北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ニュータウンを作るということ

2008-08-22 23:15:25 | Weblog
 職場の企画で、千葉県内のニュータウン事業地区を視察してきました。

 ニュータウンと言えば多摩ニュータウンを思い出しますが、要はそれまでは山林原野や農地が中心であった都市の郊外地区に、新しい住宅を中心とした市街地を作り上げるという壮大な事業です。

 歴史的には19世紀末に、ロンドンの人口問題を解決するためにその郊外に人口数万人の小都市を建設するというプロジェクトがわき上がり、エベネザー・ハワードの田園都市構想などがその先駆けということになっています。

 日本でも、○○ニュータウンという言い方で、人口が増大した高度経済成長時代に大都市周辺に新市街地として数多く形成されていますが、その多くにわが機構が大いに関わっているのです。

  

 ニュータウンとなると上下水道や電気などのインフラはもちろん、その地域へ通勤や通学を保証する鉄道や高規格道路などの高速交通ネットワークも併せて整備をしなければならず、民間事業者が開発行為として単に分譲住宅用地を作って売るという以上の高度な地域計画が必要です。

 それには市や県の地方自治体行政と国、インフラ事業者などとの調整が必要で、それにはやはり高度な技術力が必要で、それを担ってきたのがわが組織の前身であるわけです。思えば壮大な事業をしてきたものです。

    ※    ※    ※    ※

 ところが時代の潮目が変わってみると、先発のニュータウンはある程度計画が進んだのに対して、後発のものは思うように需要が発生せず苦しい事業展開を迫られるようになりました。

 とうとうわが機構が関わってきたニュータウン事業にも改革の手が入り、独立行政法人改革の名の下に、平成25年度をもってニュータウン事業は終わることとするというタイムリミットが設定されたのが昨年のこと。
 いくつかの地区では計画を縮小したり、大きな見直しをしたりして今後の計画を練り直していますが、過去30年かけてやっと事業を動かしてきた大きなまちづくりをあと5年で止めろ、というのは相当な急ブレーキなのです。

 地区内のインフラ整備にも年間3千万円くらいかけてゆっくり整備をしていたところが、もう間に合わないのでその数倍を投入しなくてはならないなど、予算や投入できる人数、整備スケジュールの調整など、短期間に終わらせるのは机の上で考えるほど簡単なことではありません。現場も必死で調整を進めているのでした。

    ※    ※    ※    ※

 それにしても、鉄道まで引き、数キロごとに駅を計画し、その周辺の土地利用を定めて民間事業者を誘致して魅力を増した土地に憧れを生み出してきたのはさぞやりがいのあった仕事だったことでしょう。

  

 こうした開発を支えたのは人口増加とそれにともなう経済の拡大でした。人口が減少局面を迎えたこれからは、単に増える人口の受け皿ではなくて、個別の地区の魅力による競争が始まることでしょう。

 それにしても、人口減少時代を迎えて、コンパクト化したまちでなくてはもう都市経営が難しくなると言われる中で、既存のまちでは大幅な都市改造は地権者同士の利害調整が難しくてとてもできません。

 真っ白なカンバスに理想の都市の絵を描くニュータウンのようなところであればそれを実現できるのに、という思いはやはり残ります。また、既存のニュータウンでも、そこに移り住んだ人が一斉に高齢化して『オールドタウン』と化すという皮肉な現象も出始めています。

 自分にとっての理想の終の棲家とはどういう場所なのか、あるいはどういう状態なのかをまちづくりの問題としてもう一度考えてみるときなのでしょう。

 幸せってどこにあるのでしょうね。

  
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女子ソフトボールで金メダル!

2008-08-21 23:23:47 | Weblog
 女子ソフトボールがアメリカを破っての金メダル!感動です!

