おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(12月16日)は、昨年に続いて某大手不動産会社の若手女子社員を対象とする研修を行っていました。
私にとって女子社員研修は、この機会だけなので、彼女たちの意識を知るために貴重な機会です。
「やっぱりな!」と思うことが1つありました。
「この中で新聞を読んでいる人は?」と尋ねたらゼロでした。
かつて新聞社の研修を行っているときに「当社を志望してくる大学生のうち3人に一人が新聞を読んでいないんですよ」と聞いていたことがあるので、その時のようなビックリ感はありませんでした。
新聞離れの影響の記事がこの12月上旬に出ていましたね。
PISA調査による「日本の読解力」低下の問題です。
産経新聞ニュース 2019.12.3 18:18 PISA調査 日本の読解力低迷、読書習慣の減少も影響か によれば、次のようです(傍線岩井)。
3日に公表された国際学習到達度調査(PISA)で、日本の高校生の読解力低下が浮き彫りになった。文部科学省によれば、パソコンを使ったコンピューター形式のテスト形式に不慣れなことや、記述式の問題を苦手としていることなどが要因として考えられるという。
ただ、本や新聞などをよく読む生徒の方が平均点は高く、読解力低下の結果には、読書量の減少も影響しているようだ。
日本の読解力の順位は、前々回の2012年調査では過去最高の4位だったが、前回の15年は8位、今回は15位と急落した。

日本の子どもの活字離れは、こんなにすさまじいほどの学力低下をもたらしているのです。
新聞の購読者減少は、次のような影響を与えているようです。
あるインターネット記事によります。
毎年1月に日本新聞協会が発表する前年10月時点での日本の新聞発行部数は、2018年は3990万1576部と、2017年に比べて222万6613部も減少した。
14年連続で減少しており、2019年も下げ止まる気配はない。
新聞発行部数のピークは1997年の5376万5000部だったが、ついに4000万部の大台を割り込んだのである。
21年で1386万部、率にして25.8%減というのはすさまじい。
日本最大の発行部数を誇る読売新聞1紙がまるまる消えたのと同じである。
1年間で222万6613部の減少、21年で1386万部、率にして25.8%減とは!
もう1つ、新聞離れに関して私が憂える傾向があります。
寺島実郎先生の『ジェロントロジ―宣言』 によれば、この新聞離れをしていても「検索エンジン」で必要な情報を得ていると開き直る人に対して、こんな警告を発していました(本ではなく講座での話)。
関心のあることをピンポイントで検索するので、情報の偏りが生じ、「全体に対する知性」が損なわれるとのことです。
なるほどなー。
自分の反対意見に関心を向けないので、情報の偏りだけでなく「寛容さ」が失われることにもなるのです。
私は毎日、新聞を3紙読んでいますが、おじさんさんパワーを生かして、できるだけ長くこの習慣を続けよう!
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