北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

釧根の国家的戦略性を語れ

2012-07-23 23:45:22 | Weblog
 昨夜の最終列車で札幌入りし、朝一番から根室市の長谷川市長を筆頭に、釧根地区の首長さんや議長さん達と共に釧根トライアングル構想の要望活動を行いました。

 札幌で道庁と開発局を回った後は夕方に東京入りして、明日もまた霞ヶ関を中心に回ることにしています。


 釧根トライアングル構想とは、釧路・根室・中標津の三つの集積を結ぶ道路の整備促進をねらった構想で、少しずつですが道路整備が始まっています。

 長谷川市長は根室地域の整備促進期成会の会長も兼ねているので、そちらの立場としては農業や福祉などの充実も併せて要望活動を行いました。

 どこでも地域からの要望活動は同じように行っていますが、 辺境の国境を接する地域にはまさに国が経済や基盤整備を支えるという強い意思をしっかりと内外に示すことが大事です。

 国には、各地域の持つ国家的戦略的価値をしっかりと意識してもらわなくては行けません。

 しかし対岸の北方領土ではロシアが国を挙げて約1,000億円もの投資を行って空港などの公共インフラの建設を進めようとしているのに対して、対岸の日本側は、国内で最も公共インフラの遅れた地域に甘んじているのが現実。

 このことは、『国はこの地域に満足にコミットする気はない』という、ロシアに対して誤ったメッセージを送ることにもなりかねない、と危惧の念が募ります。

 インフラ投資の意義や基準も、「費用対効果」のような画一的な経済的側面でしか語ろうとしない硬直した国の姿勢を変えるのは政治なのであって、こうした地域の問題点を国民の声でて動かしたいと思うのがこの地域の悲願です。

 ただやみくもに補助を増やせとか充実させろというようなことは言わないまでも、国として必ずしも仲良くなれない隣国と接する地域の位置づけを戦略的に考えて欲しい、と常に思います。

 領土交渉が進展しないなか、地元では元島民の数も次第に少なくなり北方領土返還運動も曲がり角に来ているよう。

 それでいて同時に、北方の島やロシアと根室との経済活動は相互の依存度合いが増しているのも現実です。

 まずは私たち道東に住む者が中心となって、問題意識をはっきりとさせ、それを道民運動そして国民運動へと継続させる活動をしっかりと行わなくてはなりません。

 国境を接した隣国との課題としては尖閣諸島以上の歴史と経緯があるのであって、マスコミにももっと北方領土問題を取り上げて欲しいところです。

 我々もちゃんと勉強しなくちゃダメなんですけどね。
コメント
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