 昨日の夜は掛川の居酒屋さんでテレビを相手に応援をして、日中と同じく上野選手が投げているのに驚いたものです。

 しかしその上野が7回を投げきって、味方も三点をもぎとっての大勝利です。

 6回裏、最終回の7回裏とピンチが連続しましたが、これをよく押さえて日本に向いていた勝負の流れを離しませんでした。

 それにしても予選、準決勝と勝てなかったアメリカ。今大会の対戦成績は1勝2敗という負け越しですが、ページシステムという順位決定システムの恩恵を受け、また最後に一番良い勝利を持ってくることができました。

 テレビでは宇津木前監督が解説をしていましたが、打たれれば叫び、勝利が決まった瞬間には涙で言葉が出ていませんでした。やっぱり冷静な解説なんか出来ないのでしょうね。

 なぜこの種目が次のオリンピックでは消えるのか、残念ですね。

 また種目の復活を目指して、盛り上げたいものです。 
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掛川での総会

2008-08-20 23:52:27 | Weblog
 「20日の夜に掛川でスローライフNPOの総会があるので来てくれませんか」という連絡が入ったのは2週間くらい前のこと。

 (週末ならまだしも平日とは・・・)と思いながらも、大きな予定も入っていないことから思い切って休暇をとって一泊で出かけることにしました。たまにはこういうことがあっても良いでしょう。

   *   *   *   *   *

 総会の会場は市役所の大会議室。やっぱり懐かしいね。

 総会への出席者は約30名でしたが、委嘱状を合わせると100名以上の参加で総会は成立。そんなにたくさんの会員になりましたか。

 NPOも今回は第五期に向けての総会ということで、もう4年以上も活動をしてきたわけ。スローライフ運動を最初に始めたときはシンボリックなスローライフ月間というイベントを実行委員会でやっただけでした。しかしこれで終わったのではもったいない、という参加者の思いが翌年の市民実行委員会による月間イベントの継続につながり、さらには年間活動を行うことと、行政や社会ニーズの受け皿団体としてのNPO化に繋がったのでした。

 もともと私自身、市長の肝いりとはいえ、市役所行政がこういうムーブメントを主導し続けることには無理があると思っていたので、NPO化というのは一つの結果が出たと思ったのですが、私自身も深く関わって今でも一人の会員としてこの運動には関わっているのです。

 シンボリックなイベントを行うという活動から、最近はライフスタイルデザインカレッジを企画して、活動に参加することで新しい自分や生き方に出会うということを一つの目標にしています。活動をどんどん変化させているスタイルには組織の生き生きした若さを感じます。

 常に改善を求めて新しいスタイルに飛び込めるかどうかが、組織を若く維持できるかどうかの試金石なのです。

 しかしそれでも自分たちの町だけでそういう活動を続けることの大変さも感じているのか、「何か元気が出るようなお話をしてくれませんか」という要望もあって、30分くらい「変化と外との交流を受け入れて、一番前を走ることに自信を持ちましょう」とそんなお話をしました。

 掛川のスローライフ運動は、ふわふわした「『ゆっくり』の無条件礼賛」ではなく、効率化と便利を用いながら自分たちの役に立つスローを実践するという点で、生涯学習というベースに根ざした確固たる地域活動であるという点で、外の町のスローライフ運動よりもより哲学的なのです。そういう自信を持って良いのだと私は思っています。

 しかし変化を志向したり外との交流を継続するというのは大変に疲れることなので、気が緩むとつい内向きになりがちです。気を強く持ってこの活動を継続してほしいものです。

   *   *   *   *   *

 総会が終わった後はまちなかへ繰り出して15人くらいで打ち上げ。まちの中にはいろんな話が転がっています。

 市役所にも合併後に一緒になった若い職員の顔も見えて頼もしく思います。こういう若手が力を発揮するようになれば都市間競争にも負けやせんぜ。

 そんなわけでの突然の掛川訪問。明日は朝一番に離掛です。もうちょっとゆっくりしていたかったけどね。 
 
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荒木町の夜

2008-08-19 23:47:59 | Weblog
 気合の入った飲み会で、午前様になるともうダウン。歳だな、もう。

   *   *   *   *   *

 大学の先輩後輩が集まっての懇親会をしました。先輩からのお誘いで、「場所決めは、こままさ君に頼むね」とのこと。なるほど、これまでのまち巡りの中で印象的だった場所の中から選りすぐった場所にいたしましょう。

