3/2本日、今年最初の議会 第一回定例会が始まりました。
初日のイベントは、区長の所信表明です。
区長の所信表明で、心うたれた部分は二箇所ありました。
ひとつは、築地市場移転問題について、本区が都に質してきた7つの疑問において明確な回答が都からないということの明言です。このままでは食の安全・安心がまもられないということで、市場内関係者、場外関係者、区民・都民の機運の盛り上がりが所信表明にも反映されたのではないかと考えます。
もうひとつは、中央区はあらゆる分野で魁(さきがけ)となる決意の表明です。区長がおっしゃいますようにここ中央区から、「安全」「安心」「元気」を全国に発信していければよいと考えます。
区長の所信表明で話された内容を、予算における各会計の区分で分類し表示します。内容的に重複するため、中には実際の予算の出所と、記載の場所が異なることがある場合があります。
時間の余裕が無く、すべてではありませんが、予算額を一部記載しています。(所信表明で予算額が読み上げられたわけではありませんので、念のため。)
新規事業65、充実事業は103。
予算規模は、678億3千38万円(前年度比10.4%増)
将来の需要に備える基金の額460億円超
では、以下、区長の所信表明をもとに、中央区の予算案を分析します。
Ⅰ現状分析
① 中央区:
*区内の事業にも不況
*人口増加、昨年9月17日36年ぶりに11万人突破、30代・40代人口増加
*ベビーブーム 出生数 1000人以上を3年連続で超える(10年前500人)
*マンションの建設 居住生体が全体の86%
② 東京都:
*「年越し派遣村」
*過去最大の7500億円もの減収⇒特区財政調整交付金の減収
*2016年東京オリンピック・パラリンピック招致
*2000年(平成12年)都区制度改革から10年目
③ 日本:
*急激な景気後退、企業の業績悪化、雇用環境の悪化、
*地方分権改革推進委員会勧告を踏まえ、新たな分権改革法案の準備が進められる
④ 世界:
*アメリカのサブプライムローン問題に端を発し、100年に一度の金融・経済危機
*地球温暖化、本年12月、デンマーク・コペンハーゲンでCOP15(国連気候変動枠組条約第15回締約国会議)開催
*昨年インド・ムンバイの同時多発テロ、今年にかけてパレスチナのガザ紛争
⑤今年:天皇陛下ご即位20周年、天皇皇后両陛下ご成婚50周年の記念の年
Ⅱ区の施策
①議会費
②総務費
*区役所日曜開庁(住民票の異動、印鑑登録、国民健康保険の加入などの手続きなど)
*監査機能の専門性や独立性を強化した個別外部監査制度導入 500万円
*「中央区第二次行政改革大綱」 事務事業の見直し
*20年度の緊急措置 定額給付金制度(対象者一人あたり1万2千円、65歳以上と18歳以下は2万円)と子育て応援特別手当(第二子以降3歳から5歳までの子 3万6千円)可能な限り年度内の交付開始
防犯
* 安全・安心メール配信(振り込め詐欺や悪質商法の情報)
*家庭に防犯アドバイザー派遣
*共同住宅共用部対象に防犯カメラの設置費用助成 1億300万円
防災
* 地域防災フェア、住まいの耐震補強や防犯の相談、 7173万7000円
*地域防災フェアで住宅用火災警報器 購入費用助成
*区民向けビデオや事業所従業員を対象のマニュアル作成 580万7000円
*要援護者用備蓄品拡充 476万5000円
*防災拠点における太陽光発電システムのモデル設置
*鎧橋、柳橋の耐震補強 (土木建築費 1億9894万1000円)
*緊急輸送道路や防災拠点に至る経路上の建築物に対する耐震診断・補強設計費用の助成
平和
* オリンピック招致
男女共同参画
*ワークライフバランスを推進企業の顕彰 500万円
*「ブーケ21」の専用ホームページ 1954万円
③地域振興費
総合経済対策
*商工業融資枠を30億円増やし150億円に拡大
*消防団協力事業所、ワークライフバランス認定企業等地域の模範となる企業支援
*経営者に対する出張経営相談・Eメール商工相談、
*企業診断
*経営セミナーの開催
*過去最高額5億5千万円の区内共通買物券発行(使用期限も使いやすく年度末まで延長、商店街連合会の統一キャンペーンと提携)
*学校給食費や各種使用料の据え置き
雇用確保
*ハローワーク飯田橋の協力で「若年者合同就職面接会」開催
*区の各種事業をとおして約150名の新規雇用の創出
文化振興
* 中央区まるごとミュージアム継続(本年度より開始) 3271万9000円
*図書館や郷土天文館が所蔵する歴史的・文化的資料をデジタル化 8028万5000円
*地場産業支援もかねて区内伝統工芸や近代産業の事業内容の調査 300万円
