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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

夢みる機械(1978年)

2010-09-25 19:42:50 | 諸星大二郎
諸星大二郎 昭和53年 朝日ソノラマ サンコミックス
きのうのつづき。っていうか、同じタイトルだけど。
こっちがオリジナルの「夢みる機械」の単行本で、昨日のは版を変えて後年に出し直されたもの。
でも私だって、これはリアルタイムぢゃなくて、だいぶ後から古本屋で買ったはずだけど。
記憶に違いがなければ、たぶん古本で“定価より高い値段で買った”っていう体験を初めてしたマンガだと思う。
カバーそでにいわく、
なに変わることのない毎日は、世界の崩壊を感じさせない。だが、人知れぬ日常のうらで世界は破局に向け、つき進んでいる!!
終末を色濃く反映した未来を、モザイクのように描く諸星大二郎のSF作品集!!

という分かるような分かんないような言葉があるんだけど、まあそんな感じです。
「夢みる機械」はもちろん傑作だし、「地下鉄を降りて…」みたいな不条理感のあるマンガは、いま思えば、当時いろんな小説とかを読み漁り始めてた私にも、マンガだってすごいんだっていう可能性をおぼえさせたものかもしれません。
で、この単行本には、「奇妙なレストラン」とか「コッシー譚」とかいう、それまで私が知らなかった、かる~い感じのマンガがあって、シリアスな諸星大二郎しか知らなかった私はびっくりさせられました。とても「孔子暗黒伝」と同じ人が描いたとは思えない。いまでも、なぜこういうの描けるんだろうって不思議に感じる。
「夢みる機械」1974年
「浸食惑星」1974年
「奇妙なレストラン」1973年
「ティラノサウルス号の生還」1976年
「コッシー譚」1974年
「ど次元世界物語」1975年
「地下鉄を降りて…」1976年
「ぼくの日記帳」1973年
「猫パニック」1975年
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夢みる機械

2010-09-24 21:10:35 | 諸星大二郎
諸星大二郎 1993年 集英社 JUMP SUPER ACE
きのうから、諸星大二郎つながりで。まあ、なんか「夢」と付いてるところを。
持ってるのは1999年の第5刷。出たのを知ってて、なんで5刷まで買わずに放っておいたかっていうと、この「夢みる機械」って単行本は、昔のを持ってたからで。
で、コンテンツが違うってのに気づかされて、結局買っちゃうんだけど。

表題作「夢みる機械」は、SFなんだけど、いま読んでも通用する中味だと思います。
あと、「食事の時間」とか「地獄の戦士」とかも、独特の切り口であって、作者特有のホラータッチがピッタリしてる、いい作品だと思います。
それに「感情のある風景」、これは人の感情を、科学の発達したある場所では、心の外に出すことができて、その人の近くに、記号というか図形というか、宙に浮かんだ形で見ることができるというSFなんだけど、恐怖とかを切り離すことによって安心は得られたんだが、ほかの感情も自分のなかから無くなってしまうということが描かれている、好きな話です。

コンテンツ
「商社の赤い花」1979年
「食事の時間」1978年
「夢みる機械」1974年
「猫パニック」1975年
「地下鉄を降りて…」1976年
「遠い国から」1978年
「感情のある風景」1981年
「地獄の戦士」1979年
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夢の木の下で

2010-09-23 23:05:26 | 諸星大二郎
諸星大二郎 1998年 マガジンハウス MAG COMICS
こないだっから、なんか夢と現実のごっちゃになるような話とか、悪夢の話を見つけようと思ってんだが、なんだかうまいこと思い出せない。
とりあえず、諸星大二郎の単行本の本棚から、それっぽいタイトルのをひとつ。
表題作「夢の木の下で」は、SFというか幻想というかの独自の世界を描いたもの。
ツーライという土地で、モボクという植物と共生する人々の話なんだが。
一人に一本の木が必ずあって、夜に木の夢を人が見て、木からは食糧を得ることができるという、説明しづらい設定。
その国、というか、その世界は、狭いエリアにあって、人々の住む地域のはずれには、とても高い壁がある。人々にとっては、その壁が世界の果てであって、その向こうというものは存在しない。
ところが、あるとき、その壁を越えて、違う世界から一人の男がやってきてしまう。
壁を乗り越えると新しい世界があるっていうのに似たモチーフは、諸星大二郎の作品のなかでは、ときおり出てくるもの。
そして、たいがいの場合、人々はその壁の向こうに何かがあるってことを認めようとはせず、出て行こうとする若者とかを阻止しようとするって展開。「ぼくとフリオと校庭で」に入ってる『流砂』なんかもそう。

「遠い国から」は、これも何だか描かれてる絵は具体的なんだけど意味は象徴的のような感じがする、SFというか伝奇というか不思議な感じの、紀行文形式のマンガ。
最初のものが1978年なのに、やおら90年代になって続編が出てくるのが、油断できないところ。