 そんなわけで選んだのはやはりここ、四谷荒木町。今回は「さ行や 龍川」さんにお願いしました。 http://r.gnavi.co.jp/g507900/

 こちらは「私達が提供する酒、魚、菜、汁などの頭文字全てがさ行から成り、調理の不可欠食品の塩、砂糖、酢、酒なども、さ行です。そんなさ行からくる食材を使って『作業』をするところの意で「さ行や」と名付けました」というポリシーで、チェーン店居酒屋にはない細やかな料理を出してくれます。

 戸を開けるとすぐに掘りごたつになった小上がりがあって、いかにも日本家屋的な間取りで、ごく少人数での語り合いには最適。

 こういうところへ来てみると、がやがやした大きなチェーン店で、「○名様はいりまーす!」なんて叫んでいるようなところが当たり前ではないと気づきます。飲み会も場所を選ぶとそれだけで癒されるもの。

 四谷荒木町の車力門(しゃりきもん)通りという静かで風情ある通りに面して、静かなたたずまいの小料理屋さんは参加者から大好評でした。

「一本違えるとぜんぜん違う道路なんだね」
「どうしてこんなところを知ってるの?」

「東京に40年いるけど、こんなところへは始めて来たよ。俺東京知らないからさ(笑)」

 このあたりの今に通じるルーツは明治頃の東京で、江戸とはちょっと違います。

 そんなことを考えて歩くと、東京には面白い小路がありますね。

 
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ブータンという国

2008-08-18 23:05:34 | Weblog
 スポーツ系まちづくりコンサルタントのAさんとその友人のBさんの三人で暑気払い。

 スポーツに詳しい彼に前半のオリンピックの日本の戦いぶりを伺いました。
「前半の戦いぶりをどう思いますか?」
「そうですね、対称的だったのが男子の水泳と柔道の指導法の結果でしょうかね。水泳は前回のアテネ大会の前から、各選手個人のコーチをそのまま全日本チームのコーチングスタッフとして受け入れて選手の力を引き出しました。方や柔道は、大学などの派閥の壁をなかなか越えられないようですね」

 スポーツの世界もいろいろな壁があるようですね。

    ※    ※    ※    ※

 この日初めてあったBさんは、森林の専門家で趣味は世界中を旅行することなのだとか。印象に残った国を訊くとブータンだとのこと。なんで?

「ブータンは、国の目指す指標にGNPという経済指標ではなく、GNH(=Gross National Hapiness、国民総幸福量)というものを掲げて、これで国造りをしています。行ってみるとこのGNHには、①経済発展、②環境保全、③伝統文化の尊重、④ガバナンスという四つの柱があってこれを国民全員が心底共有しているんです」
「GNHというのは聞いたことがありますが、4本柱の話は始めて聞きました」

「そうしたことを徹底させるのは理由があって、同じような地域のチベットは中国に支配され、シッキムという地域はインドに支配されています。ブータンのGNHという政策は、このような地域とは違うというアイデンティティを強烈に打ち出して世界の中に印象づけることによって侵略を防ごうという必死な姿なのです」

 人口わずか200万人ほどの国が大国の狭間で生きて行くための知恵の一つがGNHだったとは、分からないものです。

 世界を旅するといろいろなことがあるものですね。 
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地球は小さくなる

2008-08-17 23:23:45 | Weblog
 夜半から気温がぐっと下がって、窓を開けて寝ていると朝は寒くて目が覚めました。日中の最高気温も25℃くらいだったそうですが、室内では裸足でいられないほど寒く感じました。秋の空気のようで、猛暑が続く中ではひとときのオアシスのような一日でした。

