マル鉄回顧録

鉄道写真・鉄道模型を始め、バスやトラックなど、乗り物中心のブログです。昔の写真はマル鉄鉄道写真館で再編集しています。

183系1000番代「あまぎ」:一挙7枚放出!

2008-03-23 01:23:43 | 特急型電車(直流)
この間Fe4で撮影に行った伊東線。熱海から伊東、果ては下田まで、東京から便利な有数な温泉地帯が続きます。よって、昔から温泉への旅行手段として伊東線、伊豆急行電鉄と旅客輸送が栄えました。

現在は、特急「踊り子」号が土日ともなると「これでもかっ!」くらいの本数が走り、シーズンになれば伊豆急行のリゾートまで東京に顔を出すようになりました。
このような輸送体系になったのは昭和56年末期からで、なんだかんだ25年も経ってしまったのですが、それ以前の主力は153系使用の急行「伊豆」であり、お金に余裕のある方たちは157系の「あまぎ」を使っていたわけですね。

当時、全国でも唯一の157系定期特急「あまぎ」は、当然にして鉄の注目を浴びる列車でしたが、1段下降窓からなる雨による腐食が激しく、新製当初のデザインの良さが仇となって、引退を早めてしまいます。昭和51年のことでした。

ちょうどその頃、耐寒・耐雪装備を施し上越線で使用実績を挙げていた183系1000番代が増備に次ぐ増備で増殖し始め、ついにはこの157系を引退に追い遣ることになりました。

183系1000番代となった「あまぎ」は、定期2往復、季節・臨時2往復の計4往復体制を堅持していましたが、老朽化した153系「伊豆」の置換えを念頭に誕生した当時斬新なデザインの185系導入とともに、急行「伊豆」を全部格上げして特急大増発への道を歩むことになります。

しかし、ここで疑問となったのが愛称名。「あまぎ」をそのまま引き継ぐこと無く、「踊り子」という名前が採用されることになりました。「伊豆の踊り子」と言ってしまえば誰もが頭に浮かぶ単純明快な語呂ですが、当時特急の愛称にそのような発想で付ける例は無く、非常に違和感を感じました。「しおさい(潮騒)」に次ぐ百恵ちゃんシリーズ第2弾といった感じで、なんか拍子抜けな感じがした記憶があります。
そんなわけで、157系を追い遣った憎き183系ではありますが、157系を押えられなかった悔しさもあり、伝統ある特急「あまぎ」を撮影したわけです。



昭和51年 東京駅11番機回し線にて 文字マーク時代の「あまぎ」

まだ183系が導入されたばかりの頃ですね。中1の年齢でカメラも使いづらいオートハーフ。当時はこんな写真でもブレていないだけマシな方でした。
この頃、9・10番線は主に横須賀線に使用されていました。



昭和54年頃 東京駅11番機回し線にて イラストマークとなった「あまぎ」

53・10改正より「あまぎ」もイラストマークになっています。ブルトレの撮影の際についでに撮ったもので、157系でなくなってしまってからはまず撮る気になれない列車でした。



昭和56年5月頃 東海道本線 戸塚~保土ヶ谷間にて

これは、東戸塚駅の戸塚寄りの線路脇から撮影したものです。現在では駅周辺環境もかなり変わってしまいましたので、同じように撮影できるかどうか判りません。
このときは、「あまぎ」を撮影するというより185系に置換えが始まった153系を中心に撮影するつもりで立ち寄りました。現実にはEF58などを撮っていたような気がしますが・・・。





昭和56年9月頃 品川駅にて (2枚とも)

185系が昭和56年前半に誕生し、153系急行「伊豆」や間合いの普通列車に使用されるようになり、増備の完了を待って「踊り子」に移行することが発表されました。
それでようやく重い腰を上げて「あまぎ」を撮影するようになりました。





昭和56年9月28日 東海道本線 戸塚~保土ヶ谷間にて(2枚とも)

「踊り子」号への以降直前、この「あまぎ」の撮影をメインとした初めての撮影。このときは結構気合いが入っていた覚えがあります。
高校3年の頃で、機材も充実し、腕もかなり上がってきた頃なので、手応えを感じながら撮影したものでした。
先々週撮影に行った同区間。基本的な景色は変わりませんが、余分なものが映らずスッキリしていて好感のもてる絵じゃないですか。周りのビルやマンション、保安設備に至るまで、現在では鬱陶しくなってしまいましたね。


この後、計画通り急行「伊豆」は185系化のうえ特急列車に格上げとなり、特急「あまぎ」の愛称は消滅してしまいました。
183系1000番代は、しばらくの間「踊り子」として活躍していましたが、後に新幹線上野開業に伴い運転解除された新幹線リレー号から185系200番代が流入し、長野など本来活躍すべき地域へと旅立っていきました。
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8 コメント

