街道を歩く

今まで歩いた街道、町並み、これから歩く街道、町並みを散文的に紹介

西市から俵山へ 5

2007-01-21 11:34:56 | 山口 古墳

皆さんもご存知のように山口県下関市赤間神宮横にある安徳天皇稜、北九州市小倉南区隠蓑にある安徳天皇稜、そしてここ前方後円墳である安徳天皇陵、この付近でも三箇所もある。赤間神宮には六角形のマウンドになっており、三歳で崩御された天皇にはふさわしいと言えるほどの大きさであり、毎年の上臈道中はそれを現している。
また、隠蓑に伝わる幼子を藁で包んで隠すと言う祭りもそれを現していると思われる。一人しかいないのにも拘らず何箇所もあるのは、僅か三歳で崩御された天皇に対する民衆のやさしさかもしれない。
ここもその当時であれば人も通えないような場所であろう。にもかかわらず前方後円墳を造り、太刀までをも埋葬してある。しかも今では宮内庁の管理下にあるのも驚きである。
全国に何箇所もある安徳天皇稜、何処が本物かなど詮索するのは野暮であろう。
しかし、殆どと言っていいほど訪れる人はいない。赤間神宮でもそうである。本殿には皆参詣するが稜には見向きもしない。これも不思議な光景である。なにもわからないままに入水しなければならなかった三歳の男の子の魂にもう少しでも手を合わせようと思うのである。
 

コメント
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