札幌へ帰ってきてまだ二週間ですが、早くもあちこちから、「お帰り、まあ飲もう」というお誘いがきています。
おかげでほぼ毎日のように夜の会合が入っていますが、各方面で活躍する人たちと会って話を聞くのはやはりためになります。
ある先生と話をしていると、「どうも北海道は相変わらず生き馬の目を抜くような地域間競争に対して鈍感に見える」という話を聞かされました。
「具体的にはどういうことですか」と尋ねると、「地元企業と行政が結託して、より良い企業活動の促進や誘致ということを、たとえば中京圏などはもっと積極的にやっていますよ」とのこと。
「しかし北海道は支店経済が中心なので…」というと、「そういう前提からしか思考が始まらないのが問題だ」と言われます。
挙句の果てに、「そもそも北海道のリーダーたちは、北海道全体や地域がどうなると良いとか、イメージを持っているのかねえ」とオカンムリ。
降りかかってくる火の粉を払うだけでは、やりたいことに手が出るわけもありません。
「しかし北海道もそんなに消極的ですか?」と水を向けると、「全然ダメじゃないかな」という厳しい言葉。
「そもそも、東日本大震災の後で東京の有力な企業の中には、中枢機能を東京に一極集中しておいては危ない、と思ったところも多くて、地域に移してリスク管理しようという動きがあったんですよ。それを北海道はどれくらい受け入れられましたか?半分は福岡に言っちゃったんじゃないの?というお話ですよ」
先生のお話は、「やはり道州制でもなんでも導入して、いまあるシステムを一度壊さないと何も変わらないのかなあ、と最近は思い始めてきましたよ」という形で終わりましたが、道州制の議論とは別にしても、地域間競争にまだ意識が薄いということはあるかもしれません。
いくら頭が良くても、道内の人たちが頭を寄せ合って考えるよりも、一人のヨソ者を入れる方が議論やアイディアが活性化するかもしれません。
活性化と実践こそが鍵になるかもしれませんね。
ぼけっとはしていられませんぞ。