財団法人全日本社会教育連合会というところから、生涯学習の現場から思うところを書いてほしい、という原稿依頼があったのは二カ月前のこと。
普段お付き合いしたことのない団体だったので連絡をして確認をしてみたところ、ときどき私のブログを読んでいて、生涯学習に対して一家言あるということをかねがね面白く読んでいました、とのこと。
何を書いても良い、ということだったので、掛川での経験をもとにして、「生涯学習まちづくりの現場から~意思と能力と関係性の視点から」という一文を寄稿しました。
雑誌そのものは、各自治体の教育委員会や図書館などにはあるのかもしれません。定価780円となっていますが会員じゃなくてもバックナンバーを売ってもらえるものかどうか。
雑誌が発刊となったので、私の寄稿文についてブログでの掲載が可能かどうか伺って、許可が下りればいずれ掲載しておきます。
ところで、今回の雑誌では私の文章が論文のトップとして掲載されていますが、その前のページで巻頭言を飾っているのがなんと私がお世話になった元掛川市長の榛村純一さんではありませんか!
掛川の元市長と元助役でワン・ツーを飾るとは偶然にしても面白いですね。
機会があればぜひご覧ください。
【月刊社会教育7月号目次】 http://bit.ly/MrkBFZ
※ ※ ※ ※ ※
さて、そんな榛村さんには季節の贈り物として釧路のエゾシカスープカレーをお届けしました。
【お中元はこれでいかが?】
届くや否や早速お礼の電話がかかってきました。
「お久しぶりだね。今回はまた珍しいものを贈っていただきありがとう」
「増えて森林被害を発生させているエゾシカ対策のために、エゾシカを食べようという運動から生まれた商品です。森林組合長としても意味のある食材ではないでしょうか(笑)」
「これは新しい商品なの?」
「ここ1~2年くらいだと思います。掛川の暑い夏に向かって、カレーで夏バテ対策にしてください」
「はは、ありがとう。そうそう、そういえば『社会教育』にはあなたの論文も出ていましたね。僕はあなたが書くなんて知らなかったんだよ」
「私も、途中でそれを知って驚きました。かつての市長と助役が雑誌の頭を飾るというのは愉快ですね。私も未だに生涯学習やスローライフの伝道師で食べさせてもらっていて、ありがたいと思っています」
「ははは、それはいいね。ではお元気で」
「はい、榛村さんもお元気で」
勝手に弟子だと思っている私ですが、久しぶりに師匠とお話ができて楽しい時間でした。
※ ※ ※ ※ ※
自治体の生涯学習は掛川が発祥ですが、その姿は掛川での思いとは別に、各自治体ごとの創意工夫の中でいつしか様々な生涯学習観が誕生しています。
しかし榛村さんの言葉で語られる以上の深みが生涯学習にはある、というのが私の持論。
そこには榛村さん自身が気付いていない私なりの解釈もあるのですが、あくまでも原点は掛川での三年間に私が見聞した見て聞いた経験に外なりません。
掛川の生涯学習を知る数少ない伝道師として、この意味を発展させて、古くて新しいまちづくり思想として自治体にもっと伝えたいというのが私の願いです。
中国や日本の古典や西洋の哲学までも概観しつつ、人間の限界と可能性にまで視野を広げた思想が掛川のそして私の生涯学習のまちづくり観。
この面白さは伝えずにはいられないのです、はい。