「壁男」は、たしか映画化されたんだっけ?一時期有名になったはず。壁のなかに生きる人(?)の話。
「鰯の埋葬」は、諸星作品らしい絵とストーリーだと思う。会社に神様がいるとか、現代が舞台なんだけど古代の神のために生贄を捧げるとか、そういうちょっと怖いの、読むと諸星作品っていいな!って思わされます。

「夢の木の下で」1997年
「遠い国から 第一信」1978年
「遠い国から 追伸 カオカオ様が通る」1994年
「第三信 ナルム山紀行」1994年
「第四信 荒れ地にて」1998年
「壁男 PART1」1995年
「壁男 PART2」1996年
「壁男 PART3」1996年
「鰯の埋葬」1991年

コメント (2)
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カトゥーンズ☆CARTOONS☆

2010-09-22 20:30:19 | 岡崎京子
岡崎京子 平成4年 角川書店
帯に「24の終わらない物語」とありますが、1話6ページの全部で24話のマンガです。
前の物語の最後のコマが、つぎの物語の最初のコマとして引き継がれていきます。
前の物語の登場人物が、つぎの物語の登場人物と、そこですれ違ってるってのが基本的なつくり。
で、最後の話が、最初の話に戻ってきて、大団円。
最初の話ってのが、縦笛のテストがいやで、神様に現実逃避のお願いをしたら、本のなかに入り込んでしまった女の子の話。
っていうと、なんのこっちゃ?とわからないだろうけど、話があっち飛び・こっち飛びしつつも、楽しく読める一冊ではあります。
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暑さ寒さも、ヒーズザマン

2010-09-21 18:12:41 | 馬が好き
失敗した。暑さ寒さも彼岸までってんで、もう大丈夫だろうと思ったら、今日は真夏日だってやがんの
9月の20日過ぎに30度まで上がるかぁ? どっちかっていったら涼しかった昨日に乗るんだった。

ということで、きょうはヒーズザマンに乗って、練習。
でも、暑い日は続くけど、馬場のまわりの桜の葉っぱとかは、だいぶ落ちてきてて(暑くて枯れたんぢゃねーだろーな?)、季節はちゃんと進みゆくのであったが。
ヒーズザマン、どんな馬だっけ 乗りやすいんだけど、ときどきエキサイトするんだよな。そんな突っ走ったりしないんだけど、イレ込むと速歩がチャカチャカする。障害も単発はいいんだけど、コンビネーション始めると熱くなる

常歩で、馬場を大きくまわる。カドっこにくると、馬は自然と内へ内へと経済コースをまわりたがるんだけど、脚で馬の後ろを外へ押すようにして「まだ曲がらない」とやってみる。いうこときいて真っ直ぐいって、コーナーまでいったら、輪乗りするときのように姿勢を内向きにちゃんとしてから曲がる。次のコーナーでも繰り返し、あまり手綱を引っ張ったりしない。
やっぱ、ホコリっぽいから水撒くかー ってことで、スプリンクラーで散水。頭から水かぶんないように避難しながら乗ってるんだけど、ヒーズザマンはこういうのでは全然ビビんないので頼もしい。
んぢゃ、各個に乗りますかーってんで、5頭が馬場に入ってんだけど、思い思いに運動開始。
私は、馬の運動っつーより、この乗りやすい馬に乗ってる機会に、少し姿勢とか直したかったんで、蹄跡まわらずに馬場の片隅に場所決めて、輪乗りをする。
ときどきやることあるんだけど、いわば“独り調馬索”である。あまり動かすのに苦労する馬ぢゃないし、やりやすい。
軽速歩で輪乗り、ときどき手前を替える。ほんとの調馬索と違うのは、私の趣味だけど、ころころ手前を替えること。2周か、せいぜいが3周したところで、すぐ手前を替える、なんかその方が馬も集中して歩ってくれてるような気がするから。
手前替えるときは、当然直径が半分の弧を描いて、真ん中で姿勢変えるんだが、うまく変えそこなって2歩くらい余計に進んぢゃう。そこも練習のポイントのひとつなんだけど。
では、アブミをはかずに速歩で輪乗り。勝手に速くなったり、怠けてすぐスピード落としたりしない馬なので、アブミあげて乗るのに都合がいいから好きだ。馬の大きさもね、これやるときは、あまり大きくないほうがいい
「爪先を、外に開かないで、進行方向に向けて。それで爪先を少し持ち上げる。ふくらはぎで馬をかかえて。」
私のアブミあげは、要は、アブミ踏まないで、前後左右に人の体が落ちないってことをやってるだけになってるわけで
下半身はノーケアになってるもんだから、股関節を開こうとすると、バカだからヒザが開いて、ヒザが開くと必然的に膝頭の方角に爪先は向くんで、正しい姿勢にはならない
爪先をまっすぐ前にしようとすると、ヒザに力が入るんで、そうぢゃなくて脚の付け根からグリンと回らないものかとやってみる。
でも、爪先を少し持ち上げる“エアあぶみ”、難しいぞ
はい、多少は座りが改善されたとおぼしきところで、駈歩。輪乗りの大きさは、さっきからずっと一緒。
ヒーズザマンは駈歩も淡々としたものなんだが、人間の体重が、内側の前脚に乗っちゃったり、外側の後ろ脚に乗っちゃったりしてんで、あまりヘンなこと意識しないで、真ん中にまっすぐ乗るようにして、輪乗り。

