「24」のスタッフの新作で、再びアメリカ国内のテロを扱うけれど、扱い方は大きく違う。
テロ組織の捕虜になっていたアメリカ兵が帰還し英雄として迎えられるのだが、実は洗脳されたスリーパーなのではないかと疑うCIAの女性アナリストの捜査と、長いこと会えず死んだと知らされていた帰還兵の家族の複雑な反応や、軍部や政治家が利用しようとする思惑が交錯するストーリー。
テロが起動する前の仕込みの段階を扱っているから、タッチは抑えたものになっているが、二転三転するストーリーはスリリングでよくできてます。
音楽にジャズ系を使っている(マイルス・デイビスの「マイ・ファニー・バレンタイン」がかなり長く流れたりする)のは、近頃珍しい。
ヒロインが最初飲んでいる薬は統合失調症用のはずだが、あとで双極性障害(躁鬱病)ということになっていて、薬が切れた時のやたら気分の上下変動の激しい様子を見ても後者の症状。どうなってるのかな。作りながら設定が変わったか。「24」シーズン1も設定だけ作って後の展開は作りながら考えていったそうだから。
ヌードやセックス描写がばんばん出てきます。アメリカではケーブルテレビが発達して見たい人は見るけれど見たくない人は見なくて済む、という体制のせいか。