小沢健二 1993年 東芝EMI
前回からのつづき。
っていうのは、西部氏の著書のあとがきに、
>もちろん、私ごときが何をいったとて、マスメディアの現状が改善されるわけのものではない。(略)マスメディアおよび世論形成にたずさわる人々は何ひとつ痛痒は感じないであろう。彼らは「犬は吼える、されどキャラバンは行く」といった様子で現下の大衆社会の公道を行進しつづけるであろう。
ってあったから、このアルバムをすぐ思い出したからである。ただ、それだけなんだが。
このことわざ(なのか?)の肝心な意味について、オザケンはこのライナーノーツで、
>僕の好きなアラビアの諺で、正確な意味はよく知らない。
って、シレッとしてる。
ところが、西部氏のあとがきのほうでは、
>つまり自分は歴史の王道を求めてさまようキャラバン隊員にほかならぬのだ、そしてマスコミ世論の方こそがその危険な彷徨に怯えて騒ぎ立てる犬なのだ、と思うに如くはないということである。
なんて言ってるんで、どうもそういうことらしい。
で、これこそ肝心の曲のほうはというと、これが傑作である。
どーやら、このあとの『LIFE』の成功をおさめたあとのオザケンは、セールス的には成功と言い難かったらしい本作については、“なかったもの”にしちゃってるらしいという話をどこかで見たことがあるが、どーしてどーして、いいアルバムだと思う。
その後のヒットナンバーや、パーフリのノリのいいやつと比べたら、たしかにちょっと地味かもしれないけど、聴いてるぶんにはすごく心地よい。
ただ、たしかに、シチュエーションとしては、あんまり急いだりしてる場面で、聴くようなもんぢゃないとは思うけどね。
ヒマな、っていうか、こころの余裕があるときに、聴いていたい。
みんな言うだろうけど、13分31秒もある「天使たちのシーン」、これはいい。
(オザケンもつくったときは手応えあったろうとは思うよ。だから縮める編集せずに13分余もレコーディングしたんだろう。)
1.昨日と今日
2.天気読み
3.暗闇から手を伸ばせ
4.地上の夜
5.向日葵はゆれるまま
6.カウボーイ疾走
7.天使たちのシーン
8.ローラースケート・パーク
前回からのつづき。
っていうのは、西部氏の著書のあとがきに、
>もちろん、私ごときが何をいったとて、マスメディアの現状が改善されるわけのものではない。(略)マスメディアおよび世論形成にたずさわる人々は何ひとつ痛痒は感じないであろう。彼らは「犬は吼える、されどキャラバンは行く」といった様子で現下の大衆社会の公道を行進しつづけるであろう。
ってあったから、このアルバムをすぐ思い出したからである。ただ、それだけなんだが。
このことわざ(なのか?)の肝心な意味について、オザケンはこのライナーノーツで、
>僕の好きなアラビアの諺で、正確な意味はよく知らない。
って、シレッとしてる。
ところが、西部氏のあとがきのほうでは、
>つまり自分は歴史の王道を求めてさまようキャラバン隊員にほかならぬのだ、そしてマスコミ世論の方こそがその危険な彷徨に怯えて騒ぎ立てる犬なのだ、と思うに如くはないということである。
なんて言ってるんで、どうもそういうことらしい。
で、これこそ肝心の曲のほうはというと、これが傑作である。
どーやら、このあとの『LIFE』の成功をおさめたあとのオザケンは、セールス的には成功と言い難かったらしい本作については、“なかったもの”にしちゃってるらしいという話をどこかで見たことがあるが、どーしてどーして、いいアルバムだと思う。
その後のヒットナンバーや、パーフリのノリのいいやつと比べたら、たしかにちょっと地味かもしれないけど、聴いてるぶんにはすごく心地よい。
ただ、たしかに、シチュエーションとしては、あんまり急いだりしてる場面で、聴くようなもんぢゃないとは思うけどね。
ヒマな、っていうか、こころの余裕があるときに、聴いていたい。
みんな言うだろうけど、13分31秒もある「天使たちのシーン」、これはいい。
(オザケンもつくったときは手応えあったろうとは思うよ。だから縮める編集せずに13分余もレコーディングしたんだろう。)
1.昨日と今日
2.天気読み
3.暗闇から手を伸ばせ
4.地上の夜
5.向日葵はゆれるまま
6.カウボーイ疾走
7.天使たちのシーン
8.ローラースケート・パーク