こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『あきない世傳 金と銀(十三)大海篇』高田郁

2022-11-26 19:54:50 | 読書感想
 
一時、絹などの呉服の取り扱いができなくなっていた五鈴屋が、ようやく再び扱えるようになった。
ただ、呉服などの高級品を扱うという事は、身分の高い人々が出入りし、庶民が入りづらくなる事も意味する。

あらすじの冒頭だけ書きましたが、さすがに幸もそれについて考えたようで、対策を実行します。

また、吉原での衣裳比べも、花魁たちの華やかさもいいのですが、芸者の歌扇が彼女らを引き立てつつも場を引き締めるという状況が、読んでいて楽しかったです。

さらに、思いがけない裏切りという問題がありましたが、第三者から見ると裏切りというよりも、手順の手を抜くのは危ない行為ですよと、指導して下さっているようにも見えました。
実際、五鈴屋にとってもより良い状況に持って行って下さいましたしね。

とはいえ、幸も含めて五鈴屋は打たれ強く、結束力も素晴らしい店だと思いました。
これで完結なのは寂しいのですが、彼らに幸多かれと願っています。
コメント
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