米澤穂信さんの「小市民シリーズ」の第3弾となる。このシリーズ「春期限定」、「夏期限定」と続いているので、「秋期限定」の次は「冬期限定」かと思ったら、11年も間をあけて、「巴里マカロンの謎」というタイトルの作品が出た。ちなみに、未だに「冬期限定」と言うタイトルの作品は出ていない。なおこの作品はシリーズの中で唯一上下巻に分かれている。
長らく、行方不明になっていた本作だが、なんとか見つけることができたので再読してレビューしたいと思う。とりあえず、上巻のレビューとなる。
小鳩常悟朗と小佐内ゆきの小市民コンビが活躍する一応学園ミステリーということになるだろうか。一応と書いたのは殺人事件のような大きな事件は起こらないからだ。
この巻では二人の互恵関係は解消されており、小鳩くんには、仲丸十希子と言う彼女ができる。そして小佐内さんの方は瓜野高彦という年下の新聞部員と付き合うようになった。この瓜野くん、活動方針で新聞部長とは衝突している。また十希子さんの方も小鳩くんの他に彼氏がいるらしい。そう何股もかけているビッチのようなのだ。たしかに昔読んでるはずだが、まったく記憶に残っていない。どうも下巻で、大どんでん返しが待っているような予感。
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