今日は一日だけの臨時市議会が開催されました。
提案議題は議案第60号と61号の二つ。
議案第60号は、市役所裏に建設を計画していた防災まちづくり拠点施設について、先日発表された道庁の津波被害想定の見直しを受けて、その内容を変更しようというもの。
もっとも、建設そのものはすでに前回の議会で承認されており、今回は津波被害想定の変更という議案提案となっています。
この施設は、現在市役所の地下に設置されている電源設備が、このままでは津波があった際に真っ先にダウンすることから、電源設備を津波想定高さよりも上に上げて守ろうというもので、併せて大切なコンピューターのデータも津波より上に上げることにします。
この計画にあたっては、これまでの500年確率で発生する考えられていた高さ1~2mの津波には被害を受けないように一階部をかさ上げするピロティ方式に変更するとともに、今回道庁から示された1000年確立で発生しうるという大津波(高さ9.6m)に対しては電気室、電算室、避難施設などの重要な機能については安全性が保たれる高さ以上に置くことを意図しています。
一階の部分をピロティ方式とすることで、駐車場スペースも確保でき、市民利用にも供することができます。
ただし、津波の被害想定が上がったことに対応するために、これまで約25億円と見込んでいた建設費が約30億円と5億円ほど増加すると見積もられています。
しかし、市役所機能の充実は現在最も急がれる備えであり、早急な整備が必要と判断をしたところです。
共産党さんからは、「これまで市民にどのように説明してきたか」ということや、「市民議論を行ってから決定すべきではないか」という質問が出されましたが、既に過去の議会答弁や各種の懇談会でも説明をしており、またいたずらに決定に時間をかけるよりもできることを早急に行う必要があると考えているところと説明をしました。
※ ※ ※ ※ ※
また議案61号については、冬の除雪のために高額施設であるグレーダーを購入しようというもので、こちらはあまり議論はありませんでした。
それぞれ所管の委員会に付託された後に委員会で採決が行われましたが、前段の防災まちづくり拠点施設の計画変更については、一部の会派から反対とされました。
その理由は、「建設予定地が津波の被害を大きく受けることが推測されその役割を果たせず、また建設費30億円を投じながら市民並びに職員の安全・安心を確保できる条件内容になっていない」というものでした。
これでは津波被害が想定されるエリアには投資をすべきではない、ということになりますが、そこは当局側とはやや考えを異にする部分と言えそうです。
さて採決の結果は、防災まちづくり拠点施設については賛成多数、グレーダー購入は全会一致で可決されました。
防災に関してもその対応についてはまだ多くの意見があるようですが、出来ることを予算などのタイミングを計りながらまず行うことで、安全・安心の度合いを地道に高めてゆかなくてはならないと思います。
※ ※ ※ ※ ※
今回道庁からは、割と頻度が高く起きるものの小さな規模の津波をレベル1として、また頻度は極めて少ないものの規模が非常に大きな津波をレベル2として、二段階に分けてそれぞれの津波の高さを想定したものが発表されました。
これらの数字の持つ意味については、十分に吟味をしたうえで市民にもわかりやすく伝え、正しい知識を持つとともに、『正しく怖れる』という考え方を共有しなくてはならないと考えています。
ただ数字をそのまま受け入れて絶望に至るのではなく、正しく理解し正しく怖れ、災害時には正しく避難行動がとれるような日頃からの備えが求められます。
引き続き市としても道庁やいずれは国ともしっかりと情報を共有しながら津波防災への対応を強化してゆきたいと思います。
市議会の皆さん、お疲れ様でした。
提案議題は議案第60号と61号の二つ。
議案第60号は、市役所裏に建設を計画していた防災まちづくり拠点施設について、先日発表された道庁の津波被害想定の見直しを受けて、その内容を変更しようというもの。
もっとも、建設そのものはすでに前回の議会で承認されており、今回は津波被害想定の変更という議案提案となっています。
この施設は、現在市役所の地下に設置されている電源設備が、このままでは津波があった際に真っ先にダウンすることから、電源設備を津波想定高さよりも上に上げて守ろうというもので、併せて大切なコンピューターのデータも津波より上に上げることにします。
この計画にあたっては、これまでの500年確率で発生する考えられていた高さ1~2mの津波には被害を受けないように一階部をかさ上げするピロティ方式に変更するとともに、今回道庁から示された1000年確立で発生しうるという大津波(高さ9.6m)に対しては電気室、電算室、避難施設などの重要な機能については安全性が保たれる高さ以上に置くことを意図しています。
一階の部分をピロティ方式とすることで、駐車場スペースも確保でき、市民利用にも供することができます。
ただし、津波の被害想定が上がったことに対応するために、これまで約25億円と見込んでいた建設費が約30億円と5億円ほど増加すると見積もられています。
しかし、市役所機能の充実は現在最も急がれる備えであり、早急な整備が必要と判断をしたところです。
共産党さんからは、「これまで市民にどのように説明してきたか」ということや、「市民議論を行ってから決定すべきではないか」という質問が出されましたが、既に過去の議会答弁や各種の懇談会でも説明をしており、またいたずらに決定に時間をかけるよりもできることを早急に行う必要があると考えているところと説明をしました。
※ ※ ※ ※ ※
また議案61号については、冬の除雪のために高額施設であるグレーダーを購入しようというもので、こちらはあまり議論はありませんでした。
それぞれ所管の委員会に付託された後に委員会で採決が行われましたが、前段の防災まちづくり拠点施設の計画変更については、一部の会派から反対とされました。
その理由は、「建設予定地が津波の被害を大きく受けることが推測されその役割を果たせず、また建設費30億円を投じながら市民並びに職員の安全・安心を確保できる条件内容になっていない」というものでした。
これでは津波被害が想定されるエリアには投資をすべきではない、ということになりますが、そこは当局側とはやや考えを異にする部分と言えそうです。
さて採決の結果は、防災まちづくり拠点施設については賛成多数、グレーダー購入は全会一致で可決されました。
防災に関してもその対応についてはまだ多くの意見があるようですが、出来ることを予算などのタイミングを計りながらまず行うことで、安全・安心の度合いを地道に高めてゆかなくてはならないと思います。
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今回道庁からは、割と頻度が高く起きるものの小さな規模の津波をレベル1として、また頻度は極めて少ないものの規模が非常に大きな津波をレベル2として、二段階に分けてそれぞれの津波の高さを想定したものが発表されました。
これらの数字の持つ意味については、十分に吟味をしたうえで市民にもわかりやすく伝え、正しい知識を持つとともに、『正しく怖れる』という考え方を共有しなくてはならないと考えています。
ただ数字をそのまま受け入れて絶望に至るのではなく、正しく理解し正しく怖れ、災害時には正しく避難行動がとれるような日頃からの備えが求められます。
引き続き市としても道庁やいずれは国ともしっかりと情報を共有しながら津波防災への対応を強化してゆきたいと思います。
市議会の皆さん、お疲れ様でした。