「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

社会学者C・ライト・ミルズは、著書『社会学的想像力』で言いきっています。「私は社会科学が「世界を救う」だろうとは信じていない。とはいえ、「世界を救おうとすること」が間違っているとはまったく思わない。」

2022-05-05 09:50:08 | シチズンシップ教育

 『社会学的想像力』(著者 C・ライト・ミルズ、原著1959年。訳者 伊奈正人・中村好孝 ちくま学芸文庫 2017年第1刷、2021年第4刷)を読了した今、この本に出会えてよかったと思っています。

 きっと、社会学を学ばれた皆様にとっては、当然のバイブルのような存在の本なのだと思います。(聞いていませんが。)

 著者 C・ライト・ミルズ氏は、本著の最後のほうで、社会学(社会科学)の価値を定義されておられます。また、社会学者(社会科学者)の役割も、論じきられておられました。

 それらを受け、私たちは、どう行動すべきか。私なりの受け止めた形で書きます。


1、社会学(社会科学)の3つの価値、きちんと3つの大切な価値を定義されていました(299-301頁)。

①真理という価値、事実という価値

②人間の事象における理性の役割という価値

③人間の自由という価値



2、社会学者(社会科学者)の役割についても、論じきっておられました。最後のページの一ページ前に。期待通りの役割を担われていることに感動!

「私は社会科学が「世界を救う」だろうとは信じていない。とはいえ、「世界を救おうとすること」ーこの言い方で私がここで意味しているのは、戦争を避け、人間の自由と理性という理想にしたがって人間の事象を再編成することであるーが間違っているとはまったく思わない。」(323頁)






3、それらを受け、私たちは、どう行動すべきか。

① “真の”社会学者(社会科学者)の提言を受け止め、それを、各自の持ち場で、実行に移していくこと。

②受け止める力を育むために、「社会学的想像力」を、日々の生活や学びの中で身に着ける。

 「社会学的想像力」すなわち、「一人一人の人生(個人史)と歴史とが結びついていることを発見し、その結びつきを社会構造の中で理解する力。」(訳者、中村好孝 解説 本著396頁)

 日々の生活において、問題点を私たちは、経験をしている。その経験は、自分のことだけど、他の誰かも同じように困っている。その困りごとを、社会の中で、共有して、解決に結びつけていくことではないかなと、私なりに考えます。

③C・ライト・ミルズ氏は、「陽気なロボット」にだけは、なってはならないと私たちに警告を発してくれています。
 「陽気なロボット」の部分(286-291頁)は、特に重要だと思われるので、以下に、その全体を引用しておきます。

④ジョージ・オーウェル『一九八四年』(1949年)を何度も引用されており、同時に読まれるのもよいかもしれません。

●中村氏解説


●「陽気なロボット」の章全体







以上

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社会学の可能性に期待する者の一人として、『社会学的想像力』(著者 C・ライト・ミルズ、原著1959年。訳者 伊奈正人・中村好孝 ちくま学芸文庫)を読む。

2022-05-04 11:09:36 | シチズンシップ教育

 この1年の間で、社会学の可能性を感じる機会が、3回ほどあったため、手にした本。

 『社会学的想像力』 著者 C・ライト・ミルズ、原著1959年。訳者 伊奈正人・中村好孝 ちくま学芸文庫 2017年第1刷、2021年第4刷

 結構難解な本でした。

 社会学でも、「価値ということが問題になるんだ」と思った箇所。
 著者は、社会科学における価値判断がどうあるべきかまでは、引用箇所では述べていませんが、いずれにしろ、慎重に取り扱うべきものであることは、伝わってきます。




 「第5章 官僚制のエートス」の箇所では、

 ポール・ラザースフェルドを引用しながら、社会学者になろうとする学生に、注意すべきことを述べられています。
 私が、社会学の可能性を感じることとは、抑制的な(社会学がなんでも解決できるというものではないというような)方向性で書かれています。



 現在、読んでいる途中で、気になった点をあげてみました。

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学校現場、「働き方改革」から、「働きがい改革」へ

2022-05-03 05:29:27 | 教育

 教育現場の最重要課題。

 コラムには、「国・自治体、そして社会全体からの強力な公助」をとあります。

 日本教育新聞2022.5.2/9号より。

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2022年4月から高校でも新しい学習指導要領スタート、「情報Ⅰ」が必履修科目に。文科省が、高等学校情報科に関する 特設ページ設置。

