北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

遠州幻の銘酒「花の香」

2013-04-09 23:35:17 | Weblog

 掛川の蕎麦打ち仲間から、掛川の地酒が送られてきました。

 お酒の名前は「花の香」。かつて遠江國土方村にあった蔵元「かごのはな」で明治初期まで造られ、遠州一円に名を馳せたと伝わる幻の美酒『花の香』を、『開運』で有名な地元の名蔵元「土井酒造」が、今日の技法で復活させたお酒です。

 しかも単なる地酒ではなく、地域の人たちが集まって米作りから始めて、様々な農作業からぐい呑みづくりまで、鮭を取り巻く様々な周辺作業を楽しみながら作った物語の集大成としてのお酒です。

 
 実はこの幻の酒復活の物語は、今の掛川市が合併した旧大東町の人たちによる活動でした。

 ちょうど私が助役として赴任していた時に、この話が持ち上がり、当時は隣の市だった掛川の私が酒ができたイベントにあたって、手打ち蕎麦を打つ協力をしたことからご縁ができて、今でも掛川蕎麦研究会が毎年春に行われるイベントに参加を続けています。
 
 隣町のイベントに市役所の人間が参加するというのはなかなか勇気のいることでしたが、ヨソ者の私としては案外軽いノリで「それなら手伝いますよ」と言って出掛けて行ったのがきっかけでした。

 今でこそ合併して同じ市の中の地域となりましたが、隣の自治体の催しに参加するということは、根っからの地元の人だったら島荒らしのようで良い感じがしないかもしれません。

 しかし「そんな気分が互いの融合と協力の姿勢を阻害しているのではないか」という素朴な疑問もあったので、私としてはほとんど抵抗なく参加したのでした。

 ヨソ者ならではの気軽さと度胸があったのかもしれませんし、旧大東町にも面白人たちがたくさんいたことは、知り合いになる楽しみでもあったのです。

 
 いまだにこうしてお酒を贈ってくれる友がいることに感謝です。じっくり遠州の味を楽しもうと思います。


   ◆   ◆   ◆


 機械課で仕事を初めて一週間ですが、地域を守る機械力には様々な問題が山積しています。

 特に開発局では国道除雪のための除雪機械を保有して、民間の除雪事業者に貸して作業を行ってもらっています。

 それは、稼働率が低いために民間では機械を保有しきれないからですが、その数は全道で1,030台に上ります。

 ところがこれが最近の維持管理費削減の流れで更新が進みません。

 ここ数年は一年に30台ほどの更新費用しか認められておらず、この割合で1,030台を考えると、なんと一台を更新するのに平均35年かかる計算になります。

 除雪機械が35年も稼働するのはとても不可能なので、いつか全く機会が不足する事態を招きかねない状況に年々陥っているのです。

 なるほど、このあたりに社会の不条理がありましたか。

 これをどうやって発信して社会の共感をえることができるでしょう。温かくなると人は寒い冬のことなどすぐに忘れてしまいます。

 どこへ行っても新しいテーマがあるものですねえ。

 

コメント
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