
今日は、小台風のような天気だった。週末2日とも好天に恵まれたのは、今さらながら、ラッキーだった。4/6のブラブラの続き。
東京国立博物館の薬師寺展を見て、普通は他のは見ないで、出てしまうのだが、おとといは、東洋館で開催中の蘭亭序展に行ってみた。
蘭亭序といってもご存知のない方も多いかもしれない。書聖と呼ばれる王義之の最高傑作と言われる書だ。353年!に蘭亭で催された王義之主催の詩会で作られた詩集の王義之による序文であるが、原本は、唐の太宗皇帝と共に殉葬されたため、残っていない。
では、何故このような展覧会が催されるかというと、太宗皇帝の時代の蘭亭序の臨書を元に、石に刻まれ、それが拓本となり、そこからまた石に刻まれというコピーが続き、多くの拓本が存在することになった。
コピーがコピーを生み、今となっては、どれが、本物に近いのかはわからないが、特に南宋時代にこの蘭亭序の収集が盛んになり、その多くが、日本に残っているのである。なかなか風流な話ではないか。
書そのものはというと、漢字ができてから、まだそう年数が立っていない時のものだが、今の漢字とそう変わらないことがわかる。また、一字一字じっくり書いたというよりは、流れるようなスピード感が感じられる。が、同時に、一字一字がしっかりしている。
流石感がある逸品群なのだ。それらの多くが日本に残っているのは、日本人のものを大事にする精神、収集癖によるものなのかもしれない。