2022-05-03 05:10:47 | 教育

 2022年4月から、高等学校においても新しい学習指導要領がスタート。

 「情報Ⅰ」が必履修科目に。

 文科省が、高等学校情報科に関する 特設ページ設置とのこと。

 ここでの情報で、小中学校でも生かせるものがあればと、随時チェックしたいと思います。

 例えば、

********文科省、同特設ページ抜粋*******
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_01832.html

2. 高等学校情報科「情報Ⅰ」学習動画

(1)情報社会の問題解決

(2)コミュニケーションと情報デザイン

(3)コンピュータとプログラミング

(4)情報通信ネットワークとデータの活用

お問合せ先


**********文科省****************
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416746.htm



*子どもの学び応援サイト: https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/gakusyushien/index_00001.htm

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いよいよ、ゴールデン・ウイークの本番へ!小坂クリニック、9-13時で子どもの急病対応いたします。子ども達に元気な子どもの日を!

2022-05-02 18:46:03 | 日程、行事のお知らせ

 いよいよ、ゴールデン・ウイークの本番へ!

 新しい学校、新しい学年、新しいクラスメート、だんだんとなれてきたところと思います。
 その一方、つかれもたまりはじめて来ているのではないでしょうか。
 このゴールデン・ウイークで、いったんリフレッシュしましょう!!!

 さて、小坂クリニック2001年の開業来のご恒例ですが、GW期間中、休まず、急病対応(9時-13時)いたします。
 なお、同期間中は、限られたスタッフで診療を行う都合上、原則、子どもを中心に診させていただきます。当院でコロナを診断いたしました大人の経過観察は、引き続きさせていただきます。

 実は、今回のGWは、今までの中で、一番、危機感を抱いております。
 子ども達の中で、コロナが流行っている状況です。

 風邪や発熱でご来院される場合は、隔離でご対応させていただきたいので、ご来院の前に当院へのお電話(小坂クリニック03-5547-1191)を必ずお願い致します。

 子ども達に元気なこどもの日を!


文責:
小坂こども元気クリニック・病児保育室
小坂和輝
電話:03-5547-1191
メール:kosakakazuki@gmail.com

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『東京都の水源地「檜原村」に、産業廃棄物焼却場を建設しないでください!』署名が実施されています。

2022-05-02 09:54:36 | 地球環境問題

 私たち中央区民にとってもとても大切な檜原村の山、川の緑。

 その場所に、果たして産業廃棄物焼却場建設が必要なのでしょうか。
 中央区の子ども達が、その場所で自然体験ができています。今年度予算でも、その学びが大幅拡張されました!

 都市の負担を、なぜ、山村に追わせなければならないのだろうか?

 地元の方が立ち上がっています。

 署名もなされています。➝ https://www.change.org/p/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E6%9C%AC%E5%9C%9F%E5%94%AF%E4%B8%80%E3%81%AE%E6%9D%91-%E9%83%BD%E6%B0%91%E3%81%AE%E6%B0%B4%E6%BA%90%E5%9C%B0-%E6%AA%9C%E5%8E%9F%E6%9D%91-%E3%81%AB%E7%94%A3%E5%BB%83%E7%84%BC%E5%8D%B4%E5%A0%B4%E3%81%AF%E8%A6%81%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84?recruiter=1172214557

********吉川洋氏 SNS******************
https://www.facebook.com/groups/292727193045030/

Please respect the nature and residents of Hinohara. Do not build a waste incinerator in our beloved village.

はじめまして、東京都で唯一の村である「檜原村(ひのはらむら)」に住む吉川洋と申します。檜原村に住む仲間たちと一緒に、このオンライン署名活動を始めました。

檜原村は多摩川の支流「秋川」の上流に位置する秋川渓谷と、緑の山々に囲まれた、約2,000人の住民が自然と共生している静かな村です。東京都心から1時間ほど離れたこの村は「みどり せせらぎ 風の音」を村づくりの基本理念とし、村の80%が「秩父多摩甲斐国立公園」に指定されています。豊かな自然の佇まいそのもの全てが観光資源になっており、平成30年4月には国の「エコツーリズム推進全体構想認定地域」に認定され、毎年20万人以上の観光客が訪れています。

近年では、村の豊富な森林資源を生かした「檜原村バイオマスタウン構想」や、再エネによる地域活性化と同時にCO2削減を目指す「檜原村地域再生可能エネルギー導入計画」が発表され、都心にアクセスの良い自然豊かな村、テレワーク拠点や移住先としても人気があり、移住希望者の問い合わせが増えています。

