『アリス殺し』小林泰三

不思議の国で、アリスは墜落死したハンプティ・ダンプティを殺した罪に問われそうになっていた。

一方、大学院生・栗栖川亜理が大学に行ってみると、王子という博士研究員が屋上から墜落死していた。

亜理は以前から不思議の国の夢を見続けており、その後も、夢の世界の死と現実の世界の死が交互に起こり、関連性があるのではと、疑い始める。
なぜなら、彼女と同じ夢を見続けていると分かった同学年の井森がいたからで、一緒に事件を調べ始めたのだが・・・。

ファンタジーの世界でのミステリで、こんなにきっちりした論理的な物語になるとは！
そして、こういう形で犯人ばかりか読者の目も欺くとは！

とても面白く読めました。