こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『まことの華姫』畠中恵

2017-01-22 19:39:58 | 読書感想
道端で地味な話芸を披露していた元人形師である月草は、木偶の姫様人形を‘‘まことの華姫’’という名で相方にしてから人気が出て、今では両国橋の盛り場の小屋で演らせてもらえるようになった。

その人気は、話芸もさることながら、‘‘まことの華姫’’は真実を語ると噂されているからでもあった。

両国でも名の知れた地回り、一帯の親分・山越の娘・お夏が、姉の死の本当の理由を知るべく、月草に出会って解決してもらって以降は、その他の真実を知りたい人々の情報を集め、月草の推理を手助けするようになった。

今回は、捕物帳といいますか、ミステリですね。

タイトルで笑ったのは「十人いた」
「11人いる」のパロディかと思いました。
内容は、どちらかと言えば「十人のインディアン」です。
日本語のじゃなく、マザーグースに入っている歌詞をお確かめください。
死にはしないけどね。

一番面白く思ったのは、月草の過去に深くからむ「昔から来た死」でした。
江戸で西国の殺人事件の真相を解き明かすという、難しいものです。
安楽椅子探偵ものでしょうか?
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『面白くて眠れなくなる生物学』長谷川英祐

2017-01-20 19:39:21 | 読書感想
前の植物学が簡単で面白かったので、これにも手を出してしまいました。
すると、思ったより少し難しかったです。

私の世代の高校生物でも、コドンって習いましたっけ?
ネットで軽く調べたところでは、名前は出ていましたが64種類のコドンは学んでいないようです。
ただ、三つの塩基で、一つのアミノ酸を指定しているというものなのですが、その辺りもキッパリ忘れていましたね(^^;)
メンデルの法則とかは好きだったんですけどねー。

この本に関しては、初めの方が面倒で後半になると楽しくなってきました。
個人差がありますので、皆さんがそうだとは言えません。
私としては、全体的に面白かったです。
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コミックス『嘘解きレトリック(7)』都戸利津

2017-01-18 19:29:45 | アニメ・コミック・ゲーム
祝左右馬の冤罪を晴らすべく鹿乃子が奔走していた時に、勘違いばかりをしながらも、真相に迫った藤島千代。

映画館での下駄の取り違えから、殺人事件にからむアリバイの虚実に関わることとなった鹿乃子と左右馬。

そして左右馬を嫌う兄・篤嗣の元に、左右馬と鹿乃子が列車で向かうと、兄の妻・澄子夫人が罠にはめられそうになっていた。

今回は、短編2作と中編の出だしが収録されています。

千代ちゃんは、的の外れた思い込みで動いていたのに、犯人逮捕という大手柄になったのは、何とも危なっかしく、微笑ましい限りです。

下駄の件は、嘘は疑いを生み、疑いは嘘を生むという結果となり、お互いのモヤモヤがいくらかでも晴れて、良かったです。

ただ、ラストの澄子さん。
何となく、無茶をしそうで心配です。
いい方なだけに、変な方向にいい人さを発揮しそうで、大丈夫かな?と気になります。

何にしろ、続きが楽しみです。
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『カレンダー・ガール 星へ行く船シリーズ3』新井素子

2017-01-17 19:27:00 | 読書感想
水沢所長と麻子さんが結婚しハネムーンに出かけ、その船から麻子さんがのろけ話の電話を繰り返したあと、なぜか行方不明になった。所長が調べたところでは、誘拐されたらしい。しかも、自主的に?

今回のあゆみちゃんは、初めて自分の過去を思わせる少女と青年に出会い、恥ずかしい思いをします。
やがて、太一郎さんや麻子さん、所長も同じ思いだったのに気づき、人の成長と恩返しに思い至ります。

実際、どういう出来事があったのかは、ぜひ、お読みくださいとしか申せません。
ただ、女の子たちが大活躍して、爽快感がありますよ、とは申し上げましょう。

あと、書下ろしでは、熊さんが水沢総合事務所に入ったいきさつがとても面白く「なるほど!人格的には申し分ない方ですからねー」と納得しました。
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『最終戦争/空族館』今日泊亜蘭

2017-01-16 19:31:32 | 読書感想
未発表作「空族館」を含む、今日泊さんの文庫オリジナル短編集です。

「完璧な侵略」は、今となっては珍しくない設定かもしれませんが、日常から迫る不気味さを感じます。
「次に来るもの」は、星新一さんでしたっけ?「あーんあーん」を思わせながら、恐怖が大きくなっています。
「博士の粉砕機」に至っては、容赦ありません。

「無限延命長寿法」は、かなり間抜けで面白いですよね?
と、まあ感想を書いたらキリが無いのですが、私としては「空族館」が、タイトルから内容を思いつけなかったという面においても、一番の面白さでした。

今度、長編に挑戦してみたいのですが、確か、結構長かったような・・・。読めるかな?というより、手に入るかな?
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