興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

料理にもお風呂にも・・柚子の恵み

2024-12-12 | 美酒・美味探訪

庭の柚子を収穫。

わが家の柚子は本柚子ではなく、やや小さめのハナユ(花柚)
本柚子より香りと酸味はやや控えめだが、香りが上品で料理の香り付けにはいい。

水で洗うときれいな黄色に。今年は虫も病気もない、きれいな柚子に育った。

 

 

 

   

今年は木が大きくなり過ぎないように、昨秋木の上部を伐ったので、多くは穫れなかったが、それでも100個は優に生った。

毎年楽しみにしている人もいて、すぐになくなってしまう。

 

 

   

銀むつのムニエルにも、たっぷりしぼるとさらに美味しくなる。

しぼった残りはお風呂に入れる。きょうのように冷えた日にはこれがいちばん。

冬至を待たずとも、温かい柚子湯にゆっくりつかろう。
体を芯から温める習慣は、免疫力を高め、健康を作るという。


ぬめり感よりホクホク感

2024-12-04 | 菜園の四季

畝からの収穫後、菜園わきに埋めて保存しておいたタケノコイモ(サトイモの一種)を、一部引き上げてきた。

埋めて3週間ほどになるので、適度に収穫後の熟成をしたのではと思う。

 

 


      

   
1~2本切ってみると、少し黒い筋が入っていた。

その原因は分からないが、今年は根腐れしていたものもあったので、収穫するのが少し遅すぎたのかもしれない。

でも今年のタケノコイモは、夏から秋にかけて、畝で大きく大きく育ってきた。

茎や葉が去年と比較にならないほど大きくなったし、穫れた芋もずっと大きい。

 

 

 

   

タケノコイモの煮物。
飛魚(あご)出汁を入れて煮てみた。

黒い筋も味にはとくに影響がなかったようで、たいへん美味しい。

タケノコイモは普通のサトイモよりさっぱりしていて、ぬめり感よりホクホク感が強い。
鶏肉やほかの野菜など、どんな具材とも相性がいいと思う。

「天高く馬肥ゆる秋」である。


皇帝の名を冠した花

2024-11-25 | 季節の移ろい

本ブログで一年前に記事としてアップした皇帝ダリアを、今年も見に行ってきた。

今年も去年に劣らず見事に咲いていた。大きいものは、高さが5メートルは優にありそうである。







    

デジタル大辞泉によると、「皇帝」とは「天子または国王の尊称」とある。
また「『皇』は美しくて大であること、『帝』は徳が天に合する」という説明もあった。

「合する(がっする)」という言葉は初めて知ったが、徳が天に合するとは「天に恥じないすぐれた品性と風格を持つ」というくらいの意味であろう。

なるほどこの花にふさわしい名前である。

わたしなどさしずめ「後亭(こうてい)(尻に敷かれて目立たない亭主<わたしの造語>といったところであろうか。


デカ白菜がやってきた

2024-11-24 | 菜園の四季

菜園に5日ぶりに行くと、白菜がこんなに大きくなっていた。
まるまると太って、結構、結構。

重さはなんと5・7キロ。
重さを計るため、抱えて体重計に乗るのもたいへんだった。(あとでわたしだけの体重を引く)

写真の野菜は白菜から時計回りに、チンゲン菜、ホウレンソウ、キャベツ(虫食い部分をカットしています)、ブロッコリー、九条ネギ。

これから鍋と漬物が増えそうだ。


タケノコイモを収穫

2024-11-16 | 菜園の四季

わが家の菜園に、タケノコイモの収穫に行ってきた。

先日試しにひと株だけを掘ってみたら、親芋と子芋のいくつかが根腐れしていたので、気になりながら・・。

まず茎と葉を切り取り(上の写真)、根のわきの左右の土を深く掘っていく。
根がグラつくまで掘り進んだら、シャベルを根の下に突っ込み、テコの原理を使って、親芋、子芋ともども、根全体をグイと持ち上げる。

プチプチプチと、地中に残っていた細い根が切れる音がする。

こうして根こそぎ収穫。

 

 

 

   

収獲したタケノコイモ。
見ると、この日収穫したものには、ほぼ根腐れは無いようだった。よかった、よかった。

親芋の大きいのは長さが40センチほどもある。今年は去年より全体に大きく、たくさん育った。成功である。

親芋、子芋それぞれに、根と茎の一部をつけたまま収穫。

 

 

   

先日掘った穴に、根の付いたほうを上に、茎の付いたほうを下にして埋める。
生っていたときと上下逆にする。どうしてこうするのか分からないが・・。

このほうが収穫後の熟成が進むのかもしれない。

オレンジ色の袋に入っているのは、小さい子芋。来年用の種イモにする。


わが家の菜園、今年のタケノコイモは?

2024-11-10 | 菜園の四季

菜園のわきに穴を掘ってきた。

近ぢか収穫予定のタケノコイモ(里芋の一種)を、収穫後に埋めておくための穴だ。

去年も同じように穴を掘り、収穫したタケノコイモを三週間ほど埋(い)けておいた。
こうすることにより、タケノコイモを地中でさらに追熟させる意味もあり、保存の意味もある。(一度に食べられないので)

 

 

 

   

これが今年のタケノコイモ。

背丈も葉も大きくなり、去年より順調に育ってきた。

 

 

 

   

さぞ大きなイモができているだろうと、菜園管理者の家内は待ちきれず、一株掘ってみた。
すると、なんと、残念なことに親芋と子芋の一部が、根腐れしているではないか。

楽しみに育ててきたのに、がっかりである。

これから収穫するほかの株は、はたしてどうなのか。12月初めに収穫する予定だったが、来週にも残りを収穫してしまうようだ。

 

 

   

菜園から収穫してきたキャベツ、チンゲン菜、水菜。

こちらはきれいに育っている。


美酒と美堂:福島の旅2024後編

2024-11-01 | 散歩、時々旅

男性4人での福島・一泊車旅。今回はいわき市、小野町、平田村の辺りを旅した。

前編に続き、この後編では宿泊した小野町「小町温泉 太田屋旅館」からご紹介したい。

上の写真は到着日の太田屋旅館夕食。

料理のメインは、豚肉、野菜、豆腐などがたっぷり入ったチゲ鍋。

写真には写ってないが、手元の料理にプラスして、作り立てのカレイの煮つけとカボチャの煮物が、あとで運ばれてきた。温かいうちに食べてほしいという配慮なのであろう。

ケースに入ったビールの左にあるのは、女将からのプレゼントの酒。
昨年に続き、再び訪れてくれたお礼に、とのことだった。

 

 

 

     

それは福島県天栄村・松崎酒造の「純米吟醸 廣戸川 銀牡丹」。

酒に詳しい同行者によると、松崎酒造は美酒 “廣戸川(ひろとがわ)” で全国に名をはせた蔵だという。

呑兵衛で酒には詳しいと自負しているわたしではあるが、廣戸川は寡聞にして知らなかった。

その廣戸川のなかでもいちばん高価な「銀牡丹」を、女将はさりげなく準備してくれていたのだ。

飲んでみると、素直でやわらかく、クセのないたいへん美味しい酒であった。

 

 

 

   

翌日の朝食。

玉子と納豆に塩鮭、漬物。定番の朝ご飯である。

前夜飲み過ぎ、食べ過ぎたのに意外に空腹感があり、ご飯もおかわりして美味しくいただいた。




 

 

   
  

宿をゆっくり発ち、一泊旅の二日目、最初に行ったのは夏井川渓谷。

夏井川は福島県の南東部を流れる二級河川。
中流部に上の写真のような岩場の渓谷が長く続いている。紅葉時期など山と川の織りなす美しい景観を求めて、たくさんの人が訪れるという。

今回のわれわれの旅では、紅葉の盛りにはまだ少し早かった。

 

 

 

   

このあと訪れたのはいわき市小川町の、草野心平記念文学館と草野心平生家。
上の写真は草野心平生家。

文学館では、心平の詩の代表作いくつかをパネル展示するとともに、心平の作品世界と85年の生涯、文学者たちとの幅広い交遊関係などが表現されていた。

心平みずからが経営していた居酒屋の復元などもあり、興味深い展示内容であった。






 

 

   

昼食は同じく小川町の「蕎麦 たじま」。

手打ち・出来たての新そばは、コシがあって香りがあって、とても美味しかった。

そばは食べやすいようにという客への配慮からか、あらかじめ短めに切ってあった。
そばは長いのをズルズルズルと、音を立ててすするのが旨いのだ(旨えんだ)、と ‘江戸っ子’ には言われそうだが・・。




