アンドルー・ラング氏編による『あかいろの童話集』を読みました。
どの話も面白いのですが、基本的設定として、美しい者は気立てがよく、
姿形の劣る者はひねくれているようです。また、三兄弟もしくは三姉妹のうち
大抵末っ子が一番出来がよく、苦難も多い代わりに最高の幸せを手に入れるような気がします。
印象的だったのは「ハーメルンのふえふき男」の子どもたちの行く先と
「赤ずきんちゃん」の原典と思われる「金ずきんちゃんのほんとうの話」でしょうか?
犯罪者が主人公や主要人物になる「黒い盗人と谷間の騎士」や「泥棒の親方」というのも、
意表をついて面白いし、行く末が本当に幸せなのか疑問が残る「六人のばか」と「木の衣のカーリ」も
その後の展開を想像して楽しめます。
設定外とも言える、おそろしげな体に美しい心が宿った王子や王女の物語「金の枝」も
結構面白かったです。
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