many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

湯けむりスナイパー

2011-07-10 20:30:32 | マンガ
画・松森正 作・ひじかた憂峰 第1巻は平成11年 実業之日本社・マンサンコミックス全16巻(らしい)
自分のマンガ世界をひろげようと思って、いろいろこれまで読んだことのないものに手を伸ばしているシリーズ(?)の第何弾だかで。
これまた、きっかけは「江口寿史の正直日記」から。
2001年2月21日のところに、
『漫画サンデー』という雑誌がある。この本に『湯けむりスナイパー』という作品が連載されているのだが、実はこれが今一番、読むのを楽しみにしている漫画なのだ。仕事柄、沢山の漫画に目を通してはいるが、純粋に読者として楽しんでいる漫画は今これだけかもしれない。
たいした事件が起こるワケでもなく、ハデな立ち回りがあるワケでもない。本当にささいな日常が淡々と綴られていくのだけれど、ハマるんだねコレが。
と、先ちゃんの賛辞がある。
で、
原作者は「ひじかた憂峰」なる聞いた事のない名前。しかし、この作品に一本ビシッと通っている美意識と矜持には見覚えがある。何者なんだろう。(略)80年代にアクションでずっとエッジの利いた作品を書いていた、「あの人」なんじゃないかと思い始めてきた。
って、不思議に思ってたところ、前日の飲み会で、編集者にきいたら、「あの人」ですよとアッサリ正解が返ってきたという話なんだけど。
で、その年の11月27日に、その原作者と組んでマンガを描くかもしれないってことで、先ちゃんは会って一緒にカラオケ行ったりしてる。そこには、
彼は現在、作品ごとに違ったペンネームで書いている。作者の名前についてまわる「読者の勝手なイメージや期待」に嫌気がさしてしまったらしく、世間的に知れ渡っている以前のペンネームは二度と使わないのだという。
と書いていて、以降も主にK・M氏という呼び方を使っている。
その狩撫麻礼と江口が組んで、2002年の後半にアクションに連載したのが、『平成大江戸巷談イレギュラー』なんだけど、わずかに5回の命であった
(私なんかは「江口寿史のお蔵出し 夜用スーパー」に載っけてくれなかったら、読めなかった。)
で、その『イレギュラー』では、狩撫麻礼氏は「椿屋の源」っていうペンネームを使っている。
その「椿屋の源」ってのが、この『湯けむりスナイパー』の主人公のこと。
椿屋は、物語の舞台の秘境の温泉宿の名前、源さんが主人公の元殺し屋。
過去を隠して、リストラされた中年男を演じて、宿では貴重な男手として、なんでも「ウイッス」と気持ちよく返事して、働いている。ただし、なるべく目立つことは避けている、過去がバレると困るから。

自分にとって新しいもの探したって、それでも10年前のものなんだから、やんなっちゃう、いかに引き籠ってたかがわかる、俺
全部で16巻あるらしい(第2部とか第3部もあるらしい)けど、どうかなあ、とりあえず2冊買って読んでみたけど、残りは急いで読まなくてもいい感じだ、今んとこは。
またまた江口寿史のことばを借りるなら、「新しいカタチの癒し系作品」ってことなんだけど、そういうのって週刊誌に載ってると(1話完結だし)、ほかの多くのマンガのなかにあって、いい味だしてて楽しみなんだが、まとめて通しで読むってタイプぢゃないんだよねー、いまの私にとっては。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする