興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

寒中耕起 ― 冬に耕す

2018-01-13 | 菜園の四季

家の近所に借りて三年目になるわが家の菜園を、二畝(うね)だけ耕してきました。

秋から冬にかけて収穫したハクサイ、キャベツなどが終わり、同じ畝で春に、ゴボウ、ダイコン、ニンジン、ナスなどに植え替えるまでのこの時季に、土を深く掘り起こし、天地返しをし、外気を入れ、やわらかくしておこうというのです。
冬に耕すので、この作業を「寒中耕起」というようです。

前にも書きましたが、菜園は家内がやっていて、わたしは単なる ‘耕し人’。つまり力仕事臨時労働者です。
そばに立つ家内の「厳しい監視、ときどきオダテ」の下での、一時間半の重労働でした。

 

 

   

今回は土を、かなり深く掘りました。
鍬で掘り起こした土をシャベルで脇にどけ、再び鍬で掘り下げ、出た土を脇に積み上げ、この「掘り下げ・積み上げ作業」を繰り返すこと3回。
去年よりずっと深く耕すことができました。

すると、上の写真のように赤っぽい粘土質の土か出てきました。
ひょっとしてこれが、いわゆる関東ローム層の土なのでしょうか。
それは分かりませんが、今年は畑をかなり下までやわらかくすることができたので、ダイコンもゴボウもきっと伸びやかに、より大きく育つことでしょう。


ところで話は変わりますが、この冬、「野菜が高い」という話をあちこちで聞きます。
野菜の収量が、全体的に例年より少ないようなのです。

自分でも菜園をやっていて野菜に詳しい友人から先日聞いた話では、今、野菜の収量が少ないのは、「夏の日照時間が少なかったから」なのだそうです。
畑は夏に太陽の熱を地中に取り込み、それが秋から冬に「湯たんぽ」のような温め効果を発揮して、野菜を育てるのだというのです。
つまり、農家の畑の地中が、この夏は十分あったまらなかったということなのですね。

家内にその話をすると、「あら、夏は雨が少なくて、家からわざわざ水を運んだくらいだったわよ。うちは野菜は、まあまあ穫れたじゃない」などと、半分異論を唱え、半分自慢していました。

でも、振り返ってみると、たしかに9月、とくに10月は雨の日が多く、気温も低かったように思います。
一般的には、それが昨今の野菜高に影響しているのかもしれません。

ともあれ野菜作りには、土をよく耕すことに加え、ほどよい雨とたっぷりの太陽光が必須であるのは間違いないようです。