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Unknown (swallow angel)
2008-03-23 06:26:11
母親の実家への帰省で157あまぎは数回乗ったことがあるのですが、実は183になってからは乗ったことが無いんですよ。この頃になると普通列車も充実してきてもっぱら各駅停車で行くことが多くなりました。私の鉄魂なのか貧乏に拍車がかかったのか…
被写体としても異彩を放つ157に比べ、どこか平凡であまり撮ってなかったですね。今は183を探すのも難しいですが。
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Unknown (キハ181つばさ)
2008-03-23 13:20:38
swallow angel様
新しいのは結構ですが、関東では何処もかしこもという感じで魅力が無かったですね。
485系はオリジナルの風格があったのですが、183系は先人の181系や157系という先輩がいたので、余計に貧弱に感じたのではないでしょうか。
今ではこの183系も風格のある「特急スタイル」の部類で若い人たちの目に映っているのでしょうね。
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Unknown (シービー)
2008-03-23 15:29:01
183あまぎは、絵入りしか撮ったことがなく、文字のみのマークは撮っていなかったですね。やはり157を追い出した車両という事で撮らなかったと思います。
あ~撮っておけばよかたなぁ~。。。
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Unknown (キハ181つばさ)
2008-03-23 16:51:39
シービー様
こういった趣味は新しいもの好きの人でないと、どうしても古いもの、去り行くものに感心が行ってしまいますね。私も当然といいますか懐古趣味ですので、新しいものを逃してしまいがちです。
53・10のダイヤ改正は、車両的にはあまり動きが少なかったような気がしますが、特急列車のイラストマーク化は、ある意味嗜好を左右する大事件だったように思います。文字マーク=古い写真みたいな。
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Unknown (line)
2008-03-23 18:25:15
あまぎと言えば185系がデビューして急行や普通に使用されてた時期に、臨時あまぎとして185系があまぎのイラストマークを出して走ったことがあったのです。これめがけて撮りに行ったのですが、ネガが見つかりませんでした。ほんの短期間だったので、結構レアな写真でした。ひょっとして撮ってましたか?
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Unknown (キハ181つばさ)
2008-03-23 18:48:41
line様
185系の「あまぎ」は幻だと思っていたのですが、臨時であったんですか?知らなかった・・・。
誕生したときは、当然185系「あまぎ」になると思っていたので着目もしてなかったんですがね。
ウワサでは、「回送」から「普通」や「伊豆」にサボが回ると「あまぎ」が出てくるというウワサも聞いていましたが、何でしょうね・・・当時別の被写体に夢中になっていたのか、東京へは行かなかったですね。
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Unknown (金太郎)
2008-03-24 00:52:43
157系や183系1000番代のあまぎは縁は無かったですが雑誌等で157の姿を見て「カッコええなー」と思ってました。当時私の友人は157を「何やこれ!こんなん特急型ちゃうで!」とか申しておりました。多分高運転台じゃないことが彼にそう思わせたんでしょうね。踊り子も183と185が共存していた時期がありましたね。185はワタシが「特急型ちゃうで!詐欺ちゃうんか!」とツッコミしてました。学生になってたまに関西の友人たちに会いに行ったとき、よく117の新快速に乗りましたが185と大差なかったので余計感じたんでしょうね。

そういえば、雑誌で185系があまぎのサインを出してたのを見たことがありますが臨時で使われたんですね。勉強になりました。百恵さんの話やっぱり出ましたね。プレイバックpart2とか以降が好きでしたね。絶体絶命のギターコピりましたねw。あのギター進行カッコよかったですからね。
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Unknown (キハ181つばさ)
2008-03-24 02:43:42
金太郎様
185系は詐欺みたいな話は登場当初からありましたが、今は座席もリニューアルされて随分良くなりました。157系や181系・キハ80系もリクライニングしない座席でしたから、それに比べたらグレードダウンまでは行かないと思いますが、客が贅沢になってきたということでしょう。
ところで百恵ちゃん、私が中学生のとき、『スターに挑戦』という公開番組が良く蕨市民会館に来ていて、1回だけ観覧する機会がありました。その時のゲストが引退近かった百恵ちゃんで、新曲の「愛の嵐」という曲でした。このオープニングのリードだけは番組のバンドではなく、専属らしいラフなスタイルのギターがいて、スラって弾いているんですよ。生演奏ですから、音響の迫力と歌唱力のある百恵ちゃんの声が素晴らしく感動しちゃいました。久々に思い出しましたよ。
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