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プライマリーバランスの先送りと新目標へ?

2009-06-10 09:56:28 | Weblog
政府は経済財政諮問会議に、経済政策の指針となる「骨太方針2009」の素案を提出しました。
先に与謝野財務相が、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標断念を発表したが、
今回の素案はそれを下敷きにして作成されて居ます。
是まで掲げてきた2011年までにプライマリーバランスを黒字化する政府目標を断念して
2020年まで先送りする事としました。
そして新たに2020年以降國のGDPに対する國と地方の長期債務残高の比率を
下げるて行くと言う新たな目標を掲げました。
現在國と地方の長期債務は、816兆円と言われて居ます。
一方我が国のGDPは下降を辿り今や500兆円を切り、長期債務に対するGDPの比率は
170%になるのではと心配される状態です。
これを中間目標として2013年までにこの比率を半減まで持って行く事を新しい
目標にする事とした。
そして是まで5年間社会福祉費急増に対し毎年2200億円の削減目標は取りやめ
総合的なものに変更する。
また財政の健全化をめざしながらも景気浮揚のための必要な財源確保は暫く続ける方針であると言う。
そして財政再建目標達成には避けて通れない消費税率切り上げの問題があります。
諮問会議ではこのまま値上げしないケースと、3%、5%,7%の4パターンの増率のシュミレーション
を作成して財政健全化の試算の結果7%増率即ち消費税は12%なければならない事が判った。
財政再建目標達成には、消費税を2011年度から、毎年1%ずつ引き上げて行き2015年には
消費税を10%として、さらに2017年までに12%に引き上げると目標達成されると言う結果が出ました。
これは机上の計算で、実際どの様にして消費税が引き上げられて行くのは今後の
施策を待たねばならないが、世間の大勢は消費税値上げも止むを得ないと傾いて
居ます。
出来れば消費税は上げて欲しくないのが庶民の願いです。
しかし國に中位の福祉を願うなら、中位の負担ををして欲しいと言われれば無下 
断る事もできません。
ムダな国費の削減が絶対条件で、国民は消費税の値上げに簡単には、同意しないでしょう。
引き上げれた消費税の使用目的は社会福祉関係にするため、与謝野財務相は名称を
「社会保障目的税」にしてはどうかと提言して居ます。
政府も消費税を少子化対策を含めた社会保障関係費に充てる意向と言う。
財政健全化や景気浮揚、雇用対策等本来は消費税の増額分は使われるべきかも知れませんが、
まずは高齢化等で逼迫した福祉関係が最優先は仕方無い事かも。
なにせ國の予算84兆円の3分の1を占める30兆円近くの社会福祉費が年々増加して
行って居る現実があるのですから。
いずれにしてもこの素案は与党の調整を得て「骨太方針2009」として23日に正式決定されます。
是で7月に予算の全体像を「骨太方針」で掴み11月に予算編成の基本方針が決まり
12月に実際予算編成が完了と言う流れになって来ます。