現実の関係を単純に転倒させているだけでなく、黒人内部に入り込んでその中の分裂も取り込んで対立者とヒーローとの関係に反映させているのが、新しいフェーズに入った感。
戦士としての女性たちが大きな役割を果たして、単に男たちが埋めていた席をいくらか譲ったという以上のレベルに達している。
政治的な正しさに配慮しているのではなく、正しさの方を相対化している感。
アクションシーンがやたら凝りに凝ったアメコミ映画のそれに慣れた目にはやや愚直なくらいストレートな演出。
やや意地の悪い見方をすると、現実のアフリカ黒人たちにこのアメリカ製先進アフリカ像はどう映るのか、という気はする。
国別ボックスオフィスを見てもあまりアフリカの国は見当たらない。
(☆☆☆★★★)
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