ところがこの村に突然、今までの村の政策と逆行し、地域住民による環境整備の努力を踏みにじるかのような産業廃棄物焼却場の建設計画が立ち上がりました。建設を計画しているのは、武蔵村山市の比留間運送株式会社です。

建設予定地とされている「人里(「へんぼり」と読みます)」という地区は、南秋川の美しい清流が流れ、日当たりの良い緩やかな傾斜地に畑や民家が並ぶ、風光明媚な集落です。住民たちは100年後の子孫に豊かな自然を残すことを目的に、植樹や自然環境の整備を行う「もみじの里」活動を進めており、綺麗な水を活かしたコンニャク工場や、枯山水の美しい禅寺、枝垂れ桜や紅葉のライトアップでも有名で、多くの観光客が訪れる場所でもあります。

また人里地区の周辺には、温泉旅館や観光施設が並ぶ「数馬(かずま)地区」や、東京都民の憩いの場である山岳公園「檜原都民の森」があり、尾根道はハイキングコースに、都民の森に続く都道は自転車ヒルクライム大会のコースとして使われ、ハイカーやサイクリストのメッカになっています。建設地の奥には今では希少となっている現役の炭焼き小屋もあります。このように、建設予定地の周辺は観光関連産業が集積しており、檜原村の中でも特に重要なエリアです。

このようなエリアに突然、高さが45mにもなる巨大な煙突を備えた焼却施設を建設するというのです。景観や自然環境、観光事業者にも大きな打撃を与えることは間違いありません。この施設は24時間稼働し続け、焼却される予定の産業廃棄物は年間最大約35,000トンで、村が出すゴミの約41年分の量に当たります。排煙が隣接する神奈川県や山梨県まで及ぶことも危惧され、有害物質を含んだ雨水が南秋川から多摩川に流れ込み、東京都全体を流れていきます。檜原村の森や川が汚されることは、東京都民の環境資源・観光資源が大きく損なわれることを意味します。

また、檜原村の水道水は沢水を源としているため水質汚染の可能性があることや、片側1車線で細くカーブの多い見通しの悪い都道には、1日に往復で74台の大型トラックを含む運搬車両が産業廃棄物や焼却ごみを大量に積んで走行することになり、住民(とりわけ、老人や子供たち)の安全が脅かされます。こうなっては村民の安心安全な生活は、徹底的に破壊されてしまうことでしょう。

私たち住民にこの計画が知らされたのは檜原村広報の令和4年4月号でした。しかし、令和4年3月1日には、比留間運送株式会社が東京都へ「一般廃棄物処理施設及び産業廃棄物処理施設設置許可申請書」を提出済みで、法によれば申請から180日以内の令和4年12月頃には東京都知事より設置許可が下りてしまう可能性(公開資料では11月に着工の計画)があります。

檜原村民の意向を無視したこの計画を止められるのは、今しかありません。皆さんからお預かりした署名は、6月を目処に許可権者である小池都知事、及び東京都議会、檜原村長、村議長へ届ける予定です。ぜひ皆さんの賛同と、この署名の拡散へのご協力をお願いします。





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いまのウクライナのことを子ども達にどのように伝えるか。

2022-05-02 08:33:24 | 子育て・子育ち

 ウクライナのことを子ども達にどのように伝えるか。

 たいへん難しいことだと思います。
 本日5/2、朝7時のNHKでもテーマとして取り上げられ、桜美林大学の心理の先生が解説下さっていました。

 年代によって、子ども達の思いや受け止め方もことなり、対応も少し異なってきます。

 

●幼児 

不安な気持ちを受け止める

そして、まずは、安全なことを伝え、安心をさせる


●小学生高学年以上

世界で、困っているひとがいるが、自分にはなにもできないという無力感を感じていることがある

それでも、できることがないか、一緒に考える

「ウクライナとロシアのどっちが勝つ?」などの問いを発してくるなら、ひとを傷つけることは、やはりよくないことに気づかせてあげる

 

 今後も、どのように、不安な子ども達の気持ちに寄り添っていけばよいか、考えていきたいと思います。


<ウクライナ避難民受け入れ 自治体の相談窓口>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220318/k10013539451000.html

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令和2・3年度 小 児 在 宅 ケ ア 検 討 委 員 会 答 申(令和4年3月)日本医師会

2022-05-01 17:56:05 | 医療的ケア

令和2・3年度
小 児 在 宅 ケ ア 検 討 委 員 会
答 申

小児在宅ケア検討委員会答申「医療的ケア児のライフステージに応じた適切な医療・福祉サービスの提供について」について



https://www.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20220427_4.pdf

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