    ※    ※    ※    ※

 女子レスリングは連日のメダルラッシュで、各選手が奇しくも皆、前回と同じ色のメダルを獲得。金が2個で銀が1個、銅が1個とはみんな立派ですね。

 今回の日本は総じて球技が冴えない感じで、どちらかというと個人競技の方が活躍しているような印象です。

 期待通りに活躍できる選手、あまり注目されない中でのニューヒーローとニューヒロインの誕生、期待の重圧に応えきれない選手と、結果はまさに紙一重の差の積み重ねです。

 それにしても、日本人も国際舞台で喜びをあらわにするパフォーマンスが上手になったような気がします。もともと喜びをぐっとこらえるというのが日本の美学でしたし、勝った瞬間も負けた相手に悪いから、ということで勝利を誇示すべきではない、という雰囲気があったように思いますが、最近は柔道でさえ喜びを爆発させて、それを容認しているようです。

 逆に外国人選手の方が日本の選手より穏やかに見えるときがあります。

 こうした国際舞台を若い内に経験できるというのは素晴らしいですね。

 また各国の競技の指導者を見ていても、自国だけではなく外国から招聘されたコーチが散見されます。まさに勝たせてくれるなら誰でも良くて、選手は買えなくても指導能力はお金で買える世界なのかも知れません。

 スポーツの世界は、経済よりも遙かに先にグローバルスタンダードを実現していることがよく伺えます。

 地球はだんだん小さくなりますねえ。 

  
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グーグルストリートビューの波紋

2008-08-16 23:25:57 | Weblog
 夜になってから気温がぐっと下がりました。少し寒いくらいですが、ちょっとほっとします。

    ※    ※    ※    ※

 世界中の情報を統合するという野望をもって日々新しいサービスを展開するグーグルが、グーグルストリートビューという情報提供を始めました。

 これまでもグーグルが提供する地図情報にはグーグルマップがあって、地図と航空写真を見ることができました。これに最近は「ストリートビュー」というボタンがついたのです。

 

 

 グーグルマップは上空から見た映像で、これで道案内をしても、実際にビルがどういう姿をしているかは分からないということがありました。ストリートビューは、それをまさに道路(ストリート)に立っている自分が見ているその景色(ビュー)がわかるというサービスです。実際にこれで東京駅を見るとこんな風に見えます。

 

 しかも、約10mくらいずつ移動することが出来て、その場で画面を回すと360度周辺の景色を見ることができます。

 いったいどうやってこんな情報を収集したかというと、車の天井に360度撮影が出来るカメラを取り付けて、細かい道路まで走ることでその変化する景色をデータとして集めたのだとか。

 気になって札幌の我が家周辺を見てみると、何と我が家も写っています。住宅街の狭い道路までも情報収集車が走ったということ。いやはやすさまじい執念です。

    ※    ※    ※    ※

 このサービスを使えば、初めての土地へ行くときも、駅から出て目指す目的地へ向かうときにどういう景色が見えるかを事前にたどることが出来るので、道に迷うことがなくなりそうです。

 ところがこのサービスが今議論を呼んでいます。例えば、何となく気持ち悪い、というものから、この景色の情報の中に自分の顔が写っていたらプライバシーはどうなるのか?あるいは、芸能人など自分の家を知られたくない人たちの希望はどうなるのか?といったことなどです。

 知る人ぞ知る、という性質の情報に誰もがアクセスできる社会に対する漠然とした不安などもありそうで、こういう社会に対する法的対応や情報リテラシーのありかた、道徳的価値観などもまだまだ未熟なままに技術だけがどんどん進歩していって、成熟がついて行けていない状況なのです。

 ストリートビューに関するブロガーや知識人のサイトを見ていて、こうした問題を議論する勉強会があると知りました。早速申し込んで参加してみようと思います。

 人間の社会は機械ではないので、スイッチ一つでコンセンサスを形成する対応ができるものではありません。スローな現実を技術の発展が凌駕して行くネットの世界には、一歩引いて様子をみる対応と、それでいてやはり真剣に立ち向かって議論をするという両面作戦が必要なのでしょう。

