おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(3月12日)は午前中に子育て雑誌(6万部発行)の取材を受けました。
『親と子のアドラー心理学』(キノブックス、1,300円+税)をもとにスキルの前に「尊敬」「信頼」「共感」のマインドが必要であり、勇気づけで一番大事なのは耳に心地よい言葉でなく態度であることを前提にしてインタビューを進めました。
ご担当の方は、6歳と4歳の子どもを持つママで、かなり敏腕のライターであるようで、私の語るひと言ひと言に共感してくれていました。
6月10日発売だそうで、どんな紙面(12ページ)になるのか楽しみです。
午後は、電話カウンセリングを2件ほど行いました。
さて、「『名人伝』(中島敦)を素材とするカウンセリングのメタファー」シリーズの第6回目です。
今までの部分に関心のある方は
1回目 3月3日
2回目 3月7日
3回目 3月8日
4回目 3月10日
5回目 3月11日
のブログをご参照ください。
前回は、あるカウンセラーからアダルト・チルドレンだとレッテルを貼られ、そのグループに7年間も通い詰めている人の相談ケースを取り上げました。
集いに参加して古いレコードを何十度も聴いていること自体がアダルト・チルドレンで居続けることに作用することを素直に受け入れてくれた事例でした。
指導的な立場の人が10年以上もアダルト・チルドレンなのでした。
ところで、3回目(3月8日)でかつてヒューマン・ギルドに現不登校児、元不登校児の親がごっそりアドラー心理学を学びに来ていたことを書きました。
この中の数人が アドラー・カウンセラー養成講座 を学び、やがてカウンセリングを始めた頃のことです。
大変高い感受性を持っていて、カップルに対する支援などには相当な力量を発揮するのですが、不登校の親をクライアントとしてカウンセリングを始めると、カウンセラーとしての守備範囲を超えて自分の体験談を話したり、早過ぎる助言に入るモードの人もいたり、自分の体験とシンクロしてしまい、カウンセリングが有効に機能しないケースが見られました。
この傾向の方々は、まだ第2期 格闘期の段階にいて、共感に留めておかなければならないクライアントに対して同情モードに入ってしまいがちなのでした。
大事なことは、自分の体験してきた物語がはるか遠くのことであったように感じられるようなポジションになっている必要があったのです。
<お目休めコーナー>3月の花(13)
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