 

 

   

次に寄ったのはいわき市の「吉野谷(よしのや)鉱泉」。

古い大きな木造家屋の奥に湯船があって(上の写真)、湯は鉱泉を沸かしていた。
主人と思しき男性がいて、一人でやっているようだった

宿泊もできるということで(素泊まり)、リュウマチや神経痛などによく効くと、遠くから来る常連客もいるとのことだった。

普通の温泉宿とは一味も二味も違う、ユニークな湯場である。





 

 

   

最後に行ったのは、「願成寺(がんじょうじ) 国宝 白水阿弥陀堂(しらみずあみだどう)」。
平安時代後期の代表的な阿弥陀堂建築で、福島県唯一の国宝建造物である。

国宝という先入観があったからかもしれないが、何よりも建物全体のフォルムがシンプルで、非常に美しいと感じた。

屋根がゆるやかで優美な曲線を描いていること以外に、余計な飾りが一切ない。簡素な美そのものである。

   

ただ、この簡素な美、それ自体がこの白水阿弥陀堂の国宝指定の理由かどうかは、わたしには分からない。


今回も充実した福島旅であった。


写真協力:Y.T.氏

郷土への愛と誇り:福島の旅2024前編 - 興趣つきぬ日々


郷土への愛と誇り:福島の旅2024前編

2024-10-30 | 散歩、時々旅

先週末、福島県に一泊で行ってきた。

福島の湯と酒と人情を味わおうと、男性4人で毎年秋に行っている恒例の福島・車旅である。

コロナのため2022年だけ休んだが、この旅、今回でなんと13年も続いている。

今回行ったところは、常磐自動車道経由でいわき市と小野町、平田村など福島の浜通りと中通り周辺。

まずは「いわき湯本IC」で下りて、早速その近くの春木屋旅館に日帰り湯で立寄った。まだ朝の10時過ぎである。

広い湯船のとてもいい湯だった。(上の写真)

体を芯から温めると、血流が良くなり疲れが癒されるだけでなく、免疫力が高まり健康にも良いとされる。

家で朝湯はなかなかできないが、われわれの気の張らない自由旅では朝温泉は可能。これは得難い贅沢である。

 

 

 

   

そのあとすぐ近くにある「JRA(日本中央競馬会)競走馬リハビリテーションセンター」へ。
ここには「馬の温泉」がある。

ケガをした競走馬たちがレースに復帰するために、リハビリに励んでいるところだ。
受付わきの表示を見ると、「療養馬」が関西からも数頭来ているようだった。

案内パンフレットを見ると、馬用の温泉やプールのほか、水中のベルトコンベア上を歩く歩行訓練設備もある。
馬のケガは足に多いため、浮力により足先への負担を軽くする水中訓練が有効なようだ。

同時に温泉浴により、馬も調教や競走のストレスから解放されるので、治療効果が上がるとパンフには書いてあった。

われわれがここに着いたのはお昼前だったが、残念ながら馬たちの午前のリハビリタイムは終わっていた。

 

 

 

   

昼食に行く途中、原っぱでキツネを見つけた。この辺りは自然がまだまだ残っている。

 

 

 

   
   

昼食は三宝亭いわき湯本店。お昼をだいぶ過ぎたのに、順番待ちの客が多い繁盛店であった。

五目うま煮めんに餃子。(餃子は4人で分けあった)
ボリュームもあり、たいへん美味しかった。お店がはやるのも納得である。

 

 

 

   

ここは「いわき市石炭・化石館『ほるる』」。

市内で発掘された恐竜等の化石と、常磐炭田の生活の再現という二つの展示テーマを持った博物館である。
スペースも広く、展示内容も豊富であった。

化石に直に触れてみるコーナーや、炭鉱内の様子を立体模型で表したジオラマなど、実感をもって見てもらえるための工夫を随所にこらした博物館である。

市民の郷土への愛と誇り、市の歴史教育への積極的な取り組みが感じられた。

 

 


   
   

このあと、いわき市の太平桜酒造(上)と平田村の若清水酒造(下)に寄り、土産用の酒を購入。
一年のうちでいちばん忙しい「仕込みの時期」でもあり、工場見学や試飲は遠慮した。

 

