こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

不思議の扉 午後の教室

2011-10-15 00:00:00 | 未分類
大森望さん編集による『不思議の扉 午後の教室』を読みました。

基本的に、学校を舞台にした短編を集めたアンソロジー集です。

どれも面白いけど、窓に映った少女に恋する「三時間目のまどか」
都市伝説をテーマにした(?)「S理論」
地球上から大人が消えてしまう「お召し」
オンブルと呼ばれる子どもたちの一人、樹野巳影の孤独な戦いを描いた「テロルの創世」
風船として生まれた少年との友情を育んだ少年の成長物語「ポップ・アート」
が特に好きです。

芥川龍之介の「保吉の手帳から」の中では「わん」「午休み」「恥」が特に好きです。

『不思議の扉』シリーズのバックナンバーも読んでみようかと思っています。

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殺す

2011-10-14 00:00:00 | 未分類
J・G・バラードさん『殺す』を読みました。

ロンドンの超高級住宅地で住人32人が殺された。
高い塀と監視カメラに守られた住宅地で、殺されたのは全て大人。
そして13人の子どもたちは何の手がかりも残さず、全員どこかへ消えていた。

犯人は誰で、動機はどこにあるのか?

あまりにも鮮やかな手際のため、犯人が予測できてしまいました。
ただ、動機が納得いくようないかないような、複雑な気分です。

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圓朝語り

2011-10-13 00:00:00 | 未分類
稲葉稔さん『圓朝語り』を読みました。

これは、初代・三遊亭圓朝が芸に悩んでいる頃に転がり込んだ判じ物というフィクションです。

事は佐久間町の蕎麦屋、翁庵のお吉が殺された出来事に始まります。
岡っ引きの万蔵に頼まれたことも少しはありますが、圓朝自身がお吉の無念を晴らしてやりたくて、
犯人捜しを始めます。

たくさんの人々に会い、様々な話を聞いていく中で分かっていく真相。
そして出来上がっていく噺。

下手人が見つかり、ほどなく仕上がる新作落語。きっと寄席では大いに客を沸かせたのでしょう。
一つの噺が仕上がるまでの濃く長い思案の過程が、よく出来ていると思いました。

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天冥の標II救世群

2011-10-12 00:00:00 | 未分類
小川一水さん『天冥の標II救世群』を読みました。

ジョプの故郷、ニハイの村に現れたある生物から感染した『疾病P』は、
ジョプ以外の村民を全滅させた。
そればかりか、川に流されて村外に出てしまったジョプを通じて世界に広まり、
多くの人々を死亡させた。

世界的なパンデミックの原因に、あぜんとさせられました。
あまりにも大きく、あまりにも小さい、心無い仕業だったのですね。
これが全ての発端ならば、そんな大きな災いや試練が人類を待ち受けているのか?
とても気になるところです。

話が明後日ではなく、一昨日に戻っていますが、次では一巻の続きに戻っているのでしょうか?
楽しみです。

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ひぐらしふる

2011-10-11 00:00:00 | 未分類
彩坂美月さん『ひぐらしふる』を読みました。

小説家志望の主人公が、祖母の葬式のために帰省した故郷で起きた謎を解き明かしていくミステリです。

見事だと思った謎解きに、明かされていなかった謎が隠されていたとは!
最終章で、それ以上に驚くべき謎に出くわして、困惑さえ覚えました。
多重構造だったのですね。
面白かったです。

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