青木淳悟 2005年 新潮社
前回のつづき。
「私のいない高校」が三島由紀夫賞とって、私が読もうと思ったのは、だいぶ前に一度、同じ著者のこれを読んでたってこともある。
なぜか初版の単行本を持ってるんだが、そんなに熱心に文学を読んでたころぢゃないんで、相当なにかの話題になってたから私も読んでみたんだろうと思う。
だって、帯がすごいもの。「驚異の新人誕生」はいいとして、保坂和志氏が「ピンチョンが現れた!」だし、島田雅彦氏は「日本語を使ってこんな芸も可能なのだという驚き」だし、絶賛じゃん。
で、今回ひさしぶりに読み返してみたんだけど、「四十日と四十夜のメルヘン」は、やっぱり普通ぢゃない感がいっぱいの小説。
チラシ配りの仕事をしてる「わたし」が一応主人公で、7月4日から7日までの日記のようなものを書いてたりするんだけど、時間は行きつ戻りつするし、確かな視点が失われていくようなとこがあって、ちょいと難しい。
もう一遍の「クレーターのほとりで」は、神話のパロディーみたいな感じで、アダムとイブとケルビムとかの遺骨を発掘する調査団なんかが出てきて、ちょっとスラップスティックっぽい。
(スラップスティックっていうヴォネガットの小説もあったなあ。)
前回のつづき。
「私のいない高校」が三島由紀夫賞とって、私が読もうと思ったのは、だいぶ前に一度、同じ著者のこれを読んでたってこともある。
なぜか初版の単行本を持ってるんだが、そんなに熱心に文学を読んでたころぢゃないんで、相当なにかの話題になってたから私も読んでみたんだろうと思う。
だって、帯がすごいもの。「驚異の新人誕生」はいいとして、保坂和志氏が「ピンチョンが現れた!」だし、島田雅彦氏は「日本語を使ってこんな芸も可能なのだという驚き」だし、絶賛じゃん。
で、今回ひさしぶりに読み返してみたんだけど、「四十日と四十夜のメルヘン」は、やっぱり普通ぢゃない感がいっぱいの小説。
チラシ配りの仕事をしてる「わたし」が一応主人公で、7月4日から7日までの日記のようなものを書いてたりするんだけど、時間は行きつ戻りつするし、確かな視点が失われていくようなとこがあって、ちょいと難しい。
もう一遍の「クレーターのほとりで」は、神話のパロディーみたいな感じで、アダムとイブとケルビムとかの遺骨を発掘する調査団なんかが出てきて、ちょっとスラップスティックっぽい。
(スラップスティックっていうヴォネガットの小説もあったなあ。)