晴れ、20度、73%
去年の今頃のことでした、ずいぶん見たことがなかったみのむしを見ました。香港に来て初めてです。私が、日本を出たのは、1980年代後半、その頃、日本でも少なくなり始めていたみのむしです。みのむしは、オオミノガの幼虫です。
ちょっと見辛いのですが、画面の真ん中にいるのが、みのむしです。ここは、世界一長いと言われている、香港島セントラルのエスカレーターの上から2番目の歩道橋です。香港の人たちは、ほんとに虫が嫌いで怖がります。みのむしを見て、キャーと逃げる有様。この写真のあと、糸を持って人通りの少ないところに逃がしてやりました。
それからひと月ほどして、道の落ち葉の吹きだまりに、みのむしの抜け殻を見つけました。落ち葉の中でぺしゃんこになっていました。よく見ると、みのむしさんの蓑は、ブーゲンビリアの花びらでした。薄いピンクが、枯れた色です。あまりに可愛いので、ジーパンのポケットに入れて持ち帰りました。サイドボードの上に置いておいたみのむしさんの抜け殻、翌朝見るとありません。パグ犬モモが食べたのかしら?そんなことはありません。家人が隠したのかしら?きっと、触りもしないから、そんなこともありません。よく探したのですが、消えてしまいました。
2日目の朝です。サイドボードの上のカラスの紙挟みに、あれ!変なものがついてます。抜け殻かと思っていたら、まだ、みのむしさん中にいたのでした。何を食べるのか、よくわかりませんし、また、どこかに行ってしまうでしょうから、外に逃がしてやりました。
日本で、みのむしが減少しているのは、オオミノガヤドリバエが寄生するからということです。その、ヤドリバエは中国原産だそうです。今年も寒くなり始めて、みのむしを探すのですが、ちっとも見つかりません。
小さい頃、みのむしの蓑を剥いで、色紙を細かくちぎった箱に入れておきました。そしたら、色とりどりの色紙をまとったみのむしができていました。でも、しばらくすると、死んでいました。あまり楽しい思い出ではありません。ブーゲンビリアの花びらをまとったみのむしさん、なかなか愛らしい様子です。