皆様、どうもお疲れ様です。塚本洋美です。
さて、毎年9月になると私の部署では、インターンシップ生を受け入れることになります。今年も都内の有名私立大学から、メーカー勤務で営業志望の学生が、男女1名ずつ参加されました。
インターンシップ制度とは、1906年にアメリカのヘルマン・シュナイダー博士の創案で始まった、就職・転職のミスマッチをなくすための制度です。日本ではインターシップが本格的に導入されたのは1997年まで遡るそうです。文部省、通商産業省、労働省の三省合同による「インターシップ推進にあたっての基本的考え方」が公表され、インターンシップを「学生が、在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」と定義されました。
我社では、人事部によるオリエンテーション、安全教育等が1日、工場見学(名古屋)が1日、営業同行が3日(神戸1日、東京2日)という5日間の研修日程になります。このうち、私の部署では建築営業を体験する目的で1日だけ預かることになります。午前中に、建設業界や業務内容に関する座学を行い、午後からは中堅営業マンとの同行営業を体験することになります。
私は午前中の座学を担当しておりますが、毎年聞いていることがあります。それは、
「営業で一番大変なことは、どのようなことだと思いますか?」
という質問です。今まで参加されたほとんどのインターンシップ生は「お客様との人間関係が大変である」と答えます。このような方もいるかとは思いますが、残念ながら一番ではありません。
5年以上の営業マンについては、ほぼ全員が「毎年継続して、売上予算を達成すること」と答えます。20年間営業をやっておりまして、リーマンショックの時だけ、経済景況を考慮し売上予算を減らしてもらいましたが、それ以外は増え続け、特に予算の振り分けが難航した場合、市場規模の大きい東京地区で賄うことになります。コンスタントに売上を確保することは、継続的に営業をやったことがない場合、わかりにくいかも知れませんね。
短期間の体験では、その会社の雰囲気程度しか把握できないと考えますが、インターンシップに参加することは意義のあることだと思います。
インターンシップの実情について聞いたみたところ、申し込んでも全員が参加できるわけではないこと、特に大企業が多い東京では5人に1人しか参加できないとのことでした。これらの要望に応えるため、経団連ではインターンシップの下限日数を、現在の最低5日間から3日間に引き下げる案が検討されてるとのことです。この短縮化により、より多くの学生が参加できる環境になることは大変良いことだと思います。
ここからは余談ですが、今回参加された学生さんは異なる2つの大学から来られましたが、偶然にも趣味が「将棋」で、大学の将棋部に入っておりました。男子学生の方は如何にも強そうな感じでしたが、明朗活発な女子学生の方はイメージに全くあいません。そこで、個人的興味から聞いてみると、将棋は知人から教わり大学生になってから本格的に始めたとのこと。将棋部の部員は40名いるとのこと。
ここからは会話形式になります。
(塚本) 「40人在籍していて、女性は何人いるの?」
(女子学生)「わたし一人です。」
※ここから、急にお父さんモードに切り替わります。
(塚本) 「えっ。それなら色々な意味で大変でしょう?」「例えば多数のデートの申し込みとか?」
(女子学生)「全然ありません。最初の頃は私と目を合わせて話すこともできない人も多かったですから。」
(塚本) 「えっ。ははーん。抜け駆けになるから、みんな牽制しあっているのか?」
(女子学生)「それも違います。そもそも彼女をつくろうと思えば、将棋部なんかには入りません。」
(塚本) 「なるほど。その通りだ。恐れ入れました。」
何に対して恐れ入ったのか分かりませんが、私はとっさにそう答えておりました。