
ボブ・ディランの日本公演もいよいよ近づいてきた。
予習もしなくちゃと思っているのだが、なかなか思うに任せない。
何せ、私にとっては、36年ぶり!のディラン。
前回は、スケジュール的には行けたのだが、チケットが入手できなかった。
そんな中、中山さんの解体新書が出たので、ゲットしてみた。
前回の湯浅さんの岩波新書も驚きだったが、本書でも驚きの連続。
ディランの、虚構と現実が、渾然一体となった姿が浮かびあがる。
絶対盗作とバレないと思ったら、バレちゃって、でも、原文の作者が光栄だと言ったことをいいことに、開きなおる?
フォークから、エレキに替えた時のブーイングで、涙したという伝説も、周りが作り上げたものであったり、ユダ(裏切り者)と野次られた話も(音源が出ている)、そんなに大げさなものではなく、むしろ、少数派であったことだったり。
ライクアローリングストーンのオルガン奏者についての伝説も。
そういえば、中学の時の音楽の教科書に風に吹かれてが、コード付きで載っていたのだが(それで、ギターを買ってもらった)、今から考えると、ずいぶん先進的な歌を、教科書に載せていたものだ。
中山さんならではの発掘話も満載で、飽きさせない。
ディスコグラフィーも充実しているし、ディランの歌の元になった音楽の紹介や、ディランの歌のカバーの紹介など、時間を見つけて、味わい尽くしたい内容だ。
来日公演までに、どれだけ予習できるかわからないが、公演が終わった後でも、本書片手に探求したい。それだけ、謎めいた吟遊詩人なのだ。
そう言えば、学生時代に行った武道館公演は、当時のライブ音源として、貴重なものになっている。英語もろくにできなかった当時、正直ダルだったのだが、今聴いてみると、まさにその時点での集大成的なライブであったことがわかる。
まだまだ未熟だった。もったいないとはこのことだ。
でも行けただけでもいいか。