 それにしても、グーグルの呆れるほど底抜けに前に行く突進力には危うさも感じる今日この頃です。 

    ※    ※    ※    ※

 ストリートビューの議論に興味のある方はこちらへ → http://japan.cnet.com/blog/watanabe/2008/08/15/entry_27012985/
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勝利が伝える美学

2008-08-15 23:17:49 | Weblog
 関東地方は猛暑の一日。ビールを買いに黒いTシャツを着て外に出たところ、ジリジリと焼け付く暑さに参りました。

 こんな暑い中での過ごし方。化学繊維で乾燥の早いTシャツを水につけて軽く脱水した生乾きの状態で着て、扇風機の風にあたること。
 上半身がスーッと冷えて快適。これでこの夏を乗り切りましょう。

    ※    ※    ※    ※

 北京オリンピックでの柔道最後の男女の最重量級が行われました。女子の塚田選手は本当にあと一歩で惜しかったけれど、男子の石井選手は勝ちにこだわって金メダルを獲得、たいしたもんだ。

 石井選手の柔道はどちらかというと泥臭くて、立ち技で一本を取りにゆくという伝統的な日本柔道とは違って、有効でも効果でもたとえ相手の反則であっても「勝ちは勝ち」という勝ちにこだわる柔道でした。

 日本の柔道を世界に示すと言うよりも、めまぐるしくルールが変わる世界の柔道を相手にして、「勝つ柔道とは何か」に焦点を絞った姿勢が結果を出したということでしょうか。

 勝ってこそ初めて、去り際に畳に礼をするという日本の柔道、指導方法、文化、伝統が注目されて、日本のアイデンティティが世界に広がって行くことでしょう。
 勝たなきゃ美学も伝わらない。それがグローバルスタンダードってことなんだと思います。

    ※    ※    ※    ※

 ネット上で石原東京都知事が、福田総理がオリンピック日本選手団に対して「せいぜい頑張って。せいぜいね」と言った発言に対して「せいぜいってどういうことだ。言葉の使い方が違うんじゃないかな」とチクリ。

 「精々」で辞書を引いたら 「1.能力の及ぶかぎり努力するさま。できるだけ。精いっぱい。『―おまけします』」『―養生して下さい』」」と「2.できるだけ多く見積もってもその程度であるさま。たかだか」という二つの意味が出ていました。
 普段は2のように思いがちですが、総理の発言の真意は1だったのかな。

 こちら → http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080815-00000949-san-pol

 思い切りガンバレ日本! 
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血圧が上がる話

2008-08-14 23:51:22 | Weblog
 久しぶりに献血へ行ってきました。

  

 札幌にいるときは、ボランティアと健康管理を兼ねて家の近くの血液センターへよく行ったものですが、東京生活だとつい疎遠になりがちでした。

 私の場合、朝は血圧が低くて献血が出来ないこともあるくらいなのですが診察のお医者さんに言わせると「血圧が高いよりは低い方が良いですから安心してください」とのこと。それもそうか。

 いつも行う成分献血は、約一時間かかるのですが、ベッドの上にはテレビが用意されていて退屈をすることはありません。

 ちょうど採血がもう終わる頃に、テレビではオリンピックで北島康介選手が200m平泳ぎの決勝に登場し、見事に二冠を達成しました。始める前から比べると終わったときの血圧が20も上がっていました。やっぱり興奮すると血圧は上がるのだと分かりました。いやあ、よくやってくれました!

  

    ※    ※    ※    ※

 採血を終えて休んでいると、ボランティアのご婦人が謝礼の品を持ってきてくれました。昔は液体石けんや歯磨き粉だったのですが、今日は何とソーメンが登場。使い切れない身の回りの品よりも食べて無くなってしまうものの方が嬉しいですね。

  

 献血カードを見ると、今回は記念すべき70回目の献血なのだと知りました。献血は気持ちだけではなくて、健康でなければできないボランティア。健康のお裾分けです。

 なんとか100回目指して頑張るとしますか。

    ※    ※    ※    ※

 今日の夕方の便でまた東京へと戻ってきました。風がなま暖かくて、北海道の過ごし易さを改めて実感です、ふー。 
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北海道の学力は低い?

