prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
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「あなたの旅立ち、綴ります」

2018年03月08日 | 映画
良くも悪くも優等生的だけれども模範答案とまではいかないシナリオという感じ。

シャーリー・マクレーンが一種のコントロール・フリークみたいな成功した実業家役で、仕事だけでなく身の回りのことにもこまごまと口を出し、しまいには自分の亡くなった時の伝えられ方までコントロールしようとして死亡記事を書く担当みたいになっているアマンダ・セイフライドに自分の死亡記事を書かせる、という出だしは好調だけれど、両方がそれぞれの抑圧から解放される(らしい)展開が元がそれほどシリアスな感じはしないのとほぼ予想通りなのでだんだんダレてくる。

主役二人が製作総指揮を務めてるだけあって大いに乗って芝居している感じなのはいいけれど、意外と二人のヒロインの価値観が近いから本格的な対立にならないのではないか。

唯一の本格的な対決というべきマクレーンが疎遠にしている娘とのシーンも文字通りの大笑いで処理するのはアイデアだけれど、後で考えるとこれでいいのかなと思わせる。

自由気ままにふるまう黒人少女アンジュエル・リーの絡ませ方がなんだか甘くて、わがまま放任がいいみたいに見えるのも困る。
これはマクレーンにも言えることで、ずいぶん周囲に迷惑をかけただろう感じがあまりしなくて、割とさっさとまた好きなことを始める感じ。

マクレーンが途中でいったん死んでいないのに死んだと勘違いされて、彼女についていろいろ証言していた人たちが前言を翻す展開にでもなるのかと思ったら(勝手な想像には違いないが)、そういうひねりがあるわけでもない。

アメリカにもアナログLPにこだわる人間はいるのだなと思わせる。
庭師役が日系のゲディ・ワタナベ(「ガン・ホー」ではマイケル・キートンと並ぶ主役)で、庭師というと昔は日系というのが定型なのだが、マクレーンの役はそういう定型が好きなのかとも思わせる。

(☆☆☆★)

「あなたの旅立ち、綴ります」 公式ホームページ

「あなたの旅立ち、綴ります」 - 映画.com



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