北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

まちづくりへの参加の仕掛け

2007-05-08 23:16:20 | Weblog
  かつて同じ職場だった友人と3人でミニ同窓会。同じような仕事をしている関係で話題はやはりまちづくりへ。

 まちづくりといっても、どうしたってハード整備を行わなければ改善できないところもあるわけです。具体的には、再開発や区画整理など、土地の権利や居住権などを持った人達から、新しいまちづくりの合意形成をどうやったらよいのか、という話題に。

 私が札幌で再開発を行っている友人の話を紹介して、「再開発に懐疑的だった住民の人達の心が動いたのは、『このままでは地域の住民が少なくなって、小学校がなくなりますよ』という一言だったそうだよ」と言いました。

 友人のA君は、「結局、その一言が心の琴線だったわけだよね。お金以上の何か、心にぐっと来る訴えかけがないとなかなかものは動かないんですよね」と一言。

 そのうえで「そういう、住民の心が動くという劇的な瞬間を若手の技術者にも経験させないと、単に『経済的にはなんとかなりますよ』という話しかできなくなってしまうんだよね」

 地域に入り込んで、地域の人達の心を捉えて信頼されて、初めて話が聞いてもらえる、そんなまちづくりのプロセスを経験しなくては、本当のまちづくりはできません。

 しかしそういうノウハウや知恵や経験は、結局経験した人に蓄積して行くものなので、なかなか耳で聞いたり本を読んだりしても身に付きにくいものなのです。

 「一つの事業が始まって終わるまでって、再開発では5~6年、区画整理で十年くらいなものでしょう。その間ずっと同じ現場に居続けて地元の信頼を得る、ということも最近は難しくなりつつあるしなあ」

 組織のなかにいると、人事異動などによって同じところにいるというのも難しいことがあるものです。

 「そういう地域のコーディネートも、『もうお金なんかいらない、地域に貢献したい、なにか他人が喜んでくれることに力を尽くしたい』という団塊の世代が、格安でやってくれるようなビジネスモデルって成立しないかな、と思うんだけどね」とA君。

 「できあがったもののおかげで、幸せが増えるという事もあるのだろうけど、そこに向かう数年間を苦しんだり喜んだりして地域の思い出を作るという過程にも幸せが感じられないものかな」と私。

 健康で能力も意欲もある人達のまちづくりのうえで活躍する舞台をどうやったら作れるか、という話で大いに盛り上がりました。

 そろそろ地域への貢献する準備をしておくことにしますかね、私も。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする