アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(3月1日)の10:30~12:00は、早稲田大学エクステンションセンター八丁堀校で「より豊かなライフスタイルで生きる:アドラー心理学の実践 」の第5回目の講座を担当していました。

5回目のテーマは「私たちが生きる共同体」

アドラー心理学ベーシック・コース では、1時間くらいで伝える内容ですが、第6回目(最終回)の6回目を含めて1.5時間×2回=3時間でお伝えします。

講義ではまず、共同体感覚の定義として

(1)共同体に対する所属感・共感・信頼感・ 貢献感を総称した感覚・感情
(2)精神的な健康のバロメーター

を押さえた上で、アドラーの言葉を紹介しました。


(今まで出回っていなかったアドラーの写真。
ペルグリーノ博士ご提供。無断転載厳禁)

個人心理学を学ぶには、何よりもまず『共同体感覚』という概念を理解する必要がある。
これは私たちの教育と治療において、もっとも大切なものだからだ。
勇気があり、自信があり、世界に自分の居場所がある人だけが、人生のいいことと悪いことの両方を生かすことができる。
彼らは決して恐れない。

人生には困難があることを受け入れていて、自分にはそれを乗り越える力があることを知っている。
人生のあらゆる問題に対して覚悟ができている。


(『生きるために大切なこと』P.16~17)

生きるために大切なこと
Alfred Adler,
桜田 直美訳
方丈社

前半のポイントをまとめると、こういうことになります。

(1)アドラーは自分の心理学を「個人心理学」と呼び、共同体感覚を中心概念に置いた。

(2)共同体感覚は、教育と治療(カウンセリングを含む)において最も大切なもので、それらのゴールだとも捉えられる。

(3)共同体感覚を備えながら勇気があり、自信があり、世界に自分の居場所がある人だけが人生のプラス面だけでなくマイナス面も生かすことができる。


講座の中では、受講生の家族、地域との関わりをグループ内で語っていただき、続いて(1)都市化、(2)核家族化、(3)少子化によって共同体が弱体化しているけれども、人は本来的に共同体を求めて生きる存在であることを指摘し、次回に備えることにしました。


同じ場所で同じ講義をすると、マンネリ化のリスクがありますが、一種の他流試合をすることによってより内容に幅と厚みが出せることを味わえました。

<お目休めコーナー>3月の花(2)

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