後半、手術を受けて目が直りかけているあたりで周囲の人間を背後から撮ったりシルエットにしたりという具合に顔が見えないようにして、観客とヒロインとの状態を微妙にシンクロさせる工夫がなかなか効果的。ずっと視力を失っているのではなく、まったく見えないところからぼんやり見える、一応見えるところまで段階がさまざまに分かれて変化をつけている。
灰色がかった寒色で統一し、光の点滅を効果的に使った視覚効果はなかなかいい。二時間は長すぎるが。
それにしても、盲目のヒロインというのは差別問題にうるさい今どき珍しい気がする。スペイン製だが、あちらはそういう規制緩いのだろうか。
(☆☆☆★)
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