こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『彼女がエスパーだったころ』宮内悠介

2016-07-07 19:34:29 | 読書感想
ニホンザルの一匹が火の起こし方を人から学び、その技術を群れから群れへ伝える旅をしたとしたら、彼は何のために行動を始めたのか?

何とも不可思議な出来事から始まり、スプーン曲げに特化した超能力者を描いた表題作、暴力的な青年が本人の希望で受けた施術オーギトミーの効果、水へ「ありがとう」と語りかければ水は浄化されるという『水の心の経路』のブームなど、語り手は様々な疑問や問題の対象を取材していきます。

どれも、激しい感情が見受けられるにもかかわらず、淡々と描かれていたように思われたのが不思議でした。
連作短編集のせいか、読みやすく面白かったです。
コメント
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