こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

Sweet Blue Age

2006-07-21 00:00:00 | 未分類
アンソロジー集でいいのでしょうか?『Sweet Blue Age』を読みました。

一番面白いと感じたのは森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』
「酒精に浸った夜の旅路を威風堂々歩いた記録」なのは確かだが、もっと妙です。
主人公のお嬢さまは、あくまでもお嬢さま然として冷静に飲み歩き、
周りが壊れまくっている様が対称的でおかしいです。

有川浩さんの『クジラの彼』は恋愛ものかな?
自衛隊の潜水艦乗りの彼は、防衛上の機密のため、仕事に入るといつ、どこにいるのかも
分からなくなります。
つまり、彼女にとって過酷な遠距離恋愛状況に置かれるわけです。
嫌な上司に色々とからまれてイライラするのですが、その分、最後がスカッとします。

三羽省吾さんの『ニート・ニート・ニート』
へたれ君たちの駄目っぷりの1日・・・でいいいのかな?
でも、本当、どうしょうもないですね。

桜庭一樹さんの『辻斬りのように』
真面目で平凡な女性が、物狂いしてしまう話。
普通すぎるからこそ、壊れてしまうことってあるのかもしれません。

坂木司さんの『ホテルジューシー』
しっかりして世話焼きな子供として育てられた柿生浩美が、
沖縄のホテルでのバイトで大雑把な人々に囲まれているうちに、肩の力が抜ける話です。
少しは気楽に生きられるようになったらいいのだけれど。

角田光代さんの『あの八月の、』
十年前に所属した映画サークル「キネマ友の会」の会員達の悲しいほどの一方通行の恋の物語。
読むほどに、報われない辛さをひしひしと感じました。

日向蓬さんの『涙の匂い』
東北の町、大平良での中学生時代の日常生活が描かれています。
平凡だけど心揺さぶる出来事が、次々と起こります。
誰もが、似たり寄ったりの体験をしているのですが、本人には唯一の青春時代なんですよね。

本に載っている順番じゃなくてごめんなさい。
私の好きな順番です。

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