にぎわいづくり
*「東京湾大華火祭」開催 2億5103万5000円
*「大江戸まつり盆おどり大会」 4046万3000円
*「観光商業まつり」
*設立五十周年の観光協会周年記念事業
商業・観光振興の拠点整備
*銀座に観光情報コーナーの新設
*京橋二丁目西地区市街地再開発事業で新たに整備する観光拠点のあり方について多角的に調査・検討 300万円
④民生費
子育て支援
*認証保育所 2園誘致
*人形町保育園新園舎整備 PFI (認知症高齢者グループホームと人形町区民館との複合施設)
*かちどき西保育園改築
* 晴海二丁目児童館& 区立初 認定こども園 基本設計3670万9000円
* 十思保育園の開設(8月) 平成21年度計上2億7917万1000円(全体合計4億8388万3000円)
* 母親学級の土曜開催
*妊娠中の方同士の交流サロン
*子ども家庭支援センター「きらら中央」の子育て相談の通年実施
高齢者施策
* 高齢者雇用促進(1年以上雇用で奨励金、顕彰制度) 1200万円
*シルバー人材センターに就業専門員配置 3993万8000円
*シルバーワーク中央の相談員 増員
*浜町高齢者トレーニングルーム「さわやか健康教室」夜間・土曜日開催及び総合スポーツセンターでのフォローアップ
障害者施策
* パン工房「喫茶アラジン」の売店を地下鉄駅構内に新設
* グループホーム 月島(12月開設)
* JR馬喰町駅 エレベーター設置の補助
⑤衛生費
医療
*2,3歳児の保護者対象のクッキング教室
*ライフステージに合った食に関する情報などを掲載したリーフレット作成
* ヒブワクチン接種 補助制度開始 (任意194人として77万6000円)
*日本脳炎定期予防接種事業の再開
*BCG個別接種 (1285人として1051万2,000円)
* 聖路加病院における産科19床 6000万円
新型インフルエンザ対策
*医療従事者用のタミフルや防護服などの資機材を備蓄(発生時の活動体制の整備)
環境
* 電気自動車の普及(購入費用の助成、軽自動車税免除、無料急速充電スタンド区内三箇所設置)
* 住宅や中小事業所での省エネルギー機器購入費 一部助成
* 中央区版CO2排出抑制システム 212万6000円
リサイクル
* 資源ごみ持ち去り禁止条例制定、持ち去り防止に向けたパトロール強化 2211万9000円
*プラスチック製容器包装の回収を区内全集積所 2億4573万7000円
緑化
*「中央区緑の基本計画」3月改定 今後十年で緑被率12%、緑視率50%達成を目指す
*区役所本庁舎・銀座ブロッサムをはじめ7施設の壁面や屋上緑化 今後全施設の壁面緑化 本庁舎壁面緑化:2299万9000円総務費、ブロッサム壁面緑化:2173万6000円地域振興費
*「花と緑の見所づくり」、新川公園など4ヶ所整備
*街路樹 植栽
*民間施設の緑化助成
*街角広場の整備
* 中央区の森 間伐材の利用(区内街路樹の支柱、商品となる建築内装材) 147万3000円
⑥土木建築費
都市整備、まちづくり
東京駅前
*再整備
日本橋
*日本橋再生推進協議会の活動支援 800万円
日本橋を覆う首都高速道路の撤去と日本橋川の再生
銀座
*やさしい歩行環境整備に向けたガイドライン策定の調査 500万円
築地 築地市場移転問題
*区議会と共に力十分な説明を受ける
*「新しい築地をつくる会」などの関係者の意見を聞く
水辺
*「水の都プロジェクト」推進
*隅田川や日本橋側の護岸緑化と照明灯整備
*朝潮運河の船着場整備に向け設計に着手
*舟運に関する調査 501万4000円
公共投資
*極力前倒し総額86億円投入
コミュニティバス
* コミュニティバス運行(12月より) 2億5986万4000円
⑦教育費
* 明石小学校、中央小学校同時改築、設計や仮校舎整備 明石小学校:1億1295万4000円、中央小学校2億1843万1000円
* 「教育振興基本計画」策定 627万1000円
* 中央区独自の学習力サポートテスト(小4~中学生対象) 1575万円
*カリキュラム連携型小中一貫教育とそのモデル校のあり方について検討 310万円
* 学校図書館資料のデータベース化と区立図書館とのネットワーク構築 (学校図書システムの整備:899万6000円)
* スクールバス導入(無料、城東小・坂本小・常磐小三校へ) 194万3000円
* 晴海中学校で通級学級開始
*学習指導補助員配置
⑧介護保健事業会計
*区独自の通院介助サービス
*リハポート明石の通所リハビリの充実
*食事サービス配食回数の増
*区立特別養護老人ホームにおける経管栄養の入所枠の拡大
以上、