2008-08-13 23:11:43 | Weblog
 仲の良い学校の先生のAさんから、「こままささん、帰省されているのならばちょっとお話を意見を聞かせてもらえませんか」というメールが入りました。

 どういうことか訊ねると、先頃全国で学力テストが行われたのですが、その結果、全都道府県中で北海道は小学校が46位、中学校が44位だったのだそうで、そのことに大変な危機感を感じているとのこと。

 参考 → http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A8%E5%9B%BD%E5%AD%A6%E5%8A%9B%E3%83%BB%E5%AD%A6%E7%BF%92%E7%8A%B6%E6%B3%81%E8%AA%BF%E6%9F%BB#.E8.AA.BF.E6.9F.BB.E7.B5.90.E6.9E.9C

「こままささんは掛川で生涯学習のまちづくりに触れてこられたので、そう言う観点から北海道の教育をどうしたらよいでしょうかね。同じくこのことを考えている大学の先生と三人でお話をしたいのですが」

 そう言うことならばもう少し詳しいお話を聞かせていただきましょう、ということで札幌の北部にある、北海道教育大学札幌分校まで行ってきました。旭川へ行くときはいつも通る道ですが、大学の中へはいるのは初めてです。

  

  *    *    *    *    *

 大学ではMさんといういかにも優しそうな先生にお会いしました。M先生も、北海道の教育の現状に関して「全国で46位とは、このままでは北海道は沈没する」と強く憂いている教育者のお一人です。

 
まずは「こままささん、大変です。北海道が全国でも有数の学力低下地域だという事はご存じでしたか?」とAさん。
 「そう言えば、新聞かネットで見たことがあるような気がしましたね。しかし順位があることですから、一位があれば最下位もあると考えて良いのではないでしょうか。問題は、この結果を分析してなにが問題かを具体的に認識することだと思いますがいかがですか」と私。

 するとM先生が「おっしゃるとおりです。しかし教育界としてはこの現状をどのように改善して行くかが問われると考えていて、そこでいろいろな方にご意見を伺っているところです。伺った内容はなんらかの形でまとめて、現状の問題意識を世に問いたいと思っているのです」

 私「なるほど。東京で生活をしていると、北海道はどこか豊かになってしまっていて、この先何を目指して頑張るのかという情熱に欠けているようにも思います。しかし今の豊かさは先人たちの努力のたまものであり、今の我々がこの恩恵をむさぼるだけでは次の世代のために良い社会を残せないのではないかと心配です」

 Aさん「北海道は開拓精神で開かれたフロンティアスピリットがあるとは思いませんか」
 私「我々の祖先は故郷を離れて新天地を求めて北海道を幸せの大地にしましたが、子孫である我々は新天地を求めなくなってしまったのではないでしょうか」

 Aさん「教育界にご意見はありますか」
。私「この結果は北海道にとって、教育界だけではなく地域力や家庭力、さらにはまちづくり行政なども含めた総力戦でなくては勝てない戦いだと思います。もっと問題意識の輪を拡大させることが必要だと思います。そういう意味では、数人の方に意見を聞いてまとめあげてしまうよりは、この手のインタビューをもっと多くの方にして、各人になにができるかを問うてはいかがですか。そうした方がより多くの人がこの問題の関係者になる一番の近道だと思います」

 問題をただお知らせするだけではなく、この問題の渦中に多くの人を巻き込むようなムーブメントが必要です。それには、書いたモノを渡すよりも一人一人に関係者として考えてもらうような関係性を築くことが大切。

 小学校46位や中学校の44位も嘆く材料ではなく、問題意識を高めるのにはちょうど良い話題性があるというものです。

 中央での様々な議論は何を読んでも、日本には人材しか資源はない、しかも少子高齢化によって数が減る分を補うだけの生産性の向上が求められています。
 やはり学校では知識や応用力など求められる学力と総合的な人間力を養うことが期待されています。

 さて、教育関係者以外の一道民としてできることは何でしょうか?考える以上に実践することが求められます。
  
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