皆さんは、会社などの研修でグループワークとしてKJ法なるものをやったことはないだろうか。付箋にキーワードを書いて、関連するものをひとまとめにして、上位の概念を見つける。そのKJ法の生みの親、川喜田二郎さんの発想法。ちなみに、KJ法というのは、川喜田二郎の頭文字からとったものだ。
ただ私は、KJ法を研修講師の時間稼ぎとして、グループワークとしてやることには反対である。もちろん一人でやるよりは、意外な意見が出てくることもあるが、それはよほどメンバーの質が揃っているという条件の下でだろうと思う。みなさんはないだろうか? 当たり前のような結論が出てきて、これなら別にKJ法なんかやらなくてもよかったんじゃないかと思ったことが。みなさんは経験はないだろうか。
川喜田さんの専門は文化人類学。だから、野外でのフィールドワークに重点を置く。本書を読めば、アイディアのまとめ方などは理解できるものと思う。ただ自家薬籠中のものとするには、やはりある程度の年季はいるだろう。ただ使いましたでは、出てくる結果はおぼつかないのだ。色々な発想法がある。これと思ったもの、自分に合っていると思ったものを愚直に使い続けるといったことが大切になると思う。
ただ「パンチカード」という言葉がそこかしこに見られたり、記録係が悠然とタバコを燻らしていることができると書いていたり(p69)などは、ちょっと時代を感じさせる。ともあれ、KJ法についてよく知りたい人は、一読しておくといいだろう。
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