Lb」に書き換えられているようです。



さて、この人はリモコンのようなものを持って何をしているのでしょうか。正解は貨車の移動です。最初、リモコン操作で動く入替え機関車があるのかスゲー!と思いましたがそうではなく、線路わきに設置されたケーブルを使って貨車を移動しているようです。詳しくは動画をご覧ください。



貨車とケーブルはこのようにチェーンで結ばれています。貨車のフレームのサイドにある頭が黄色く塗られた突起はこうして構内移動するためのものでした。検修時に吊り上げるためのものかと思っていたので目からウロコ状態です。



この動画はレーティッシュ鉄道の貨物輸送について紹介する動画(3部作?)のようで、この他にも有蓋車、タンク車など様々な貨車が活躍するようすが描かれています。ナレーションがドイツ語ですが、観ているだけでも楽しいので、興味のある方はこの週末にでもぜひイッキ観してください。
JSVideo Güterverkehr der Rhätischen Bahn Vol 2


JSVideo Rhb Güterzüge 3. Holzverlad, Öl transport und Rangieren



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【レーティッシュ鉄道】コープコンテナの製作(4)

2021-09-28 00:54:14 | 海外
いよいよコンテナのラッピングデザインです。

Wordにシールを貼り込むスペースの原寸枠を描き、その中に写真やロゴなどの素材を貼っていきます。
イチゴの写真はネットで見つけた真横の写真から拝借。車体の汚れや写真の歪みが気になったのでイチゴ周辺だけを切り抜いて使い、Coopのロゴは「コープ・スイス」のWikipediaの画像を別途貼り込みました。ハッチに書かれた青文字は「Casty Trsansporte」という物流会社のロゴで、食品センター~駅間のトラック輸送を担っているようです。その他、感電注意の黄色い三角マークやハッチの枠、取っ手などを線画で描き込みました。



サイズが合っているか確認するため、まず普通のコピー用紙にプリントして貼ってみます。若干の位置修正が必要だったので原図を修正しました。



せっかくなので先に完成したフラットカーと連結させ、赤い客車の最後尾につながって走る姿を想像して余韻にひたりました。



しかし現実は厳しい。。あ゛~サーモキングの冷凍機作んなくちゃだわ~⤵⤵⤵

(Thermo King Corp.のサービスマニュアルより)



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