庭には大きなヤブツバキの他に数本の椿があります。
年中繁っている緑の葉は、日差しを照り返してつやつや、
昨日は、そのうちの1本の木を剪定しました。
切った枝の中から、蕾が付いた枝を選び、
大小の花器に挿して、家の中のあちこち(4ヶ所)に置きました。
紅い椿を見ると、映画「椿三十郎」を思い出します。
けれど、黒澤明監督のこの映画は「モノ・クローム」だったのです。
屋敷の中を流れる小川に、川面を埋める程の、
たくさんの紅い椿の花が流れてくる印象的なシーンがあります。
しかし、赤い花を使ったのでは、白黒画面になると「紅く見えない」のだそうです。
そのことを知る監督は、赤い花を黒く塗るように指令し、
大量の赤い造花を真っ黒に塗ったそうです。
その「黒」もペンキや絵の具などいろいろ試し、
モノ・クロームの画面上で、一番「椿の赤」を感じる「黒」を探したそうです。
そんなエピソードをどこかで読みました。
しみじみと椿の赤を見ています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます