Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

自転車の ブレーキ調整を行う

2013-09-22 20:27:37 | わかり易い 自転車整備
前回前後のブレーキゴムを交換しました 今回は前ブレーキの調整を
行います 調整し切れない所では力技も使っています、この様な荒業が
必要な時も有ります




ブレーキ調整の行程で船(シューホルダー)の
不具合が見つかり船とゴムを交換した 私の
お買い物用自転車 



作業の流れでリアブレーキの調整は済ませました 
今回はフロントの調整を行います、その為に前輪を
取り付けましょう




自転車をメンテスタンドから降しました 久し振りです






後輪を保持するワークスタンド これは鋼管を使い
自作しています ちょっと有れば便利かな・・






前輪を取り付けるのはフロントフォークのエンド、
爪と呼ばれる先端部分です






そこへ前輪のハブナットで締め付けて固定します
このハブは CAMPAGNOLO RECORD ロックナットに
1967年の刻印が有る古い物です




まずホイールをフロントフォークに装着します








このハブナットに使うのは 15mmレンチ 使う物に
決まりは無いのでご自分の使い易い工具で O.K です






自転車の正面から ハブナットを締め付けます
ここではこの正面と言うのが大切な整備姿勢です
※ ネジは正ネジです




フロントホイールの取付けにも センター出しは必要で
フォークとホイールの間に指などを差し込み 左右の
隙間を揃えながらホイールの締め付けを行います
これは正面から視認しながら行うのが良いでしょう






これで前輪が正しく装着出来ました 調整するブレーキは
DIA-COMPE のサイドプル 一般車でも一番多いタイプです






ブレーキのワイヤーはまだ仮止めです ブレーキゴムの
位置調整などをし易い処までワイヤーを張ってやります
使っているスパナは 8mm ※ 正ネジです






ブレーキゴムの位置調整には 5mm のアーレンキーを使い
リムの上端から下へ 1~2mm 下った所へゴムの上端を合わせ
固定します

※ これとても大事
  ブレーキのシューホルダー(船)にはゴムが抜けない方向が
  有ります 前輪も後輪もそれを前に向けて取り付けるのは
  お約束事 そして位置調整でゴムがタイヤに当る様な事は
  絶対にしてはいけません






そしてブレーキゴムのセンター出し これはゴムと
リムの隙間を左右揃えてやる作業です






これはブレーキ本体の取付けネジを緩め 位置調整し
締め付けます これが案外一発で決まらず、そんな時は
何度も作業を繰り返します






これで左右の隙間が揃いブレーキのセンターが出ました




ただちょっと右側のゴムが前開きです 少し許容範囲を
越えています この船はトウイン・アウトの調整が出来ません






そんな時はブレーキ本体をモンキーレンチなどで挟み
力技でエイヤーです ブレーキゴムの取付け部を
挟むと傷も付かずに おおむねこの調整が行えます




最後にブレーキワイヤーの張り調整を行います
張り代はご自分の好みで行えば良いでしょう




このブレーキに力技の調整が必要なのは ピスト用の 
フォーククラウンにブレーキ用の穴を開けています 
その時に真っ直ぐ開いていなかったのが原因ですね 
まあ開けたのは私ですから、文句を言って行く所は
ありません(笑)
その時の様子 【 お買い物まで もう少し 】





これでブレーキの基本的な調整は完了です 本体は分解し、ワイヤー類も丁寧に
手を加えました そうして組んだブレーキは手応えが非常にカッチリした物に
なっています

前回の作業 【 自転車の ブレーキゴムを交換する 】

次の作業 【 自転車 小物の取付けと駄目の手直し 】

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自転車の ブレーキゴムを交換する

2013-09-20 20:18:46 | わかり易い 自転車整備
前回ブレーキのワイヤーラインを決め、今回はブレーキ調整をする予定でした
その作業を進めている途中でブレーキゴムを交換する事にしました






前回ブレーキワイヤーを仮止めしたリアブレーキ
今回はブレーキの各部を調整します






まずはブレーキゴムの位置調整から始めます
ユニバーサルの純正の赤いゴム 船を固定する
ボルトを緩めます 使うスパナは 9mm ※ 正ネジです






工具を通じ少し嫌な手応えを感じたのでブレーキゴムを
外しました やはりこれは良く有りません






反対側のゴムも外し比べてみましょう 本来船に付いている
メスネジ部分が外れています 昔からユニバーサルでは
良く有る事でしたがその手応えをまだ手が覚えていた様です






