昨日の土曜日は午前中の業務で、釧路駅で今日から運行される「北太平洋 花と湿原号」の出発式に立ち会いました。
花の湿原号は、釧路と根室間の花咲線を一日一往復する『夏の道東周遊紀行キャンペーン』の企画列車。
今の時期の花咲線沿線は湿原の花や日本とは思われないような太平洋の風景を楽しむことができ、これを掘りごたつ式のお座敷列車でゆったりと旅していただけるのが「花と湿原号」です。
【車両のグレードは特急並みなんだそうですよ】
この日の出発式では関係機関からのご来賓を迎えるなか、大江JR釧路支社長と中山釧路観光協会会長から挨拶があり、その後にくす玉を開き出発を祝いました。
会場には北海道デスティネーションキャンペーン(HDC)や釧路のゆるキャラも登場。
HDCのキャラは、シカのかぶり物をしたエゾナキウサギの「キュン」ちゃん。これってエゾシカじゃなかったんですね。
また丹頂とマリモの特別天然記念物指定60周年にあわせてできた、つる丸と「まりむ」の二体のゆるキャラも併せて賑やかしに花を添えてくれました。
【ゆるキャラ総動員】
定刻の11時25分には観光振興大使のマーメイド釧路のお二人の合図で列車は出発。
この日は、一往復限定で復活した急行「まりも」に乗車してきた多くの鉄道ファンが熱心に写真を撮っておりました。
【出発進行!】
※ ※ ※ ※ ※
そんな式典も無事終わったところで、知り合いのJR職員と立ち話。
「そうそう小松さん、今日は鉄道車両フェスティバルというのを運輸車両所でやっていますから時間があればぜひ行ってみてください。普段は見られない施設が見られるんですよ」
「あ、そうなの?じゃあちょっと行ってみようかな」
そんなわけで、早速釧路の運輸車両所を訪ねて鉄道車両フェスティバルを見てきました。
【ちょっとした出店もあり】
なるほど普段は入れない構内で、間近に本物の車両や車両保全のための施設を見ることができます。これは鉄道ファンならたまらないでしょう。
※ ※ ※ ※
【鉄道模型を見せてくれています】
ぷらぷらと歩きながら一番奥の大きな建物の中にはいると、おっ、楽しそうな鉄道模型があって列車が動いています。
遠くから見ていると、「おーい、小松さーん」と呼ぶ声が。見ると、鉄道模型の回りにいる大人達は、よく知っている釧路臨港鉄道の会の皆さんではありませんか。
「なあんだ、臨鉄の会の皆さんがやっているんですか」
「そうですよ。それにしても市役所の人がこのイベントに来たのは初めてじゃないかなあ」
「さっき知ったばかりですけどね(笑)それにしても、これは楽しそうですね。見ている子供達の目も輝いているけど、やっている大人達の方が楽しそうに見えますよ」
「分かります?狭い家の中でこれだけレールを広げて動かすなんてできませんからね」
四本の線路を広げて、そこにそれぞれ思い思いの列車を乗せて走らせていますが、お得意の石炭列車はもちろん、懐かしの急行「まりも」から、カシオペア、台湾を走る急行のセットがあるかと思えば、なんと花咲線を走るルパン列車まであります。
【石炭列車そのもの、引いているのは本物の石炭】
「すごい!何でもあるんだ。それにしてもルパン列車なんて売っていないでしょう!?」
「まあ鉄道オタクの執念で、無ければ作りますから、『無いものは無い』んです(笑)。ルパン列車も映像データから印刷を起こして貼って作りましたよ」
【ルパン列車まであるとは!】
「臨港鉄道なんてここにしかないから自慢出来ますね」
「見てください、これを作った人は石炭も本物の太平洋炭鉱の石炭を砕いた粉を樹脂で固めているんです。質感が違うでしょ?(笑)」
「小さな赤いテールランプもつくんですね」
「そうやって売っている車両もありますが、なければLEDと光ファイバーで作ります。本物より明るい、というので、ファイバーの断面にちょいと色を塗って明るさを落とすなんてことまでやります」
「うわ~」
私もほとほと感心したのですが、すると溜まりに溜まったこだわりとウンチクは止まりません。
「車両の中の明かりもLEDだと蛍光灯のような光に見えますが、白熱電球の色味を出すためにアクリル板を使って黄色味を出しています」
「ウェザリングと言って、ちょっと汚れっぽい色を付けて使われた車両のイメージを出したりします」
「お金さえ出せば、本物の運転レバー感覚の操作盤もありますし、ブレーキの音や汽笛、踏切ではドップラー効果の音まで出すものだってありますよ。もっともこれに心底はまってどこまでも追究してしまったら、家が一軒建つくらいどんどんお金がかかりますけどね。鉄道ファンにも様々ありますが、『撮り鉄(鉄道写真ファン)』くらいが一番お金がかからなくて良いんです。模型はお金がかかりますよ~」
※ ※ ※ ※
東京には大きなジオラマを作ってあって、そこに自分の自慢の列車を持っていって有料で走らせるなどというサービスもあるし、横浜には個人コレクションによる博物館もできたとか。
確かにとんでもないこだわりの趣味世界を垣間見た気がしました…が、間近で鉄道模型を見る子供達の目は爛々と輝いていて、もう動く列車に触りたくて触りたくてうずうずしているのが分かります。
【子供達の目が輝いている】
おまけに、「あ!ルパン列車だ!」と感動と驚きがすぐ声になって発せられますが、その声を聞いてはニンマリしているのが楽しいのだと分かります。
「秋には博物館で特別展示をしますから是非その時も来てください」
とんでもない道楽の世界を垣間見た一日となりました。
鉄男(鉄道ファンのこと)、恐るべし!