そんなことしてる間に、ほかの馬は地上横木をまたいでるんで、私もようやく輪乗りをやめて、速歩で横木をまたぐ。
右から入ったら、跨いだあと左に行って、こんど逆から。何回かやったら、速歩の大きめの輪乗りのなかで、横木を跨ぐようにしてみる。
アブミ一個つめて、障害。速歩でクロス。
さっきからそうなんだけど、なんかイマイチ前進する勢いが足んないような気がする。止まるとヤだから、障害前で少し気合い入れてグイグイグイと3歩くらい脚使いながら向かってみる。何の心配もなく飛ぶんだけどね。
なんかいつもより元気なくない、ヒーズザマン? 飛ぶ順番を待ってる間、静止してたり、常歩で輪乗りしてたりすんだけど、いつもだとそこからゴーサインを出すと、サッサカ速歩始めるんだけど、今日はなんか止まったままだったりする。中にミラノが入ってんのかと思ったよ
ぢゃあ次はコンビネーション。来たぞ、大丈夫かな、ヒーズザマン? 速歩でクロス3つ連続。

それにしても元気がないから、回転するとこからグイグイってやったら、やりすぎて駈歩が出ちゃった。巻乗りして速歩にして、障害へ向かう。ポン、ポン、ポン! あまり走ったりしない、エキサイトしてこない。
「弱くならないように、2つ目飛んだら、前へ出すように」
はい、回転するところから障害見て強く前に出す、ポン、ポン、ポン! 真っ直ぐ行って、速歩に落としてから回転。
障害の前も、飛んだあとも、全然おとなしい、非常に飛びやすいぞ、今日のヒーズザマン。でも慎重に、飛ぶ前も飛んだあとも、腰を張って備えることは忘れない。
んぢゃ、障害3つ飛んだあと、駈歩で大きくまわってクロス。
速歩で向かう、ポン、ポン、最後の障害は70センチくらいの垂直がかかってるけど、真ん中をポーンと飛んで。
からだ起こす、腰張る、馬縮める(←これは出来てるかわかんない)、左手前の駈歩だす、回転して、遠くの次の障害見る。
「バランスをそこで少し戻して」 人間が前に倒れてたりすると、馬を起こすどころぢゃないから、頭を背骨の上にって思いつつバランスバック、一定の駈歩をつくって回転してって、障害に向かったら腰張って待つ、飛越、すぐ起こす、まっすぐ行って止める。

もう一回、今度逆から、コンビネーション飛んだら右に回転。配置の都合上、さっきより回転がきつい。
「飛んだあと、すぐ対処すること」 ポン、ポン、ポン、腰張って身体起こして、振り返るように次の障害を右斜め後方に見ながら、右手前の駈歩で姿勢を整えて回転していく、ここで弱くなるとダメだから前進させて。真っ直ぐ障害に向かうラインに入ることができれば、もう何もすることはない、今日のヒーズザマン乗りやすいなぁ。おっと、油断してたら踏切が近い、ポッコンと飛越。上出来。

あー、今日は、それほど腕力に頼らずに乗ることができたような気がする。
クーリングダウンで馬場を常歩でまわってるとき、またアブミをはかないで歩いてみる。爪先を前に向けて、ふくらはぎっていうか、くるぶしの上くらい、スネの内側のところから、馬のおなかの丸みに合わせてソッと馬体を包んでみる。いいのかなー、これで。まあ、特段イヤそうな反応もみせないから、問題はなさそうだけど。
帰り道、ときどきチャカチャカするヒーズザマンだが、今日はおとなしい。やっぱ暑くてお疲れ気味なんでしょ。
暑い日は、人馬ともキツイけど、洗った馬の身体がすぐ乾くことだけはありがたい。
今日の練習後のごほうびは、猛暑の影響なのか、梨がちっとも安くなってこないので、リンゴにしといた。
隣からメジロリュウジンが、ぬって顔出したんで、しょーがないので、分けてやる。(写真1枚目、朝の最初から狙ってた兆候がある?)
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