この船(ホルダー)だけ補修部品として在庫もしていますが
この効きの悪いゴムよりましな物が有るので 純正に拘らず
そちらを使いましょう






ただ一度使っていた物なのでゴムの手入れと修正を
してやりましょう 結構リムのアルミ片が刺さっています




有る程度サンドペーパーで擦ってやり 先の細い物で
異物を出してやります これもアルミ片です




そんな事を繰り返し ゴムの表面も綺麗になりました






カーボン柄のシューホルダー(船) 取り付けには 5mm の
アーレンキーを使います






ブレーキゴムの位置は リムの上端から 1~2mm 下へ
下げた所 ゴムの前後の高さにも注意を払いましょう






このシューホルダーはトウイン・アウトの調整が可能です
レポート用紙をゴムの後部に挟み ややトウインに調整
しておきます




ブレーキゴムとリムの隙間が ゴムの後部より前部が
やや狭いのがトウインと呼び ブレーキの鳴きを抑える
効果が有ります




ブレーキワイヤーが仮止めです リムとゴムの隙間や
ブレーキレバーの握り代を最適な所でワイヤーの張り
調整を行い インナーワイヤーを本固定します






ブレーキゴムとリムの隙間を左右揃えるのが センター出し
その調整はこのブレーキ取付けボルトを緩め 位置を決めて
から本締めします 一回で決まらなければ納得出来るまで
この作業を繰り返します






左右の隙間が揃いセンターが出ました これで
リアブレーキの調整は完了です




フロントブレーキです 純正の腰高のゴムが
付いています






こちらもシューホルダーとゴムを交換しましょう
DURA-ACE 7400 の物ですがまだ使えるので 
これを使います






純正のシューホルダーを外します 取り付けナットは
10mm のレンチを使います ※ 正ネジです






左右のホルダーとゴムを外しました 今まで使って
いましたが このゴムは効かないですね(笑)




廉価なブレーキですが、小振りで綺麗な部品だと
思います






このシューホルダーも取り付けには 5mm の
アーレンキーを使います




この段階では軽く締めておくだけで良いですね
※ 正ネジです





DIA-COMPE の純正から旧型の DURA ACE のシューホルダーセットですが
見るからにレーシーで効きそうな感じがします 実際はどうなのかな・・・

今回の自転車整備はごく基本的な事を丁寧に進めて行っていますが
少し経験の有る方達には物足らない事かと思います ただ全く経験の
無い方達にも分り易く進めて行きたいので もうしばらくお付き合い
下さい

そして私は自転車屋さんでも有りませんし何の整備資格も持ち合わせていません
自分自身が長く関わって来た経験則が全てです その辺も宜しくご了承下さいね

前回の作業 【 ブレーキ ワイヤラインの取付け 】

次の作業 【 自転車の ブレーキ調整を行う 】

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ブレーキ ワイヤーラインの取付け

2013-09-19 20:09:19 | わかり易い 自転車整備
長く掛かっている自転車の基本整備 今回は前後のブレーキに
ワイヤーを取り付けます






ここまで整備が進むと残りわずかですね
今回取り付けるワイヤーは再使用しますが
丁寧に手入れは済ませています
その時の様子 【 自転車 ブレーキワイヤーの手入れ 】






前後のブレーキです キャリパーブレーキと
呼ばれる一般的な物を使っています






ブレーキレバーとブレーキワイヤーです






ブレーキレバーに付いているアジャストボルトですが
アルミで出来ています これは良く動かなくなるので
綺麗に掃除をしグリスを塗っておきます




アジャストボルトにはこの様にスリットが入っています
これはインナーワイヤーの脱着を容易にする為のものです




今回腐食防止に使うグリスは Super Lube を選んでいます






ブレーキのインナーワイヤーの先端、レバー側にはこの様に
タイコと呼ばれる物が付いています これはレバーに依り
形が違うので交換する時には 同じ形状の物を用意して下さい

