職場の同じ庁舎にある別な組織に、先輩を訪ねて転勤の挨拶に行きました。
すると、「ああ、新聞で見ましたよ。うちのトップが在室なのでぜひ挨拶してください」というお誘い。
「いえいえ、今日は先輩を訪ねてきただけですから」
「まあ、そうおっしゃらずに。先日釧路も訪ねたでしょう?」
そういえば、こちらのトップは先日釧路を視察されて、蝦名市長と私がお相手をしたのでした。
促されるままに、個室を訪ねて、「釧路では大変お世話になりました。この度札幌へ舞い戻ってきました」と挨拶をすると、「ああ、その節はお世話になりました。さあさあ、どうぞおかけください」とお茶まで出してくださって、しばし四方山話に花が咲きました。
「阿寒の道の駅も訪ねましたし、湖畔でも泊まりましたが、宿泊施設の耐震度合いの公表をしなくてはならないというのは大変だと伺いましたよ」とのこと。
こんな地方組織の一介の課長などがなかなか個別にお会いできるような方ではないのですが、釧路の副市長という立場でお会いした付き合いが生きました。
「むしろ鶏口(けいこう)となるも、牛後(ぎゅうご)となからん」という故事から、「鶏口牛後」という言葉ができましたが、小さな組織でもそこのトップにいるほうが、大きな組織の末端にいるよりもマシだ、という意味です。
釧路の副市長としてお世話になった人脈もこれからの大きな財産になるに違いありません。
やはり釧路ではいい思いをしました。
一週間があっという間に過ぎて、もうこちらの仕事に振り回されていますが、釧路で得た財産はこれからも生きてゆきそうです。