先日方向性の出た、都市計画学会セミナーテーマの「鉄道遺産を生かしたまちづくり」について、担当の幹事と打ち合わせを持ちました。
今後の人選やテーマの深堀について話をして、「海外にも鉄道路線の廃止や、鉄道遺産を生かしている事例ってあるんでしょうね」と言うと、「ありますよ。特に産業革命のイギリスなんかは、早くできた分、廃線の話も多くありました。『機関車トーマス』ってご存知ですか?」
「テレビで顔の付いた機関車の登場する人形劇だと思っていますが、それほど真剣に見たことはありません」
「あれは作者が、廃線になりそうな鉄道支援に関わっていて、それで彼の絵本の中に無くなりそうな鉄道が登場したと言われているんです」
「へえ、機関車トーマスが鉄道の保存運動に関わっていたとは知りませんでした!」
家に帰って、Wikipediaで、機関車トーマスに出てくる「こうざんてつどう・スカーローイ鉄道」を調べてみると、こんな風に書かれていました。
「高山鉄道のモデルとなったタリスリン鉄道はイギリスのウェールズはタウインに実在する鉄道である。 …タリスリン鉄道は輸送量の減少に伴い、1946年に一度は廃止の方向を辿ったが、イギリス中から鉄道ファンが集まり、1951年にイギリスで初のボランティアによる保存鉄道として再開された。
タリスリン鉄道の保存活動には(機関車トーマスの原作者の)ウィルバート・オードリー牧師も協力しており、その縁から支援の一環として(機関車トーマスの原作である)「汽車のえほん」へ、スカーローイ鉄道としての登場が決まった」
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そもそも廃線予定のタリスリン鉄道を、ボランティアによる保存鉄道として再開したというエネルギーもすごいです。
世界中に鉄道ファンはいるのですね。
そういえば静岡県の大井川鉄道に機関車トーマスが走っていましたね。
機関車トーマスを勉強することになるとは思いませんでした(笑)