みなさん、こんにちは。稼プロ18期 杉山です。本年もよろしくお願いします。
平成から改元される今年は、10月に消費税増税が予定されており、その景気対策としてキャッシュレスでの買い物に対してポイント還元が検討されるなど、やはりお金にまつわる話題がつきないようです。
昨今、お金に関する話題というと、フィンテックが思い浮かびますが、そこで今回は、私が最近利用して重宝しているアプリとフィンテックについて感じたことをテーマに書きたいと思います。
私が頻繁に利用しているアプリは「マネーフォワード」です。法人向けにはクラウド会計ソフトとして知られていますが、個人向けには家計簿アプリとしてサービスが提供されています。マネーフォワードの機能で、私が画期的だと感じているのは、複数の銀行口座やクレジットカード、電子マネーなどを一括で管理できる機能です。
通常、銀行のインターネットバンキングサービスでは、それぞれの銀行サイトにアクセスするたびにIDやパスワードの入力が求められ、便利さが謳われているわりに、私は非常に煩雑さを感じていました。
ところが、マネーフォワードを経由して複数の金融サービスIDを連携すると、マネーフォワードにアクセスするだけで、登録した全ての口座やカードの利用状況など、お金の動きを一度に確認することが可能です。しかも、クレジットカードの引落し額に対し、銀行口座の残高が不足している場合にお知らせメールが届くなど、一括管理のメリットを生かした機能を備えています。また、買い物のレシートをスマホのカメラで撮影すれば、自動で仕分けして記録してくれる家計簿機能があり、このアプリを使いこなせれば、お金の管理に頭を使うことからかなり解放されそうだと感じています。
このマネーフォワード、2012年から提供されたアプリですが、わずか6年あまりで利用者数は600万を超えるそうです。
フィンテックとは、金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を組み合わせた造語であり、特に金融サービスと情報技術を結び付けたサービスのことをいいます。私は、フィンテックが話題になり始めた当時、単に金融サービスをITと結びつけただけでは、従来からあるパソコンバンクとどう違うのだろうと思っていました。(ホームバンキングと呼ばれる、パソコンを通じて自宅で残高照会や振込などができるサービスは20年以上前からあったように記憶しています)。しかし、スマホの普及もあり、本当に使える画期的なサービスが生まれているのだと、自分の考えを改めました。
それにしてもなぜ近年になり、こうしたサービスが登場するのでしょうか?調べていくと、行政も規制緩和により大きく後押ししていることを知りました。
例えば、マネーフォワードが持つ金融サービスの一括管理機能を実現するためには、銀行法の改正が影響しています。2017年5月の改正銀行法において、金融機関における「API公開の努力義務化」が明記されました。APIとは、複数のシステム間でデータをやり取りする際のルールとプログラミングコードであり、このコードの一部を公開することで外部からもサービスが利用できるようになります。金融機関からベンチャー企業に対してAPIが公開されることで、残高や入出金の照会や振込・振替などを、金融機関とは異なる外部サービスのアプリで実現できているのです。
新しいことを始めようとしても、必ず何らかの壁があり、簡単には進みません。ところが、「必要は発明の母」と言われる通り、本当に必要とされるサービスについては、徐々に壁となっていた事柄が取り除かれ(例えば、行政の規制緩和)、普及していくといえそうです。
金融は、融資や運用、投資や決済、保険など非常に幅広い分野であり、これからもありそうで実現していなかった便利なサービスが次々と提供されるのではないかと期待してしまいます。
ひるがえって、自分が中小企業診断士としてお客様に、例えば、経営改善の提案をする時、多少、実現に向けて壁があると感じたとしても、本当にお客様にとって役立つ提案であれば、壁を突破する方法があると信じて、柔軟な発想を大事に提案していくことが重要なのではないかと、フィンテックの動きを通じて感じています。
★最後に稼プロ!運営チームからのお知らせです★
今月1月19日(土)に「診断士はじめの一歩セミナー」というセミナーを実施いたします。
・診断士を受験中の方
・診断士に合格したばかりの方
・診断士に合格したけど、何から始めれば良いかわからないという方のためのセミナーです。
合格後にやるべき事が見えてきます!時間や場所などの詳細は、下記からご覧ください。お申込もこちらからお願いします。
http://kasepuro.com/LP/ippo2019/