オリバー・ストーンは、もともと批判を恐れず主張が先に立つ人ではあるけれど、最終回に至って当人が姿を現して直接呼びかける。このシリーズを通して戦死者などの数が出るたびに、オリジナル番組が採用している数だという注釈がついた。諸説あって確定していないということなのだろうけれど、大勢の犠牲者が出たことに変わりはないではないかと思ってしまう。
「ブラックホークダウン」がアメリカ軍を英雄的に描いてたっけとナレーションに違和感を覚えた。そのくせ画面はアメリカ兵がよってたかって殺される場面だったりする。
オバマに対しても結局、レーガン・ブッシュ路線の踏襲だと厳しい裁定が下される。まあ、最近では日本でも持ち上げる風潮は色褪せてますが。
冷戦の最大の勝利者はウォール街だと語られる。ストーンの父親がウォール街関係者なのは有名だけれど、二本の劇映画を含めて個人的なこだわりは続いているみたい。
あと、かなり共産主義陣営に対するシンパシーが強いのには違和感を覚える。ロシアでこの類の番組が作られたら、ゴルバチョフやエリツィン、あるいは毛沢東やカストロはどう扱われるだろう。
チャンネル [BS1]
2013年6月15日(土) 午前0:00~午前0:50(50分)
ジャンル ドキュメンタリー/教養>ドキュメンタリー全般
ニュース/報道>特集・ドキュメント
ニュース/報道>海外・国際
番組内容
映画監督オリバー・ストーンが歴史学者とともに独自の視点でアメリカ史を描き直す全10回の意欲作。第10回は、テロの時代が幕開けしたブッシュ、オバマ時代を描く。
詳細
映画監督オリバー・ストーンと歴史学者のピーター・カズニックが共同で脚本を手がけ、アメリカ史を新たな視点で描くドキュメンタリーシリーズの第3週。最終回は「テロの時代 ブッシュからオバマへ」。経済的繁栄をおう歌していたアメリカは、2001年9月11日の同時多発テロ事件を契機に光景が一変する。テロとの戦い、アフガン、イラクへの軍事介入。「アメリカ帝国」と呼ばれ膨大な軍事費を支出するアメリカの未来を考える