タイコにグリスを塗ります ここは良く腐食し取り外しが
出来ない事が有るのでグリスは塗った方が良いですよ






ワイヤーの取付けは このレバーの場合、裏側から
行います これもレバーに依り違いがあります






レバー側にタイコを受ける部分が有るのでそこへタイコを
納めます そこからインナーは先程のアジャストボルトの
スリットを通します






レバー内へインナーを通しアウターをアジャストボルトで
受けます




そのワイヤーをリアブレーキまで回します 
このアウターは自転車のバランスを見ながら
何処を通すか決めれば良いですね

又私は左レバーを後ろブレーキにしていますが
これの決まりは無いので 左右のレバーを
どちらのブレーキに使うかは自分の好みで
決めれば良いですね




リアブレーキにインナーワイヤーを仮付けします






このユニバーサルのブレーキのナットには
11mm のスパナを使います これもブレーキに依り
色々ですので それに応じたスパナを使って下さい
※ ここは正ネジです






前回ワイヤーの先端をハンダ付けしているので 先が
ばらけず作業が楽です インナーワイヤーを仮止め
しました






アウターワイヤーの固定にはこのワイヤーバンドを
使います








ワイヤーを固定する前にこのラインを消してしまいます
サドルの前後位置を印した物ですがもう必要ありません 
水性のポスターカラーなので ワックスで拭けば消えます






ワイヤーバンドは後ろと前の二か所で良いでしょう
ネジには小さなマイナスドライバーを使います






ワイヤーラインは真っ直ぐに伸ばした方が綺麗ですよ
また後ろのシート部の曲がりはセンスが表れる部分です




次はフロントです こちらは DIA-COMPE のサイドプル






このブレーキメカのアジャストボルトも良く腐食し
動かなくなります ここにもグリスを塗っておきます






ブレーキレバーへのワイヤーの取り付け方は先程と
同じです こちらもワイヤーを仮止めします 
使うスパナは 8mm 可愛いですね ※ 正ネジです




これでワイヤーのラインは決まりました






携帯用の空気入れを取り付けましょう これを昔から
インフレ―ターと呼んでいます でも外人さんには
何の事か解らないらしいですね






ポンプアダプターの先を B.B シェルに当てて
ダウンチューブに添わせます






インフレ―ターの頭側にポンプペグを取り付けます






これはマイナスドライバーで締め付け ※ 正ネジ






これでポンプが取り付きました ペグのメーカーは
PRIMUS プリマス






CILCA シリカのインフレ―ター 昔のロードレースでは
今の様にサポートカーが伴走する事が無く 自分でスペア
タイヤを持って走っていました そんな状況なので少しでも
早く空気が入るインフレ―ターが必要だったのでしょうね





近くの河原で咲いていた小さくて可愛いお花 オレンジ色が鮮やかでした
次回はブレーキ調整を行いましょう もう少しですね

前回の作業 【 自転車 携帯品の点検 】

次の作業 【 自転車の ブレーキゴムを交換する 】

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自転車 携帯品の点検

2013-09-13 20:44:58 | わかり易い 自転車整備
自転車愛好家が自転車に乗る時は幾つかの物を携帯します それらは
中々使う機会も無くそのままになっている事も有るでしょう
そんな物の点検です




自転車の携帯品の 3点セットと言っても良い
組み合わせです 空気入れにスペアタイヤ
そして工具 これらは自転車に依り持ち物に
違いは有りますが外せない物ですね




今回の自転車はシングルの固定ギアのチューブラータイヤ
車輪を外す工具とスペアタイヤです






工具は 15mm レンチ 前後のハブナット用です
メーカーは BAHCO スエーデンで 1886年に創業された
老舗で 何故か競輪選手の方達は良く使っていましたね








長く畳まれたままになっていたスペアタイヤ
これに新品を使う事はまず無く 試合や練習で
使った物をスペアに使います






普段の脚代わりに使っている自転車 4年半もパンク
無しで過ごしています 折り癖の付いたのを直す為
ホイールに入れ 空気も張ってまだ使えるか試します






携帯ポンプは CILCA 当時の定番シリカ フレーム
サイズに依りその寸法を選んで購入するポンプでした






あらあら ポンプアダプターのゴムが劣化し
バルブを銜える事が出来ません さて年代物の
インフレ―ター直せるのか・・・






まあこんな時の為に補修部品は用意して有ります
CILCA の純正パーツです






こちらは CAMPAGNOL カンパニョーロのツノ付きアダプター
これとシリカの組み合わせは最強です トラックの試合会場で
フロアポンプが無ければ インフレ―ターで 12kg/m2 位の圧まで
空気を入れていました それだけ腕っぷしも強かったからですけどね・・
もう今は出来ません(笑)




私の選手時代の自転車 NATIONAL これにも使っています





ツノの先のゴムは直ぐに破れるので綿のバーテープを巻いて使うのが普通でしたね
この頃ってまだフレンチ用のフロアポンプも無かったので 毎日の様にこのインフレ―ターで
空気を入れていました それでも壊れない優れものですよ






インフレ―ターもばらし中を掃除し新たにグリスも
入れ換えてやりました 圧縮パッキンはフロアポンプと
同じ様に革が使われています






アダプターを交換しエアー張り さすがに今度は
快調です このポンプなら 7~8キロの圧なら苦も
無く入ります






使用圧まで空気を張ってこのタイヤはしばらく
このまま置いておきましょう






ポンプの汚れを洗剤で拭き取り新たにワックスも
掛けておきましょう CILCA シリカのインフレ―ター
これを使うには最近のボトルゲージを 2ヶ所に付ける
フレームには無理ですが 新しい物が有れば予備に
手当をしておきたい部品の一つです