 

 

   

宿泊は小野町の「小町温泉 太田屋旅館」。

ここは昨年も泊まったところ。
昨年は12月の初めの寒い時期に来たのだが、ストーブに加え、湯たんぽも入れてくれるなど、細かい配慮の行きとどいた宿であった。

車で到着したときには、わたしはまるで家に帰ったようなホッとした気分につつまれた。

長くなるので、太田屋旅館と福島旅二日目の様子は後編として次回記事に。

写真協力:Y.T.氏


浅草でお目当ての天ぷらそば

2024-10-19 | 美酒・美味探訪

きのうは浅草に行ってきた。

目的は二つ。一つは蕎麦の「尾張屋支店」で「上天ぷらそば」を食べること。二つ目は七味の「やげん堀」で七味を買うことであった。

上の写真は尾張屋支店の上天ぷらそば(車海老)。

実は10年ほど前にここに来て、車海老でないエビの天ぷらそばを食べたのだが、ちょっと離れた席に上天ぷらそばを食べている人がいて、そのエビ天の大きさに驚愕したことがある。

エビ天2尾のしっぽが、どんぶりの外に、大きくとび出していたからだ。

覚えていないが、あとで店の人にそっと聞いたのか、メニューを見て車海老と察したのか・・・。

それ以来、いずれ再び来て今度はどんぶりから大きくとび出したほうを食うぞ、と心に誓ったのだ。(大げさなんだよ)

今回10年ぶりに来て、そのリベンジを果たした、というわけだ。

車海老の上天ぷらそばは、たしかに美味しゅうございました。でも、高かったなあ、わたしにとっては。(税込み3,400円)

 

 

 

   

やげん堀の七味唐辛子。

店名の入った朱色の缶(中央)と中味(七味20g)の入ったアルミ袋(左)(税込み1,310円)

商品説明の小さい紙を見ると、アルミ袋にはチャックがあり、缶に少しずつ移し替え、残りはチャックをプチッと閉め、冷蔵または冷凍しておくといいと書いてあった。
こうすると香りと風味が長くもつのだ。

 

 



   

実はやげん堀の七味は、以前池袋のデパートでも見つけたのだが、袋に入ったものだけで缶入りのものがなかった。

そこで今回、浅草のやげん堀新仲見世本店(すぐ上の写真)に、缶も含めて買いに来たというわけだ。

ところで、やげん堀の七味は、京都の「七味家」の七味、長野の「八幡屋礒五郎」の七味とともに「日本の三大七味」といわれている。

八幡屋礒五郎のは関東のわが家の近くのスーパーにもあり、ふだんそれを使っているので、次は京都・七味家の七味を入手し、 ‘日本三大七味制覇’ といこうか、と思っている。

味や風味を比較してみるのも一興である。

 

 

 

   

浅草は人でいっぱいだった。団体で来ている外国人観光客が多いのが見てとれた。
仲見世通りなど混んで、速足では歩けないくらいだった。

浅草は、外国からの旅行客にとっては、日本の人気観光スポットである。外国人が多いのは、円安の影響もあるのだろう。

尾張屋支店では、外国人らしき人は見かけなかった。各国の東京旅行案内書には、まだ載ってないのかもしれない。


菜園は夏仕舞い

2024-10-14 | 菜園の四季

早朝、菜園を耕しに行ってきた。

上の写真はきょうのわが家の菜園全景。

家内がやっている菜園の、耕作援助者としてのわたしのきょうの作業は、ナスの根を抜き、その畝を耕すこと。(上の写真のいちばん奥の畝)

ナスは煮てもよし、炒めてもよし、漬けてもよし・・、夏場の万能選手である。わが家の食卓には、この夏ほぼ毎日登場した。

ナスは二、三日前にすべて穫り終えた。ナスの終わりとともに、菜園は夏仕舞いである。

 

 

     

抜いた根と茎。茎はもはや「木」であった。

白い防虫ネットでおおわれ、分かりにくいが、菜園に今植わっている秋冬野菜は以下の通り。ニンジン、カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、レタス、白菜、ニンニク。

種まきして発芽しているものは、タマネギ、ほうれん草、チンゲン菜、小松菜、高菜など。(来年用含む)

きょう耕したナスのあとの畝には、グリンピースやスナップエンドウを植える。(これも来年用)