【駅へ向かう送迎列車はルパン列車。これはたまらん】
花の湿原号は、釧路と根室間の花咲線を一日一往復する『夏の道東周遊紀行キャンペーン』の企画列車。
今の時期の花咲線沿線は湿原の花や日本とは思われないような太平洋の風景を楽しむことができ、これを掘りごたつ式のお座敷列車でゆったりと旅していただけるのが「花と湿原号」です。
【車両のグレードは特急並みなんだそうですよ】
この日の出発式では関係機関からのご来賓を迎えるなか、大江JR釧路支社長と中山釧路観光協会会長から挨拶があり、その後にくす玉を開き出発を祝いました。
会場には北海道デスティネーションキャンペーン(HDC)や釧路のゆるキャラも登場。
HDCのキャラは、シカのかぶり物をしたエゾナキウサギの「キュン」ちゃん。これってエゾシカじゃなかったんですね。
また丹頂とマリモの特別天然記念物指定60周年にあわせてできた、つる丸と「まりむ」の二体のゆるキャラも併せて賑やかしに花を添えてくれました。
【ゆるキャラ総動員】
定刻の11時25分には観光振興大使のマーメイド釧路のお二人の合図で列車は出発。
この日は、一往復限定で復活した急行「まりも」に乗車してきた多くの鉄道ファンが熱心に写真を撮っておりました。
【出発進行!】
※ ※ ※ ※ ※
そんな式典も無事終わったところで、知り合いのJR職員と立ち話。
「そうそう小松さん、今日は鉄道車両フェスティバルというのを運輸車両所でやっていますから時間があればぜひ行ってみてください。普段は見られない施設が見られるんですよ」
「あ、そうなの?じゃあちょっと行ってみようかな」
そんなわけで、早速釧路の運輸車両所を訪ねて鉄道車両フェスティバルを見てきました。
【ちょっとした出店もあり】
なるほど普段は入れない構内で、間近に本物の車両や車両保全のための施設を見ることができます。これは鉄道ファンならたまらないでしょう。
※ ※ ※ ※
【鉄道模型を見せてくれています】
ぷらぷらと歩きながら一番奥の大きな建物の中にはいると、おっ、楽しそうな鉄道模型があって列車が動いています。
遠くから見ていると、「おーい、小松さーん」と呼ぶ声が。見ると、鉄道模型の回りにいる大人達は、よく知っている釧路臨港鉄道の会の皆さんではありませんか。
「なあんだ、臨鉄の会の皆さんがやっているんですか」
「そうですよ。それにしても市役所の人がこのイベントに来たのは初めてじゃないかなあ」
「さっき知ったばかりですけどね(笑)それにしても、これは楽しそうですね。見ている子供達の目も輝いているけど、やっている大人達の方が楽しそうに見えますよ」
「分かります?狭い家の中でこれだけレールを広げて動かすなんてできませんからね」
四本の線路を広げて、そこにそれぞれ思い思いの列車を乗せて走らせていますが、お得意の石炭列車はもちろん、懐かしの急行「まりも」から、カシオペア、台湾を走る急行のセットがあるかと思えば、なんと花咲線を走るルパン列車まであります。
【石炭列車そのもの、引いているのは本物の石炭】
「すごい!何でもあるんだ。それにしてもルパン列車なんて売っていないでしょう!?」
「まあ鉄道オタクの執念で、無ければ作りますから、『無いものは無い』んです(笑)。ルパン列車も映像データから印刷を起こして貼って作りましたよ」
【ルパン列車まであるとは!】
「臨港鉄道なんてここにしかないから自慢出来ますね」
「見てください、これを作った人は石炭も本物の太平洋炭鉱の石炭を砕いた粉を樹脂で固めているんです。質感が違うでしょ?(笑)」
「小さな赤いテールランプもつくんですね」
「そうやって売っている車両もありますが、なければLEDと光ファイバーで作ります。本物より明るい、というので、ファイバーの断面にちょいと色を塗って明るさを落とすなんてことまでやります」
「うわ~」
私もほとほと感心したのですが、すると溜まりに溜まったこだわりとウンチクは止まりません。
「車両の中の明かりもLEDだと蛍光灯のような光に見えますが、白熱電球の色味を出すためにアクリル板を使って黄色味を出しています」
「ウェザリングと言って、ちょっと汚れっぽい色を付けて使われた車両のイメージを出したりします」
「お金さえ出せば、本物の運転レバー感覚の操作盤もありますし、ブレーキの音や汽笛、踏切ではドップラー効果の音まで出すものだってありますよ。もっともこれに心底はまってどこまでも追究してしまったら、家が一軒建つくらいどんどんお金がかかりますけどね。鉄道ファンにも様々ありますが、『撮り鉄(鉄道写真ファン)』くらいが一番お金がかからなくて良いんです。模型はお金がかかりますよ~」
※ ※ ※ ※
東京には大きなジオラマを作ってあって、そこに自分の自慢の列車を持っていって有料で走らせるなどというサービスもあるし、横浜には個人コレクションによる博物館もできたとか。
確かにとんでもないこだわりの趣味世界を垣間見た気がしました…が、間近で鉄道模型を見る子供達の目は爛々と輝いていて、もう動く列車に触りたくて触りたくてうずうずしているのが分かります。
【子供達の目が輝いている】
おまけに、「あ!ルパン列車だ!」と感動と驚きがすぐ声になって発せられますが、その声を聞いてはニンマリしているのが楽しいのだと分かります。
「秋には博物館で特別展示をしますから是非その時も来てください」
とんでもない道楽の世界を垣間見た一日となりました。
鉄男(鉄道ファンのこと)、恐るべし!
【駅へ向かう送迎列車はルパン列車。これはたまらん】