今回の点検、これは本当にしておいて良かったです
今迄パンクをしなかったのを幸いに そのまにして
いましたが 本当に必要な時に困る処でした 反省します

前回の作業 【 シングルギア チェーンの張り調整 】

次の作業 【 ブレーキ ワイヤーラインの取付け 】

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シングルギア チェーンの張り調整

2013-09-11 20:40:22 | わかり易い 自転車整備
ロードレーサーや多段変速機付きの自転車の様にチェーンを張る為の機能が無い
シングルギアバイクではチェーンの張り調整をしてやる必要が有ります






前回チェーンの取付けが終りました 後ろのギアが
一枚の自転車では このチェーンを張ってやる必要が
有ります ご婦人用自転車など一般車のほとんどが
この様な構造です






チェーンを張るには後ろの車輪を前後に移動し
その調整を行います これに使う道具は 15mmの
レンチ 今回は CAMPAGNOLO カンパニョーロの
15 mm レンチを使いましょう






工具のボックス部ですがこれはクランクの
フィキシングボルトにも使えます






後ろのハブナットを緩め チェーンの張りを調整し
ハブナットを締め付けます ※ 正ネジです


参考に

これはキツメに張った状態です これより張ると
回転が重くなる強さです






クランクを下死点の位置に置き 自然な状態と
チェーンを持ち上げた時の遊びを測っています
自然な状態 40mm 持ち上げた状態 53mm 
13mmの遊びです








これは緩めの限界辺りです これ以上緩めると
チェーンが暴れた時に外れる位の強さです
36mm と 59mm 23mmの遊びです








今回私が街乗り用に調整した強さです
39mm と 56mm 17mmの遊びです

この遊びの寸法は数字で表せばこうなりますが
今回の採寸方法では違う数字が出る事も有りそうです

調整は手応えと、緩めの場合は チェーンが左右に
動いた時、前ギアから外れないかそれぞれの自転車で
確認するのが安全です






このハブナットの締め具合はこのレンチの大きさなら
強く締めれば良いですが 締め過ぎはナットのワッシャーを
割る事が有るのでその手前で止めておきます

この時はホイールのセンター出しも重要な事で
それは左右のチェーンステーの内側とタイヤの
隙間を揃える事で調整を行います




バックエンドのハブ芯位置 これは何処でなければ
いけないと言う決まりは有りませんが 競技用自転車で
あれば 爪の前後位置中心より後ろへセットする事は
まず無いですね

バックセンターを短く取りたいので前方寄りに調整する
選手の方が多いかも分らないです これはチェーンの
長さで調整します






一度洗車後に WAKO'S のチェーンルブでオイルアップを
薄くしています 薄めにしておいたのは最終的にこの
オイルを使いたかったからです Super Lube 超耐久
チェーン用潤滑剤 HEAVY-DUTY

これは私自身が実仕様済みですが この潤滑剤の耐久性は
凄いですね 練習用 街乗り用 雨天のレースでは良い
と思います






メーカーの代理店の方は混ぜる必要は無いと言われましたが
フッ素系は底に樹脂が沈殿するので容器を振ってから使います
中には撹拌用のスチールボールを数個入れています

チェーンの一駒づつ丁寧にオイルを差して行きましょう




かなり粘度の高い潤滑剤です これでも浸透すると
代理店の方は仰います






私は確実にオイルを回したいので指先でしごいてやります
これはローラーリンク内部と共にチェーンの表面にもオイルを
乗せたいからです

ただこれをする時はチェーンとギアの間に指を挟まない様に
充分注意が必要です そんな事になると、とても酷い怪我を
する事になってしまいます




チェーンにオイルが綺麗に乗りとても良い状態に
なりました






ホイールを回転させチェーンとオイルを馴染ませて
チェーンの張り調整とオイルアップの完成です





チェーンの張り調整 もし貴方のチェーンがオイル切れを起こしているなら
オイルを差してから行いましょう 枯れたチェーンにオイルを差すとチェーンは
伸びます、その後に調整した方が良いですね ちなみに一般車はかなりキツメに
張っているのが多いと思います

チェーンのメンテナンスは自転車に与える影響が大きく、乗り味も左右する部分で
大切だと思います

前回の作業 【 チェーンの取付けと コネクトリンクの方向 】

次の作業 【 自転車 携帯品の点検 】

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