文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

首都機能の分散はどうなった

2009-03-17 19:16:07 | オピニオン
 先般所用で東京に行った。相変わらず嫌になるくらいに人の数である。世間は不況のはずなのに、東京駅には相変わらず、ネズミの国のお土産品を持った人々が多く目につく。

 東京を中心とした関東地方の繁栄に比べ、サブプライムに端を発した今回の不況のずっと以前から、地方はずっと衰退を続けている。それでは、どうして東京周辺だけが発展しているのか。

 別に、関東の自治体が特別な努力をしているわけではないだろう。たまたま東京が首都になったからだ。そして、許認可権を持った役所の本庁はみんな東京に置かれている。だから企業も東京に本社を置いた方が便利が良かったので、自然に集まってきた。企業が集まれば、更にそれに対するサービスを提供する会社もでき、いつの間にか東京の一人勝ちのような状況となってしまった。これは別に東京が他の自治体に比べて特別優れたことをやったからではないだろう。京都からの遷都がなかったり、大阪が首都になっていたとすれば、関西が同じようになって、ネズミの国も関西につくられていたに違いないのだ。

 しかし、これだけ交通網や通信網が発達した現代で、必ずしも東京に首都機能を集中させる必要性はもはや無いだろう。一時期よく聞いた首都機能の移転の話も最近はほとんど耳にしない。道州制の議論をする前に、まず首都機能の分散を行わないと、結局は、今の中央と地方の格差は変わらないのではないだろうか。

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